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. ユノ社長の恋人 2
~Yside~
「社長、今夜のスケジュールですが…」
「なんだイトゥク、俺は夜まで拘束されるのか?」
「は、いえ……そういうわけでは、先方に合わせての会食となりますので」
「仕方がないな、わかった、夕方までにここにある書類を片付ける、後でチャンミンをよこしてくれ」
俺の言葉にピクリと眉を動かすイトゥク、小さく溜息をつくと呆れたように俺をマジマジと見つめた
「社長、公私混同は……」
「わかってるよ、でも少しぐらい癒されてもいいだろう?」
「………少しでは済まないのではないですか?」
「はは、そんな事はないよ、ああ、それとコーヒーも頼む」
「ではシムに持たせましょう、お待ちください」
そう言ってトゥクは苦笑いを浮かべると部屋を出て行った
ま、これくらいは許されるだろう
………あの日、初めて君の肌に触れた日からどれだけ経っただろう
こんなにも2人で過ごす時間がないなんて……
事前に決まっていた海外出張はともかくとして、新規取引先の工場見学やら、会社訪問やら
夜は疲れて眠るだけとか、せっかく恋人になったっていうのに
まったく、神様ってのは随分意地が悪いらしい
山のように積み上げられた書類にサインをしながらじっと空を眺める
……ま、とりあえずは今週が山、かな
俺は大きく息を吐くと気を取り直して、なかなか減らない書類の山へと手を伸ばしたんだ
. 奥様は絶体絶命 8
~Yside~
「そうだな、一体どういうことか説明して貰おうか?」
「なんだなんだ?ええーー!?二人とも可愛いなぁ!!」
「ユノ!?シウォンさんも!?///」
店の裏口のドアをノックしてみたものの、全く反応がないから声をかけつつ中へと入ってみたら
そこには………まさかの光景が広がっていた!!
これは所謂メイド服ってやつで、大概にしてコスプレやなんかで使われるやつで
それを何でチャンミンが………!?
「ユ、ユノ、あの……これは///」
「ユンホさんっ!!違うんです!!次のイベントでですね!!」
「おーーー!!なんだメイドカフェなのか!?いいねぇ!!」
「ちょっ!!シウォンさんは黙っててください!!」
何故かノリノリのシウォンに若干の引き気味のキュヒョン、チャンミンはといえば顔面蒼白で俺のことを見つめているし
……これは犯罪級だな
黒地にレースのついたミニのメイド服、スラリと伸びた足はまるでモデルのようだが
何より栗色のウィッグがとても似合っていて
「………あの、お取り込み中すいませんが良かったらコーヒーでものその……」
「えっ!?」
恐る恐る声をかけてきたのは、でかいくせにやたらとラブリーなメイド服を着た店長のシンドンさんだったんだ
. ユノ社長の恋人 1
~Cside~
「チャンミン、頼んでた資料揃ってる?」
「はい、封筒に入れてデスクの上に」
「ありがと!!じゃあ行ってくるね!!あーー僕が帰るまでに今日の書類まとめといて!!」
「あ、はい!!」
バタバタと部屋を出て行くテミンさんを見送るとホッと一息をつく
ここんとこ会社主催のイベントが多くて本当に忙しい
美人で人当たりのいいテミンさんはあちこちから引っ張りだこ、なんだよね
社長と恋人になってから数ヶ月、ラブラブなのは変わんないけど意外とあの出張からゆっくり会えてなかったりする
社長の海外出張が続いたのも原因の一つだし、お互いに忙しくて二人の時間が持てないっていうか
でも………そのかわり、残業の後社長室でキスしたりとか、それ以上のこともあったりして///
この前も社長椅子に座らされて、とろとろになるまで蕩かされて……
うわ、思い出したら顔が熱くなってきちゃう///
「チャンミン?」
「うわっ!!はいっ!!///」
「顔が赤いけど体調でも悪いのか?」
「あ!!い、いえ!!大丈夫です!!」
仕事中なのにこうして社長のことばかり考えて、いつも室長に怒られてしまう僕だったんだ
. 奥様は絶体絶命 7
~Cside~
「うわあ、チャンミン似合ってる!!」
「ええ?そんなキュヒョンこそ可愛いよー!!ってか、シンドンさん!!」
「んー?俺もなかなか似合ってるだろ?」
「……ぷっ、やばい!!」
シンドンさんに言われるがままにメイド服に着替えてお互いを見比べる男3人
これって思ったより楽しい、かも(笑)
シンドンさんはワンピースのファスナーが上がらなくて半分くらいだし、背中の毛が挟まって飛び跳ねてるし!!
キュヒョンは金髪のウィッグをつけてうっとりと鏡を見ているし
僕はといえば勧められたミニのメイド服を着てみたわけだけど………ちょっと足がスースーして落ち着かないっていうか、その///
「それにしても美脚だよね」
「もう、何言ってんの!!キュヒョン!!」
「そんなに足出しちゃって!!ユンホさんが見たら怒るだろうなぁ(笑)」
「そうだな、一体どういうことか説明して貰おうか?」
「なんだなんだ?ええーー!?二人とも可愛いなぁ!!」
「ユノ!?シウォンさんも!?///」
メイド服で呆然とする僕達の前に現れたのは、最強に不機嫌なユノとシウォンさんだったんだ
. 遠距離恋愛ノススメ 9
~Cside~
「それで?どうして急に帰ってくるなんて……」
「あっ!!すっかり忘れてた!!」
「………へっ?あ……せ、先輩?」
夜食に作ったラーメンを食べている途中で立ち上がって、バタバタとリビングを出て行く先輩
気になってそっと扉から覗けば廊下いっぱいにキャリーを広げる後ろ姿
「……先輩?」
「遅くなっちまった!!チャンミンこれ!!」
「………え?///」
満面の笑みで差し出されたのは少し萎れてしまった小さな花束、これっていったい……?
「覚えてる?俺達が初めて会った記念日」
「あ……!!///」
「初めてっていっても俺が勝手に一目惚れした記念日だけどね」
そうだった………大学に入りたてで迷子になってた僕を案内してくれたのが先輩だったっけ
………あれからもう四年が過ぎたんだ///
「で、チャンミン、いつになったら名前で呼んでるくれるの?」
「………あ///」
「次に呼ばなかったらペナルティだからな」
「ちょっ!!先輩そんな勝手に!!///」
「あ、ほらペナルティ」
「あ!!///」
先輩の言葉に思わず口を噤んでしまう僕、まったく、こういうところは本当に変わんない
「ふふ、ペナルティはキスで帳消しね」
「……キス、ですか?///」
「ああ、俺得だろ?」
「……随分溜まってますよ?///」
「望むところだ」
そう言って悪戯っぽく笑うあなたの笑顔に、思わず吹き出してしまった僕だったんだ
. 奥様は絶体絶命 6
~Yside~
「なぁ、大学って部外者がこんなに簡単に入れるもんなの?」
「監視カメラにはしっかり映ってるだろ?」
「あーそう言うことね」
ふむふむと変に納得しながら俺の後ろを歩くシウォン
結局就業時間がくると同時に引き摺られるようにして大学まで来てしまった
ってか、何でこいつの方が張り切ってんだか……
目指すはチャンミンのバイトしてるカフェ、どう見ても大学生には見えない俺達だが、意外とスルーされてる気もするから安心した
カフェに辿り着くと中のカウンターには見た事のない学生が一人
あれ………チャンミンは?
「すいません、チョ・キュヒョンは居ませんか?」
「ちょっ!!おい、シウォン!!」
「あ……えっと、キュヒョン君はチャンミン君と一緒に店長に呼び出されてて」
俺が聞くより早くシウォンがずいと前に出て学生店員に詰め寄る
全く、こう言う時の行動の早さときたら……
「店を出て右側に入り口がありますから、インターホンを押して下さい」
「わかった、ありがとう」
「い、いえ」
俺達は店員に軽く会釈をすると、店を出て裏口への扉へと向かったんだ
. 遠距離恋愛ノススメ 8
~Yside~
『………こんなの狡い、です///』
拗ねたように視線を逸らすくせに、ほんのり染まった頬がやけに艶っぽいとか
また、離せなくなりそうで………
赤い跡の残る首筋に指を這わせれば、ピクンと跳ねて思い切り睨み返された
このままもう一度………
「せ、先輩!!///」
「ん、何?」
「お、お腹空きました!!///」
「……え?」
「だ、だって!!結局晩御飯も食べてないし、その///」
そう言って頬を膨らます君が愛おしくて堪らない、ああ、俺達やっと会うことができたんだ
「ぷっ、そっか、ごめんごめん」
「だって、いきなりだし!!連絡もだし!!///」
「ん、怒った顔も可愛いね、チャンミン」
「!!!!///」
俺の言葉に真っ赤になって逃げていく後ろ姿に、思わず笑ってしまった俺だったんだ
. 奥様は絶体絶命 5
~Cside~
「え?コレ着るんですか?」
「ああ、好きなの選んでくれていいよ、俺はサイズが限られてるからさ~」
「えっ?まさかシンドンさんも?」
「当たり前だろ?メイドカフェだよ~」
「「はあっ!?」」
講義終わりにシンドンさんに呼ばれてキュヒョンとカフェの裏までやってきたけど
そこに並べられていたのはまさかのメイド服……?
こ、これって!!
所謂コスプレってやつじゃ………!?///
「シ、シンドンさん!!」
「ん?あーチャンミンは細いからこのミニスカタイプもいいんじゃない?」
「なっ!!ちょっ!!///」
「それともこっちの清楚系がいい?ほら、袖がシースルーになってるタイプ」
「だ、だから!!///」
「……僕これにしようかな」
「はっ!?///」
隣でじっと衣装を眺めていたキュヒョンがボソリと呟く
しかも手にはピンクのメイド服とか手に取っちゃってるしーー!!!!///
思わず後退りする僕の肩をがっしりと掴むシンドンさん!!
ヤバイ!!逃げられない!!
「ま、とりあえず一回着てみよっか?」
その有無を言わさない圧力のある笑顔に、黙って頷く事しか出来ない僕だったんだ
. 遠距離恋愛ノススメ 7
~Cside~
「………チャンミン、こっち向いて?」
「………やだ///」
「そんな事言うなよ、な?」
「………///」
連絡もロクにせずに突然帰ってきたと思ったら、そのまま抱きしめられて、あっという間にベッドに連れて行かれて
………トロトロに蕩かされて///
あんな風に強引に求められたら拒めるわけなんてない
だって僕だって会いたかった……!!
「チャンミン」
背中から僕を呼ぶ優しい声、腹が立つけど体が求めずにはいられないとか
そして僕をそんな風にしたのは………!!
「……こんなの狡い、です///」
「ん?」
「………だって!!」
「うん?」
僕の肩に顎を乗っけて、うんうんと頷く僕の恋人、まったく悪びれてないのが本当に癪に触るさわる
………憎らしくて世界一愛おしい人
満足げに僕を抱きしめるその腕に頬を寄せて、結局文句の一つも言えない僕だったんだ
. 奥様は絶体絶命 4
~Yside~
「なあユノ、俺もついて行っていいだろ!?」
「なんだよシウォン、お前仕事終わったのかよ」
「俺を甘くみるなよ~?天下のチェ・シウォン様だぞ!!」
「なんだそれ、意味わかんねぇ」
「細かいことは気にすんなって、な!!」
何故か踏ん反り返ってドヤ顔をするシウォンに大きく溜息をつく
休憩時間にチャンミンを迎えに行く話した途端にコレなんだから
まったく、キュヒョンに会いたいだけなんじゃないか?(笑)
店長のシンドンって人は別に悪いやつじゃないみたいだが、やはりここは一度睨みを利かせておいた方がいい
……うちの嫁をこき使うとか、いい度胸だ
ま、気怠げにしてる姿もまた良いんだが……
送ってくれるというシウォンのお言葉に甘えて車に乗り込んだ
流れ的にはこのまま飯にも行くことになりそうだ
「なあ、コンセプトってなんなんだろうな!!」
「さあ、予想もつかないよな」
「だよな~まさかメイド喫茶だったりしてな!!」
「ぷっ、まさか!!」
そう言って二人で車の中で爆笑した事がまさか現実になってしまうなんて
この時の俺は思いもしなかったんだ
「