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苺な彼とビールな僕

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. 君の瞳に恋してる 9








~Yside~







昨日は随分無理をさせてしまった……






苦しげに眉をひそめて漏らす甘い声に、必死に伸ばす指の熱さに理性も何も吹き飛んじまって





結局朝まで離してやることなんて出来なかった





朝はハルもよく寝ていたし、俺もいつもよりは早かったから、起きなくていいと言ったのに





『ユノが仕事に行く前はちゃんと見送りたいから』




なんて可愛いこと言われちまって、危うくまた押し倒すところだった




どこまでも俺を夢中にさせる可愛い人………









「チーフ!!チーフったら!!」



「んあ?」





せっかくアメリカーノを飲みながら、ゆったり自室で余韻に浸っていたのに




耳をつんざくテミンの金切り声が……ったく!!






「なんだよテミン」



「なんだよじゃないですよ、何度も呼んだのに」



「ノックぐらいしろっての!!」



「したけどフル無視でしたよ~あ~あ、ニヤニヤしちゃって、顔面管理してくださいね(笑)」



「るせっ!!で、何だ?」



「ああ、サラ様がお見えですよ」





………ばあちゃんが?





ハルが産まれた頃は家だの会社だのしょっちゅう現れてうんざりしていたけど





最近は俺もチャンミンも忙しいからあまり顔を見せなくなっていたのに





今度は何を企んでんだか……






テミンに急かされていやいや席を立つと、重い足どりでばあちゃんの待つ応接室へと向かったんだ





































. 僕の彼氏はバンパイヤ 14










~Yside~








「………え?チョンさんの家に、ですか?」



「ああ、いいワインが手に入ったんだ、一緒にどうかと思ってね」



「………でも、あの///」






大分打ち解けてくれた頃合いを見計らって、ワインのボトルを見せながら夕食へと誘ってみる





久々に手に入ったレアなワインだし、さぞかし君と飲んだら美味しいだろうって





いや、美味しそうなのは君か





随分な下心丸出しな誘いだと思うが、最近の君の反応を見ていると、誘わないではいられなくなる





そんなに熱っぽく見つめられたら今すぐに攫いたくなるのに





……全く無防備にも程がある






無類の酒好きなのは知っているし、まだ若いからワインのことはあまりわからないと話していたから





高級な店に誘うよりは家飲みの方が良いだろう







じっと見つめれば大きな瞳をゆらゆらと泳がせて、ああ、早く食べてしまいたい






「何もない狭い家だけどね、良かったら」



「………じ、じゃあ、お言葉に甘えて///」



「ふふ、同じ間取りだったね」



「……ですね///」



「料理はできないからデリバリーでいいかな?美味しいチーズも用意しておくよ」



「……あ、はい///」






俺の言葉に恥ずかしそうに俯く君に、節操なく舌舐めずりしてしまう俺だったんだ

















. 君の瞳に恋してる 8










~Cside~








「ん、いたた……」






昨日久しぶりにユノと肌を重ねて、その……当たり前に止まんなくなっちゃって





……今日は休みで本当に良かった





煽ったお前が悪いって言われたけど、僕だって抱いて欲しかったから……///






ハルが産まれてからそういう事も遠ざかっちゃうのかって心配してたけど





多分他の夫婦よりは求められてる気がする……





ユノはもともと体力お化けだし、僕なんかより全然スタミナとかもあって





ちゃんと満足出来てるのかなって心配になっちゃう時もある





抱かれるばかりじゃなくもっと色々してあげたいのに……






痛い腰を庇いつつ洗い物をしていると、ハルが眠い目を擦りながら子供部屋から出てきた





ふふ、なんだか寝癖のつき方までユノにそっくり(笑)





「ハル、おはよ」


「ママ……せんせぇは?」


「今日は保育園はおやすみだよ、だからママとずっと一緒にいようね」



「……いっしょ?」



「そうだね、あいたた……」



「ママたいの?」





心配そうに僕の顔を覗き込む小さな小さなアーモンドアイ





ああ、心配してくれるんだ……





「ママ、たくないよ、よしよしね?」





そう言って小さな手で僕の腰を撫でてくれるハルにジンときちゃって、強く抱き締め過ぎて怒られてしまった僕だったんだ





























. 僕の彼氏はバンパイヤ 13










~Cside~









「で、あれからどうなったの?」



「ど、どうって……別に///」







大学の講義の合間、芝生に座って昼ご飯を食べる僕とキュヒョン





なんだか楽しそうに僕を見つめるキュヒョンに気まずくなって持っていたパンを一気に詰め込む





あれから……チョンさんとは別段変わったことはない





……でも、僕の警戒心は一気に緩んでしまった






顔を合わせれば挨拶程度しか交わさなかった、いや、寧ろ避けていたのに、今は顔を見ればドキドキとしちゃって






あの人無駄にかっこいいんだよ、うん///






黙ってしまった僕をニヤニヤと覗き込むキュヒョン、なんなんだよ一体!!///







「ふうん、助けて貰ったとか言ってたけど、その様子じゃ進展があったんだ?」


「!!!!」


「本当にわかりやすいなチャンミンは~」



「……///」






進展、進展ってなんだよ!!


別に男として進展してもなんも嬉しくないっつーの!!





そりゃ確かに助けて貰ったときは抱きしめられて、安心したっていうかその………




おやすみのキス、とか///





ボッと音を立てて顔が熱くなるのがわかる、わあ!!何思い出しちゃってんだ僕!!




「……チャンミン顔赤い(笑)」




「う、煩い!!//」




「ま、せいぜい気をつけることだな」





真っ赤になった僕の顔を見てゲラゲラと笑うキュヒョンを、思い切り睨みつけてやったんだ


























. 君の瞳に恋してる 7









*ちょっとR18です♡


~Yside~








「悪い、加減できそうもない」




「!!……ユ、ユノッ///」




「挿れるよ?」





「………待って、もう?………あっ、ああっ!!///」







こんな風に抱き合ってる時に好きとか言われたら止まらなくなるのに






……相変わらずわかってない







ちょっと強引過ぎたかもしれないけど、早く君の中に入りたかったのは隠しようのない事実







いつだって俺を煽るくせに無意識だとか、全く小悪魔にも程がある、よな








性急に押し入ってしまったから、馴染むまでの間ハッハッと小さく息を吐いて






その苦しげな仕草にさえ反応しちまうのに







「……ユノ………おっきい///」



「!!バカ、煽んな」



「あ、煽ってなんか……あっ///」



「もう黙って?動くよ」



「……や、待って………あぁんっ!!///」






必死で身を捩ろうとする体をガッシリと掴んで、ゆらゆらと腰を揺らせばキュッと奥が締まる





「気持ちいい?」


「………や……そんな、ことっ///」



「ん?嫌?」



「……や……じゃない、けど///」



「うん?」



「お、おかしく、なっ……ちゃ……///」



「ん、俺を感じて?」



「………ひっ……あ、あああっ///」






久しぶりに感じる君の温もりに溺れるように、その細い体に何度も熱を放ったんだ


























. 僕の彼氏はバンパイヤ 12










~Yside~








「今日はゆっくり休んで」



「………あ、はい///」



「ん、おやすみ」



「お、おやすみなさい///」







抱き締めれば体を固くして固まってしまうくせに、そんな真っ赤な顔で見上げられたら堪らないな






本当ならおやすみのキスもしたいところだが、残念ながらまだそこまでの仲ではない






随分と慎重な自分に思わず苦笑いしてしまう……







だが、この件があってから俺とチャンミンの距離はグッと縮まった







「こんばんは」



「……こ、こんばんは///」







まだ警戒されているとは思うが、出会えば挨拶もしてくれるし、堅いながらも笑顔も向けてくれるようになった






まあ、最初からどストレートに血を吸わせてくれなんて言われたらそうなるか(笑)







毎夜抑えきれなくなる衝動に駆られて、明け方こっそりと部屋に忍び込む







ぐっすりと眠る君の首筋があまりに美味しそうで、ペロリと舐めればピクンと体を震わせた






うん、感度も良好







スヤスヤと眠る寝顔を眺めながら、綺麗な首筋を吸い上げて所有の印を残したんだ

































. 君の瞳に恋してる 6










~Cside~








『チャンミン、今日……いい?』






ユノの言葉に小さく頷けば、そっと手を取られて2人で縺れるようにベッドルームへと滑り込む






明日が休みだからちょっと期待してた、なんて口に出してはとても言えないけど






きっとユノにはバレちゃってる、よね///






ハルが大きくなるに連れて忙しくなる毎日を、必死になって過ごしているから






時々は甘えたくなるっていうか、むちゃくちゃに抱き締めて欲しくなる






子供部屋と続き部屋で繋がっているベッドルームで抱き合って





ハルが起きないかハラハラしちゃうけど、今だけはあなたを独り占めしたい






肌を重ねるってことは気持ちを確かめ合うこと


お互いがお互いを必要としていて






だってね、日毎にあなたに恋をしていて、日毎に愛は深まって





僕の肌を滑らせる指先まで愛おしくて、そっと重ねた指に唇を落とした






「………ユノ、好き///」




「!!チャンミン、可愛すぎ」







僕を見下ろす熱い視線に耐えられなくて、思わずあなたにしがみついてしまった僕なんだ




























. 僕の彼氏はバンパイヤ 11











~Cside~









「あ、あの………チョンさん」



「ん、とりあえずは帰りましょう、一分一秒でもこの場に居たくない」



「……は、はい///」






そう言って黙って僕の手を引く変態、いや……僕の隣人であるチョンさん





バイト終わりに変なやつらに絡まれて、困っていたところを助けて貰ったのはいいけど





さっきのってどういう状況、なんだろう……






僕の腕を掴んでいた男は、弾けるように僕から離れていったし





他の奴らも最初はやいやいと言っていたけど、チョンさんのひと睨みで毒気を抜かれてしまったようで






………変態じゃなくてそっち方面の人とか?







ぐるぐるしながらも腕を引かれて、早足でアパートまで辿り着くと、くるりと振り返ったチョンさんは僕を見てニッコリと笑った







「とにかく無事で良かった、怪我はありませんか?」



「だ、大丈夫です、あの……ありがとうございました!!」



「あなたが無事ならいいんです、でも……」



「………え?」



「いけないな、大事な体なのに」




「………あ///」







視界が遮られたとおもったら、僕はチョンさんに抱き締められていた







……え?……何これ!?///







今すぐに逃げたしたいのにあまりに心地よくて身を委ねたくなっちゃうよ






「もっと気をつけて、ね?」


「……は、はい///」






そう言って僕を見つめるアーモンドの瞳があまりにも切なくて、胸が締め付けられるように苦しくなってしまった僕だったんだ



























. 君の瞳に恋してる 5










~Yside~









「やっと寝た?」



「うん、もうぐっすり、会社で随分はしゃいでたんじゃない?」



「ああ、皆んなが構うからな、あいつは愛想がいいから」




「ふふ、ユノに似たんだ?」




「そうかな、それより早くこいよ」




「……ん///」







結婚してもう随分たつのに、まだ付き合いたてのような反応をする君






耳まで真っ赤に染めて恥ずかしそうに俯くとか






………いつまでも変わんないな






ソファに座ったまま君を受け止めれば、すっぽりと腕の中に収まるから愛おしさがこみ上げる







「チャンミンお疲れ様」



「……ユノこそ、あの……」



「ん?」



「……いつもありがとう///」



「何、改まって、当たり前のことだろ?」



「だって仕事で疲れてるのに……」



「俺は大丈夫、結構楽しんでる」






そっと体を離して頬を撫でれば、ふわりと溢れる微笑みに胸が痛くなるほど





働き始めてから少し痩せた気もするし、今日は君を癒してあげたいなんて







「チャンミン、今日……いい?」






俺の言葉に真っ赤になって小さく頷く君の手を引いて、俺達はベッドルームへと向かったんだ


































. 僕の彼氏はバンパイヤ 10










~Yside~








アパート近くのコンビニでバイトをする君、几帳面な彼は必ず時間通りに帰ってくる筈





偶然を装って声をかけようと待っていたのに、なんだ、余計な邪魔が入ったようだ……





汗臭い男達に囲まれて、うん、その焦った顔もなかなかいいけど





気に入らないのは細い腕を掴む汚い腕、今すぐに切り取ってしまいたい程の不快感






跡形もなく消してしまうことも出来るが、そんなことをしてはここにいられなくなってしまうから





ここはぐっと我慢で能面のように顔を作る







『あの、離していただけませんか?』






そう声をかけつつも視線は掴まれた腕に、まったく、俺の獲物に手をつけるとはいい度胸だ






ほんの少しの力を解放すると、弾かれたように吹っ飛ぶデカイ体






呆然とするそいつらを尻目に愛しい人の手を取ってくるりと踵を返す







何が起こったのか理解できず大きな瞳をくるくるとさせて








無事で良かったと思った以上に安心する自分に、少し戸惑い気味な俺だったんだ








































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紫苑☆

Author:紫苑☆
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