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. 恋人の条件 13
~Pside~
「あ、いや、その件はちょっと、彼はタレントではないので、申し訳ありません、はい、失礼します」
「あら、またチャンミンさんにですか?」
「そうなんだよ、UKのスタイリストだって何度も説明しているのにしつこくてね」
「まあ、あの容姿じゃ無理もないです、芸能人顔負けですもの(笑)」
最近事務所によくかかってくる電話、まさかのチャンミンさんのスカウト目的とか
業界人の目の聴くこと、ちょっと見目いい子を見かけるとすぐこれだ
まあ、確かにチャンミンさんのあのスタイルの良さと美しさはモデル並み、ましてやユノのそばにいるとなれば
なにせお似合いの二人だから(笑)
最近の二人の漏れ具合はハンパ無いけど、もともと人懐っこいユノのこと、誰かれじゃれ合うのは通常のことで
よっぽどじゃなけりゃ気づかれることはないだろう(笑)
チャンミンさんから溢れ出る幸せオーラが、周りまで優しい雰囲気にしてしまって
……どうやらユノの奴、上手くやったらしい
まるでおとぎ話のような二人の出会いだったけど、まさかここまで現実になるなんて
周りが二人を繋げるのに架け橋になっているような……
いや、これが運命ってことなのかもしれない
この先の二人がどうなるのか見守ってやるのも、僕の大切な使命なのかもしれないね
. 恋人の条件 12
~Cside~
「……う………ん?」
「チャミおはよ」
「………ユノ?わ……/////」
ユノに最後まで愛された翌日、目を覚ますとアーモンドの瞳が僕を見下ろしていて
こ、これが恋人と迎える初めての朝…ってことだよね/////
でも、気付けば僕は一糸纏わぬ姿で、ユノの体もぴったりとくっついているし、その……朝だからソレも当たって/////
「チャミ、こっち向いて?」
「ん、ちょ……ちょっと待って/////」
「やだ、待てない、ちゃんと顔見せて?」
「……ユ、ユノ/////」
朝から寝起きの顔を穴が開くほど見つめられて、どうしようもなく恥ずかしいのに
がっしりと腕を押さえ込まれて身動き一つ出来ないなんて/////
「……夢じゃない」
「……へっ?/////」
「夢じゃないんだ!!チャミ!!もう俺のもの!!」
「……えっ?……ちょ……ユノ苦し!!/////」
「チャミ!!甘い匂い!!」
「ん……バカ、離せって!!//////」
のしかかるユノの体の重さに体を捩りながら、反面嬉しいなんて
……なんだよ、俺のものって/////
いつまでも僕の首筋から離れないユノの髪をぐしゃぐしゃと撫でてやると、彼は気持ち良さげに『にゃあ』と一言鳴いたんだ
. 恋人の条件 11
~Yside~
腕の中にいるチャミはまるで夢のように綺麗で、本物なのか何度も確かめたくなってしまう
体のラインをなぞるように舌を這わせて、どこも触れていないところがないようにキスを落としていく
「………ユノ……や……/////」
敏感な場所に触れるといやいやと首を振るから、余計に離したくなくなる
だって俺をもっと感じて欲しいから……
数え切れないほどのキスをして、数え切れないほどの好きを囁いて、俺達はやっと一つになれたみたい
朦朧とする瞳はゆらゆらと揺れて、絡めた指に力がこもる
ねえ、チャミ
俺の好きは伝わってる?
こんなにも求めていたってわかってくれた?
甘えるばかりの俺を優しく包んでくれる温かな手に、甘く微笑むあなたの笑顔に
大切にしたい、ただそれだけを願っている
欲張りだなんて言わないで?
あなたのことには欲張りにならずにはいられないんだ
こんな俺のことやっぱりバカだって笑うかな?
絶対に幸せにするから、俺の側から一生離れないで
………チャミ愛してる
腕の中で震えるあなたに何度もキスをして、誓うようにぎゅっと抱き締めたんだ
. 恋人の条件 10
~Yside~
帰ってきたチャミをこの腕で受け止めて、胸いっぱいに甘い匂いを吸い込んだのに
「……チャミお酒臭い(笑)」
「あ……ごめん、シャワー浴びてくる/////」
「一緒に浴びよう?ね?」
「ま、待ってユノ……わっ!!」
離れようとする体を引き寄せて、無理やり服を剥がしてバスルームへと押し込んだ
少しふらついてるのは酔っているせい?
ほんのり肌が赤く染まっているのは俺のせいだよね?
いつもより強引な俺に戸惑いを隠せないあなただけど、嫌がってるようには見えないからそのまま俺もバスルームへと飛び込んだ
「………んっ……はあっ……んっ/////」
2人でもつれ合うようにシャワーを浴びれば、自然と重なる唇に熱がこもる
最初は控えめに絡ませた舌が、段々と意志を持って違いの境界線が曖昧になった頃
転がるようにバスルームを出て2人でベッドの海へと沈み込んだ
「チャミ好きだ」
「……ユノ、僕も好き/////」
「ね、全部ちょうだい?」
「……ん……あっ……/////」
小さく頷くあなたの唇を塞いで、俺達2人はそのまま深く蕩けあったんだ
. 恋人の条件 9
~Cside~
急いで店を飛び出すと、タクシーを走らせて向かうのは愛しい恋人の待つ家
……ユノはもう帰っているはず
車窓から流れる景色を眺めながら、やっぱり想うのは君のことばかり
先のことばっかり考えて、ユノの為なんて言いながら自己防衛していたのかもしれない
もしかしてそれでユノを傷つけていたのかも……?
転がるようにタクシーを降りて、開いたドアから見える灯りに胸がキュッと音を立てる
「ユノ?ただいま」
そう言って駆け込んだリビングで、まるで猫のように丸くなって膝を抱える君
「……チャミ?」
「ユノ、ユノ!!/////」
駆け寄る僕を受け止める胸はどこまでも温かくて、僕を安心させてくれるのに
………そんな、切ない顔しないで?
「…何回もメッセージ送ったのに」
「……うん/////」
「で、電話だってかけたのに」
「うん、ごめん/////」
「………逢いたかった/////」
「……わかってる/////」
今にも溢れてしまいそうなアーモンドアイ、そっと口付けると骨が軋むほどに抱き締められて
「……チャミ、チャミ!!」
何度も名前を呼びながら擦り寄る君が愛しすぎて、結局、何も言えなくなってしまった僕だったんだ