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苺な彼とビールな僕

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. JELLY LOVE 28











~Yside~









「それで?お前シムと付き合ってんの?」





「うんまあ、一応」





「一応ってなんだよ、そういう曖昧なのは良くないぞ?つか、俺の部下なんだからな、一応!!」





「わかってるって、ちゃんと考えてるから」








カウンターに座って俺を見つめるヒチョル兄は深く溜息をついた








全く、店に入ってくるなり真っ直ぐに俺の前にやってくるから、何を言われるのかと思ったら







大方チャンミンに詰め寄ったんだろう、あのヒチョル兄の尋問から逃れられる奴なんてそうそういるはずもない





ま、あそこで会っちまったから仕方がない








俺としてはヒチョル兄にバレた所で何の問題も無いけど






部下としてはちょっと気まずい、よな






「つか、お前オーディションが控えてんじゃないのか?」




「ああ、一ヶ月後」




「大丈夫なのかー?浮かれてんじゃねえぞ!!」




「わかってるって!!」





「ちゃんと報告しろよ、もちろんシムのこともな!!」










そう言ってジョッキを飲み干すヒチョル兄に大きく頷きながらも、前途多難な予感しかしない俺だったんだ




































. JELLY LOVE 27












~Cside~









「だから送らなくていいって!!」





「なんで?バイクの後ろ怖いの?」




「ち、違っ!!///」




「だったら遠慮すんなって、ほら、ちゃんとメット被って?」








そう言ってにっこりと笑うユノ君に小さく溜息をつく







そう、また僕は酔ってユノ君の家に泊めてもらったんだよね







昨日一緒に飲んでいた事は覚えてる、待ち合わせ場所でヒチョルさんに会ったりして焦ったけど






ユノ君と一緒にいると居心地が良くってつい油断しちゃうっていうか、なんていうかその……







安心して身を委ねられるっていうか///







空きっ腹だったし、緊張もしていたせいか酔いもすぐに回って、その後は正直あんまり覚えていない






ただ、優しく髪を撫でられていたことだけ……///







しかもまた下着姿で寝ちゃってるし、今度はしっかりと抱きしめられたままとか!!








しかも何故か付き合うことになっているらしく……









「チャンミンいい?ちゃんと掴まっとけよ」




「わ、わかってるよ!!///」




「ぷっ、振り落とされんなよ」




「だ、誰が!!うわあっ!!///」









送ってくれるというユノ君にしぶしぶバイクに乗せられた僕は、急発進したユノ君の背中に思い切り顔を打ち付けてしまったんだ






























. JELLY LOVE 26













~Yside~










「そんなに怒るなよ」




「さ、触るな!!///」




「ま、怒った顔も可愛いけど」




「なっ!!///」




「とりあえずシャワーでも浴びておいでよ、それとも一緒に浴びる?」




「だ、誰が!!///」








体に巻きつけていたシーツを投げると、バタバタとバスルームに消えていく細い体







ああ、白い背中がやけに悩ましい








どさくさに紛れてキスしてやったから、顔を真っ赤にして怒っていたけど







何度かキスを繰り返すうちにとろんとしちゃって、全く可愛いしかない、よな








昨日はおとなしく腕の中に抱かれていたのに、起きた途端にこの反応とは








全く、堕としがあるっていうか、なんていうか








悩ましげな水音に気持ちは唆られるものの、がっつき過ぎるのもどうかと思うし









ここはおとなしく、でもジワジワと……









「ユ、ユノ君!!」




「んー?」





「タ、タオルないんだけど///」




「あーー忘れてた!!」




「なっ!!入ってくるなって!!」




「いいじゃん男同士なんだし」




「タオルだけでいいって!!///」









そう言ってバスルームの扉から必死に手を伸ばすあなたが可愛くて、つい笑ってしまった俺だったんだ





















. JELLY LOVE 25












~Cside~









「………う……ん?」









朝の光に目を覚ませば見慣れぬ天井、ここって……僕はいったい……?







重い瞼を擦りつつ体を起こそうとするけど身じろぎひとつできなくて






そろりとシーツを覗けば僕の腰にがっしりと巻きつく腕!!







………これって、この腕って!!///







恐る恐る振り返れば、そこには僕の体をしっかりホールドするユノ君の姿!!









「う、うわあっ!!!!///」




「………んー?」




「ユ、ユノ君!?ど、どうして!!///」




「ん、どうしたもこうしたも、俺達付き合ってんだからいいだろ?」




「………へっ?///」




「忘れたなんて言わせないよ、ちゃんと動画も撮っといたからさ」




「は、はぁ!?///」







ずりずりとベッドの上を後ずさる僕、にじり寄るユノ君は上半身裸だし!!!!///






「ち、近寄るな!!」



「なんで?恋人同士なのに」



「なっ!!///」



「俺のこと好きになって?」



「ちょっ!!離せって!!んー!!///」








壁際に追い詰められた僕はがっしりと腕を掴まれて、そのまま蕩けるようなキスをされてしまったんだ






































. JELLY LOVE 24













~Cside~













『俺、一目惚れしちまったみたい、俺と付き合ってくんない?』










アーモンドの瞳にじっと見つめられて、ふわふわとしてまるで雲の上にいるみたい






ユノ君は男で、僕だって男で、何をどう間違って一目惚れとか









………なんだ、僕ってば凄い夢見ちゃってるんだ









「チャンミン?」




「ふふ、変な夢だよね」




「夢じゃないよ?現実」




「んー?」




「うんって言って?」




「………へ?うん?」




「そ、答えはイエスしかない、だろ?」




「ふふ、イエス」




「ん、いい子」








僕より年下のくせにいい子だ、なんて言って頭を撫でられて







ああ、でも……気持ちいい、かも………







「………ん、もっと」




「ん、じゃあこっちおいで」








そう言ってふわりと抱き寄せられた僕は、ユノ君の胸の中であっという間に意識を飛ばしてしまったんだ






















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紫苑☆

Author:紫苑☆
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