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苺な彼とビールな僕

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. 奥様は床上手 19













~Cside~









「だから会いたくないって!!」





「キュヒョン~そんな事言うなよ~」





「いつも強引で僕の話聞いてくれないし!!」





「ダメな所は直すから考え直してくれよぉ」










そんなわけで、うちで繰り広げられたキュヒョンとシウォンさんの揉め事は1時間にも及ぶものになった






まさかシウォンさんが着いてきちゃうなんて思いもよらなかったけど






ちゃんと話をした方がいいって思っていたから、まあ、これで良かったのかも






散々言い合い、というか、シウォンさんが謝り倒してようやく2人は帰っていった







ユノと僕といえば呆然として、ただただ見守っていただけ








「ようやく落ち着いたな」





「本当に、まさかシウォンさんを連れて帰ってくるなんて」




「いやぁ、しつこくて参ったよ」




「ふふ、本当に」









これでようやく仲直りしてくれるかな?


僕も肩の荷が降りた気がするよ……







やっぱり親友カップルには仲良くしてて欲しいしね

 





「チャンミン」





「え?」




「あの2人も元に戻ったことだし、俺達も仲良くしようか?」




「な、仲良く?わ///」







出しっぱなしのゲームを片付けようとテレビの前に蹲み込んでいると、背中から抱き寄せられてバランスを崩した







気がつけばがっしりと腰を掴まれてユノの腕の中








わ……そんなに近くから見つめられた恥ずかしくて蕩けてしまいそう///










「スキルアップ、だろ?」





「えっ?あっん///」





「実地でやんないとね」





「じ、実地!?///あっ……や///」









Tシャツの隙間からスルリと素肌を撫でられて、体の奥がジンと熱くなってしまう僕にだったんだ

































. 二人の未来 12












~Cside~












『俺も君に出会えて幸せだよ』










そう言って微笑む僕の旦那様は世界一優しくて、世界一素敵だと思う






2人で手を繋いで歩く夜の道は人影もまばらで、月明かりだけが僕達を照らしていた







微笑みあって、目が合えばキスをして






いくら夜だからってこんな風にする事はいつもは無いのに







もう、堂々としてていいんだって



あなたの隣に並んでもいいんだって



一生涯のパートナーとして……







その夜はまた当然の如く深く求め合った









隙間なんてないほどに肌を寄せ合って、お互いの唇を貪り合う







何年経っても変わらない気持ち、ずっとずっとあなたの側にいたい






愛して、愛されて






リウがアメリカから戻るまであと一年と少し、大学を出ていずれは時期社長への道を歩む







母さん、僕はとても幸せものです




沢山の人達に支えられて、1日1日を大切に生きていきます





だから僕達を見守ってください










「チャンミン、行ってくるよ」





「はい、行ってらっしゃい///」





「今日も綺麗だ」




「………ユノさんこそ、素敵です///」





「愛してる」





「………僕も、です///」









仕事に行く前のほんの少しの時間、おでこをコツンと合わせて微笑みあって








ドアの向こうでスホさんが呆れ顔なのは、今日は知らんぷりしておこうかな(笑)





































. 奥様は床上手 18













~Yside~









「………おい、なんで着いてくんだ」





「えっ?別にいいじゃん」





「はあ!?良くないっての、早く帰れよ!!」





「そんな冷たい事言うなよ~お前んちにキュヒョンがいることはわかってんだからさ」

 





そう言って俺の肩をがっしりと掴むシウォンに溜息をつく







出先での打ち合わせで一緒だったし、取引先の人も含めての会食もあったから帰りが同じなのは仕方がない


 




が、酒も入って余計に絡んでくるっていうか、しつこさに度が増している気がする







………てか、すっかりバレてんじゃん







チャンミンからはキュヒョンの近況は知らせないでほしいって言われているから、シウォンに問い詰められても知らんぷりを決め込んでいたけど






俺って元々嘘がつけない性格らしく、顔にでちまうっていうか……





まあ、気の毒といえば気の毒、なんだよな






あんまり他人の事に首を突っ込みたくはないが、あっちからズカズカとやってこられたらどうしようもない






あんまりしつこいから諦めて連れて帰ってきたものの、こりゃチャンミンに怒られちまうかも……








「ただいま」




「お邪魔しまーす!!」




「えっ?シウォンさん!?」




「ちょ!!ユノ!!」




「あーーー成り行きで悪い!!」




「キュヒョンーー!!」








バタバタと上がり込むシウォンに後退りするキュヒョン






ああ、こりゃ修羅場のはじまりじゃねーのか!!







「ユノ、なんでうちにシウォンさんが……」




「いや、本当に悪い」




「ん、でもいい機会かも」




「ああ」








うちのリビングで睨み合うキュヒョンとシウォンに、ゴクリと唾を飲む俺とチャンミンだったんだ



































. 二人の未来 11











~Sside~










「いやぁ、感無量だなぁミノ」




「スホさん飲み過ぎじゃないですか?」




「何言ってんだよ、今日は祝いだ祝い!!」




「そりゃあめでたいに決まってますけど、くうう」






そう言ってビールを飲み干す後輩のミノ、そういや以前はチャンミン様に憧れを抱いていたんだった







ま、あの社長に敵うわけがないんだが(笑)







今日は社長をご自宅までお送りしてから室長の計らいで早めに上がらせてもらった





特別な日だから残業はないんだそうだ、ま、一番嬉しそうにしているのは室長な気もするが……






そんなわけで久しぶりにミノと飯でも食べる事にしたんだ






普段は殆どが社長と一緒の行動になるから、こういうのは正直ありがたい、かな







もうこの会社に勤めて何年になるだろう








ずっとお世話をさせていただいてるリウ様も今はアメリカに留学中







大学卒業と同時に我が社に入社されて、次期社長としての道を歩んでいかれる








僕はリウ様のサポートをするべく、秘書としての修行を積む日々なわけだけど








とうとうあのお二人が正式に結婚させる日がくるとは……!!








ワンマンで仕事の鬼と呼ばれる社長がチャンミン様に出会ってからは雰囲気ががらりと変わった気がする







運命の人と出会うということは、こんなにも人を変えるのか








元々のシャープな印象に相まってふわりとした優しさがプラスされたというか







いやはや、恋とは正に……








「それで、スホさんはどうなんです?」




「へっ?」




「やだなぁ、この前言ってた彼女のことですよ!!」








ああ、そういやそんな事言ってた気がする……







突然のリウ様の帰国でバタバタとしてすっかり連絡を忘れていた






ま、こんな調子だから長続きはしないんだが








「彼女よりリウ様優先ですよねぇ」




「ん、まあな」




「なんだかんだ一番溺愛してるのはスホさんですよね」




「ああ、そうかも(笑)」




「とにかく、社長とチャンミン様に乾杯しましょう!!くうっ」




「ミノ、お前しつこいよ」




「ひ、酷っ」







ジョッキを掲げて乾杯しながら、チョン家の人々の幸せを願わずにはいられない俺だったんだ
























. 奥様は床上手 17
















~Cside~













「ねえキュヒョン、電話鳴ってるよ?」





「ああ、いいのいいの」





「でも、メッセージもいっぱい来てるみたいだし」





「いいんだってば、ほら、余計なこと言ってるとチャンミンやられちゃうよ?」






「えっ?わわ、ああーーーー!!(泣)」





「だから言ったじゃん」










そう言ってゲラゲラと笑うキュヒョンをチラリと盗み見る







呑気にビールなんて飲んじゃって、まったくいい気なもんだよ







今日はユノが遅くなるからキュヒョンが遊びに来ていて、当然の如くゲーム三昧ってわけだけど






………本当に別れるつもりなのかな?




 


ユノからシウォンさんが酷く落ち込んでるって話を聞いたばかりなのに






シウォンさんが可愛そうになってしまう






でも、キュヒョンからは口止めされてるし……








「で?チャンミンの方は大丈夫だったわけ?」




「へっ?な、何が?」




「なんかほら、悩んでたじゃん?」




「あ、あーー///」







ス、スキルアップか、そうだ、うん、そうだよね







詳しくは伝えてないけど、悩んでることはバレちゃってたんだ///






流石親友、いや、それより……







「ねえ、キュヒョン」




「何?あ、チャンミン小腹減った!!」




「ええ!?さっきピザ食べたばっかじゃん!!」




「ラーメン食べたい!!」




「ええーーー!?」








ゲームのコントローラーを放り投げて飛びついてくるキュヒョンに、ため息しか出ない僕だったんだ






















 


. 二人の未来 10














~Yside~










「チャンミン、いい?」




「は、はいっ///」










仕事を早めに切り上げての2人だけの儀式は、役所の人にまで見守られながらの微笑ましいもので







書類は仕上げてきた筈なのに、提出前に何度も見直して不備がないか確かめる君







果ては職員にまで質問までし始める始末で(笑)







それでも本人が納得するまではと見守っていたけど、オロオロする姿が可愛くて仕方ないとか








何年経っても新鮮な気持ちでいられるのは、やはり君ならではこそ







まったく、どこまでも夢中にさせてくれる……








やっとのことで書類を提出した後は見知らぬ人達に拍手までされてしまって







この歳でこんなにも気恥ずかしい思いをするとは思わなかった、な








「ユノさん、すいません、僕///」




「ん?君が謝ることなんて一つもないよ」




「僕、慌てちゃって、その///」







真っ赤になって視線を泳がせる君が愛おしい、さっきまではあんなに必死に書類と睨めっこしていたくせに(笑)







役所を出る頃にはもうすっかり日も暮れていたが、せっかくだからと手を繋いで近くの公園まで歩くことにした








こんな風に外を歩くのは暫くぶりだ、なんせ仕事に追い回される毎日だから







「ユノさん、あの///」




「ん?どうした?」




「僕、幸せで、その///」




「俺も君に出会えて幸せだよ」





「……///」





「まだまだ先は長いぞ?覚悟はいいか?」




「ふふ、はい///」









幸せそうに頷く君を抱き寄せて、月の輝く空に2人の幸せな未来を願ったんだ



























































. 奥様は床上手 16













~Yside~











「は!?音信不通!?」




「そうなんだよ~全然連絡こなくなっちゃったんだよぉ(泣)」








そう言って大袈裟に俺の前で項垂れるシウォン、ったく、まだ仕事中だってーの!!






あまりのシウォンの落ち込みように周りのみんなもクスクスと笑ってるし






まあ、確かにキュヒョンのことは最近稀に見るハマりようだったから、落ちるのも無理はないかも






しかし意外にもキュヒョンって小悪魔だったのか、いや、小悪魔といえばうちの奥さんの方が………











『…………だって、僕、何も出来ないし、ユノに満足して欲しいから///』










こっちが思いもよらない思い込みでぐるぐるしちゃって、可愛いったらありゃしない






いったい何をしてくれるつもりなんだろう







『ぼ、僕!!スキルアップに努めます!!』







なんて朝から手をグーにして決意表明されちまったら、それに応えないわけには………








「………ユノ、聞いてないな?」




「へっ?ああ、悪い悪い」




「チャンミンから何か聞いてないか?なあ!!ユノヤ~」




「だあっ!!触んなって!!んーーそういや、なんかゲームするって言ってた気が……」





「ゲーム!?キュヒョン家でか!?それかお前んち!?行っていいか!?なぁ!!」





「ぐえっ!!く、苦しい、バカ!!やめろって!!」





「ユノォォォ~」











悲痛な顔で飛びかかろうとするシウォンをどうにかかわして、大きく溜息をつく俺だったんだ
























































. 二人の未来 9














~Cside~











『それで書類は出しに行ったの?』




「あ、えっと、今日の夕方行く予定なんだ///」




『そっか、これで俺も安心したよ』




「リウ、あの……」




『うん?』




「ありがとね、僕……」





『うわ、泣くのなし!!父さんによろしく言っといて?また電話するから!!』





「ふふ、はい///」








慌てて電話を切るリウに思わず笑ってしまった








電話越しに泣きそうになってること、何でリウにはバレちゃうんだろう







リウが小さい頃はよく背中をよしよしと撫でてくれたっけ






思えばリウとの出会いがユノさんに知り合うきっかけになった気がする







本当にいろんな事があった………








溢れそうになる涙を抑えてふう、と一つ息を吐く









寝不足なはずなのに心地いい怠さが体を包んでいる、そう、昨日の余韻がまだ……









リビングに飾った薔薇の香りがふわりと香ると、なんだかじんと胸が熱くなってしまう








……だってまだ、ドキドキしてる///










『後は君の名前を書くだけだ、今日届けに行くよ?』







そう言い残して家を出たあなたの笑顔を思い出す







あまりの急展開に夢のような気がして………









今朝方迎えにきたスホさんには、一足先にお祝いの言葉を貰ったけど







まだ実感がないのが正直な気持ち








これだけ一緒にいてもまだあなたの迷惑になりはしないかってずっと考えてる








だって、あなたより大切なものは僕にはないから









「わ!!いけない、もう行かなきゃ」









コーヒーを飲みながらぼんやりとし過ぎて、教室に行くのがギリギリになってしまった僕だったんだ































. Puppy Love ~モデルな君に恋してる~ 34













~Yside~










恋人になった途端歯止めが効かなくなるとか、まったく、自分に呆れてしまうよ






いや、それほど君を欲していたんだと逆に納得もしたんだ







ちょっと気がつくのに時間がかかったけどね







二人で熱を放った後、君は逃げるようにバスルームへと行ってしまったから、ちょっぴり残念な気持ちになった








ま、確かに感じた二人の絆はこれから深めていけばいいか、なんて








「…ユノヒョンって積極的だったんだ///」




「ん、チャンミニ限定のな」




「……っ!!///」







ずっと俺のことを好きだったと言ってくれた君に報いたいと思う






離れていた二人の時間を少しずつ埋めていけたら、なんて






耳を赤く染めながら、俺の為にキッチンに立つ姿が愛おしくて






きっとテミンが見たら笑ってしまうほど緩んだ顔をしているんだろうな







男同士の恋愛なんて、これまでの俺の人生の中で考えたこともなかったのに、こんなにすんなりと受け入れられるとは






これこそが運命ってやつなのかも…






くるりと振り返ったチャンミニは怪訝そうに俺を見つめる、そんな顔も可愛くて仕方ないんだが






「ユ、ユノヒョン、一人で笑ってる」




「ん、そうか?幸せだって思ってたから」




「……し、幸せ?///」




「ああ、チャンミニといられて幸せだ」



「……ぼ、ぼくも/////」




「ん?」







おたまを持ったままくるりと背を向ける恋人






そっと近づいて後ろから抱きしめる、首筋からは甘い匂いを漂わせて…






「聞こえなかった、もう一回言って?」



「……まって!!…は、恥ずかしい///」



「ん」



「……………ぼ、僕も幸せ……です/////」



「愛してる」



「ヒョン…///」







俺達の時間は今、また動き始める







丸くなった背中を抱き締めて、二度と離さないようにぎゅっと腕の中に閉じ込めたんだ

























. Puppy Love ~モデルな君に恋してる~ 33












*R18です♡


~Cside~







恋人の腕の中で目覚める朝は、穏やかさから一転して極上に甘いものとなる






朝の生理現象だから仕方ないけど、大好きな人に触られるなんて……






考えただけで眩暈がするのに!!///







布一枚を隔てているのに全身痺れたように動けない、そして熱の篭る体……





「……んっ…ユノヒョン……あのっ…///」




「気持ちいい?」






……そんなこと聞かないで欲しい、思わずじわりと涙が浮かんでしまうよ



 
 


そんな僕の様子に心配そうに覗き込む黒目がちな瞳






べ、別に嫌がってるわけじゃないけど







「ユノヒョン………恥ずかしい///」




「俺しかいないよ?」




「……でも…あっ///」






ユノヒョンの大きな手はするりと下着の中へと滑り込み、僕のソレをゆっくりとスライドし始める






Tシャツは捲られて、ユノヒョンの舌が僕の胸をペロリと舐めた






「チャンミニ可愛い」




「……やっ…あっ///」






コリコリと甘噛みされて硬くなった突起を思いきり吸われ、ピクンと体が反り返る





ユノヒョンの手は確実に僕を絶頂へと導いていく






でも……一人じゃ嫌だ!!







「……ユ、ユノッヒョ……待って…あっ……ヒョンも…一緒に……」






僕の言葉に驚いたように目をみはるユノヒョン






ふわりと笑うと僕の手をとって自分のソコを握らせた






初めて触れるユノヒョン自身は熱くて大きくて、今にも弾けてしまいそうだった






「一緒にイこう」



「……あっ…あああっ!!/////」







二人で口付けながらお互いを扱き合う








あまりの気持ちよさに力の抜けてしまった僕のソレはユノヒョンの手に一緒に握り込まれ、僕らは同時に熱を放ったんだ

























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紫苑☆

Author:紫苑☆
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