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. やっぱり君が好き 42
~Yside~
「ユンホさん行ってきます///」
「ああ、行ってらっしゃい、あ、待って?」
「………へ?…あ…んっ///」
「ふふ、気をつけて」
「は、はい、ユンホさんも///」
「ああ」
玄関先でのキスでフラフラと出て行く君に手を振ってゆっくりと扉を閉じる
やっぱり送って行けば良かった、かな(笑)
アルバイトをしていた書店で社員として働き始めたチャンミン
こうしてうちから出勤することもしばしばで……
そのうちこっちに越してきてもいいんじゃないかって思っているところ、なんだ
焼肉を食べに行ったあの夜、俺達はやっと一つになることができた
到底ロマンチックとは言えない行為だったが、二人とも幸せで、満たされていて
体ごと人を愛するってことを改めて実感した
チャンミンにまだ止められてはいるものの、恋人がいることは近々発表しようと思っている
世間が受け入れるか否かはわからないけど、先々のことも考えて
これだけは譲れないって社長にも宣言しておいた
だってずっと一緒にいるって決めたから
君の事が大切だから
ずっと愛していきたいから
役者としても社会人としても、まだまだ未熟な俺達だけど
チャンミン、君がいれば大丈夫
ずっと俺の恋人でいて?
一生かけて愛していくから………
. やっぱり君が好き 41
~Cside~
『俺のところに嫁に来ればいいさ』
そう言ってアーモンドの瞳を細めるユンホさん、深い意味はないのかもしれないけど
息が止まってしまうかと、思った……///
ここ何日かで色々なことがありすぎて、こんな風に落ち着いて話せたのは久しぶりだった気がする
あ、こないだの夜も少し話したっけ……
それから僕らは交代でシャワーを浴びて、髪も乾かないうちに手を繋いでベッドへと滑り込んだ
慣れない行為にどうしても逃げてしまう僕を、ユンホさんはゆっくりと丁寧に開いていった
二人で苦労してやっと繋がった頃には、僕もユンホさんも汗だくで息も上がっちゃって
思わず目を合わせて笑ってしまった
あなたのものになれたこと……
ただそれが嬉しくて幸せで
ずっと大切にしたいって
このまま一緒にいたいって
ユンホさんが僕の中に熱を放って、暫くは二人でおでこをくっつけ合って微笑み合って
やっと二人で眠りについたのは、もう空も白み始めた夜明け前のことだったんだ
. やっぱり君が好き 40
~Yside~
君からのキスだなんて………抑えが効かなくなってしまいそうなのに
ぴったりと寄り添った体をそっと離して、一つ息を吐いて見つめる眼差しは真剣そのもので
「……チャンミン?」
「ユンホさん、あの……///」
「うん?」
「僕とっても幸せで、あの……でも///」
「でも?」
「やっぱり公表は………その///」
「ん、君に無断でそんなことはしないよ」
「ユ、ユンホさんの気持ちは凄く嬉しくて!!///」
「ああ、わかってる」
「ぽ、僕も今のままじゃダメだって思ってて……もっとちゃんと生活しないとって」
そう言って視線を逸らしてしまう君、確かに今はアルバイトで生活しているから先々に不安もある、よな
「俺のところに嫁に来ればいいさ」
「なっ!!///ユンホさん」
「本気だよ?」
「う、嬉しいけど………この先ユンホさんの恋人として恥ずかしくないように、その……///」
「ありがとう」
……全く君って人は
そんな風に思ってくれたことが嬉しくて、腕の中の君を強く抱き締めたんだ
. やっぱり君が好き 39
~Cside~
『恋人がいることをね、近々公表するつもりなんだ』
そう言ってニッコリと微笑むユンホさん、え………今、なんて?
動揺する僕を宥めるように、手を握ったままゆっくりと話してくれるけど、全く頭がついていかない
恋人を公表とかそれって僕のこと、だよね?
だってユンホさんは有名な俳優さんだし
僕は一般人だし、しかも男で………
とても信じられなくて暫くは呆然としてしまったけど、その間もユンホさんはずっと手を握っていてくれて
僕が落ち着くまで待っていてくれて……
そんなことしたらきっとユンホさんに迷惑がかかってしまうのに……
ああ、愛されてるんだって
大切にされてるんだって、実感してしまう
もしかしたらユジンさんのこともあってそんな事を言ってくれたのかもしれない
いつもぐるぐると考え込んで迷惑をかけてばかりの僕なのに
こんなにも僕を………
あなたの気持ちが嬉しくて幸せで、思わず抱き締めてその唇にキスをしたんだ
. やっぱり君が好き 38
~Yside~
『少し話を聞いてくれる?』
君を攫うようにして家に連れて帰ったものの、何から話していいかわかなくて、ただ君を抱きしめていたけど
腕の中で見上げるバンビアイは不安げに揺れていて……
向かい合わせにソファに座り手は握りしめたまま、俺は一つ息を吐いてずっと思っていたことを口にした
「チャンミンよく聞いて、まだ直ぐにではないんだけど」
「……は、はい」
「恋人がいることをね、近々公表するつもりなんだ」
「……え?ユ、ユンホさん!!///」
「俺はこの先ずっと君といたいと思ってる、ずっと隠し通すことはできないだろう?」
「で、でも!!」
「もちろん事務所には事前に話してある、時期を見てってことだったけど、少し早めてもいいんじゃないかって思ってね」
「……ユンホさん///」
「もちろん君の了承を得てから、ね?」
俺の言葉に俯いてしまった君は、キュッと下唇を噛んで考え込んでしまう
話が急すぎたのだろうか………
ずっと一緒にいたいという想いは同じだと思っていたけど
……もしかして俺の独りよがりだった?
じっと君の答えを待っていると、不意に甘い香りに包まれる
君に抱きしめられたのだとわかったのは唇が触れた後で
見つめるバンビアイから目を離すことが出来なくて、もう一度自分から唇を重ねたんだ