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. あなたがいれば 13
~Cside~
……そんなわけで僕はユノさんのその、恋人になった////
だってあんな風に告白されたら誰だって断れるはずないもの
ふわりと抱きしめられて、耳元で甘く囁かれて、胸の奥がジンと熱くなって////
キュヒョンに事の経緯を報告したら
『僕のお陰なんじゃない?感謝しろよ』
なんてちょっと悪い顔で笑われてしまって、まあ、あながち間違いでもないかな(笑)
とはいえこんなに年の離れた人と、しかも相手は男だなんて、ちょっと前途多難な気がするけど
好きって気持ちは本物だから……大丈夫だよね?
イトゥクさんには全部ばれてるみたいで、ちょっと恥ずかしいけど、ユノさんはそんな事は御構い無しに僕に触れてくる
……やっぱり年上だから積極的、とか?
でも、恋愛経験の少ない僕からなんてとても触れられそうもないから丁度いいかな
男同士ってどうするのかわかんないけど、ユノさんに任せておけばいい、よね?////
そんな都合のいいことを考えながら、毎日あなたの帰ってくるのをドキドキとしながら待っている僕なんだ
. あなたがいれば 12
~Yside~
腕の中に閉じ込めて何度となく口付けると、熱に浮かされたような瞳で見上げるから離せなくなる
「す、好きって…?////」
夢の中にいるような表情で、所在無げに瞳を泳がせる君が可愛くて仕方ない
まだ伝わらない?
何度でも言ってあげる
「ん、好きだよ」
「……でもあの、僕男だし////」
「知ってる」
「と、歳だって全然違うしっ……////」
「関係ない」
「………で、でもっ…あっ////」
一度口にしてしまうと溢れ出てしまうのは仕方のないこと
「バンビ君、恋人になってくれる?」
「………////」
「チャンミン返事は?」
「……はい////」
そう言って俺の胸に顔を埋める君を抱き締めて、二度と離さないと誓ったことは、まだ言わずにおくよ
. あなたがいれば 11
~Cside~
『恋人なんて、いない』
そう言って僕を見つめる黒目がちな瞳が切なげにゆらゆらと揺れていて
……目が離せなくなる////
そしてそのまま落ちてくる唇は、僕のそれと重なって
まずは触れるだけ
それから二回三回と押し付けるように
………これって……?////
キスされたってわかるまでは暫く呆然として、こんな近い距離で見つめられて一気に顔に熱が集まってくる!!////
「ユ、ユノさ……!!////」
「恋人は居ないけどね」
「………え?////」
「好きな子はいるよ」
「………////」
「俺の腕の中にね」
僕を抱き締めたままにっこりと笑うユノさんはちょっぴり意地悪に見えて
思い切り睨んでやったのにそんなに幸せそうに笑うとか
「チャンミン好きだよ」
「……ずるい、です////」
「ふふ、もう一度キスさせて?」
「………や、です////」
「却下」
「……へっ?……あ………んっ////」
もう一度落ちてきた唇に言葉は飲み込まれて、身を委ねることしか出来ない僕だったんだ
. あなたがいれば 10
~Yside~
一体どうしたことだろう……
いつもなら笑顔で迎えてくれる君なのに、そんな悲しい瞳をして沈み込んでいるなんて
「バンビ君どうした?」
「………え?」
「元気がないな、何かあった?」
「………べ、別に////」
何かあったことは明白で、拗ねたように顔を逸らしてしまう君を放っておけるはずなんてないのに
「こら、ちゃんと話して?」
「……わ!!ユ、ユノさん////」
突然掴んで腕に驚いて、バランスを崩した君をそっと胸へと受け止める
まったく、危なっかしいことこの上ないな(笑)
「は、離して/////」
「言うまで離さない」
「…………////」
「…バンビ君?」
「ユ、ユノさんは………こ、恋人とか家に連れてきたりしますか?」
「……は?」
「もし、連れてくるなら言ってください、あの……僕、め、迷惑にならないように隠れてますから!!////」
何を言い出すのかと思ったら……
突然の俺の恋人の話に全く話が読めないけど、それじゃあまるで妬いてるみたいだよ?
逃げようともがく体を抱きしめて、ぎゅっと力を入れれば耳まで真っ赤になるから堪らなくなる
「……ユノさん?////」
「居ないよ」
「………え?////」
「恋人なんて、いない」
「………////」
俺の言葉にキョトンとする君が可愛くて、もう一度強く抱き締めてしまったんだ
. あなたがいれば 9
~Cside~
「へえ、一緒に住んでるって人、そんなにいい人なんだ?」
「う、うん、凄く優しいし、かっこよくてスタイルも良くて、特に目なんて黒目がちでとっても綺麗なんだよね……それで……」
親友のキュヒョンにチョンさんとのことを色々と聞かれて、ついつい一人で語っちゃって、ふと気づくと親友のキュヒョンが肘をついてニヤニヤとこちらを見つめていた
「な、何?/////」
「……まるで恋する乙女だね(笑)」
………こ、恋!?
「な、何言って!!/////」
「まあ、いいからいいから、チャンミンが元気になってくれれば僕はそれでいいんだよ」
ウンウンと頷いて一人納得するキュヒョン、腕なんて組んじゃって目頭まで押さえるとか、全く大袈裟なんだから(笑)
なんだかんだ言ってもいつも力になってくれる大切な親友、両親の事故の時もずっとついててくれたっけ
こうして普通に大学に来れるようになったのも、彼のおかげかもしれない
「でも、そのチョンさんだっけ?恋人とかいないの?」
「え……?」
「そんなにイケメンなら恋人の一人や二人いそうだよね、うわあ、チャンミンライバルいっぱいじゃん!!」
………チョンさんに恋人、そんなの考えたことなかった
そういえば遅くに帰ってくるときだってあるし、それって恋人と会ってるのかな……
家に連れてくることもあるかもしれない
嫌だな……
居候させてもらってる身でこんなこと思うなんて、僕ってこんな嫌な奴だったんだ
考えれば考えるほど不安になってきちゃって、その後のキュヒョンの話も全く頭に入ってこなくなってしまったんだ