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苺な彼とビールな僕

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. 鈴カステラの花火大会 13












~Cside~












昨日は浴衣を着てみるのは免れたものの、結局そのまま襲われちゃって





ちょっとだけ、とか言いながらユンホさんはどんどん僕を追い詰めていくから





我慢出来なくなっちゃって、その……最後までシてしまった






たっぷり愛された体は重怠くて余韻たっぷりだったけど






早番もきっちりこなしてから着付けを教えてもらいに行ってきたんだ






女の子の浴衣と違うから凄く簡単に見えるけど、緩まない帯の締め方とかコツとか教えてもらって






なんとかマスター出来た気がする






いよいよ週末に花火大会も迫ってるし、 下駄はないからサンダルになっちゃう、かな







だってやっぱりユンホさんに脱がされる気しかしないんだよね





最近ますます勢力旺盛になった気がするし///





求められる回数も増えてきちゃったから、ジョギングでもしようかと思ったのに





『また変態に狙われるかもしれないからダメだ』






ってユンホさんに大反対されちゃって、結局は何も出来ずにいる僕だったんだ





































. やっぱ気になるチャラい奴 6












~Yside~










「今準備してる新店、夜カフェにしようと思うんだ」




「……夜カフェ?」




「ああ、飲み屋もいいけどこういうのもやってみたくてさ、俺の力作、チャンドラに見て欲しくて」









強引に連れて来たのはチャンドラに見て欲しかったから






いつもは内装もドンへと綿密に打ち合わせして進めていくけど、今回は俺が一からデザインして進めたから……










カフェの中を見渡して瞳をキラキラさせてる君をいつまでも見つめていたいけど







いつまでもここにいるわけにもいかないし






きっと腹も減ってるだろうし(笑)








「そろそろ行こうか」





「あ、うん……あの///」





「うん?」





「う、うまく言えないけど凄く素敵だと思う///」





「……ありがとう」





「い、いえ///」








………やべ、今すっげえ抱き締めたい!!



抱き締めてキスをしてそのまま食ってしまいたい!!







いやいや、落ち着けチョン・ユンホ



せっかくのいい雰囲気なんだ、これでまた怒らせたら元も子もない







ここはやはり………








「チャンドラ飯行こうか」





「え?あ、はい///」











今すぐに襲いたくなる衝動をグッと堪えて、優しくチャンドラの手を引いて店の外へと出たんだ

































. 鈴カステラの花火大会 12









*ほんのりR18です♡

~Yside~












『浴衣はその……当日のお楽しみにとっておきませんか?///』









大きな瞳を潤ませての上目遣い、そんな風に言われたら聞かないわけにはいかないな






だいたい俺の考えなんてすっかりバレてるってこと





明日も早いのがわかっているのに、いつだってがっついちまうのは俺の方で






……甘えているのは俺の方かもしれない







なのに髪を撫でると擦り寄るお前が愛おしいよ







仕方がない、ここはぐっと我慢して当日のお楽しみにするとしようか






でも、少しぐらいいよな?









「………ユンホ、さん?///」




「ふふ、わかったよ、でも……」




「……えっ?あ///」




「ん、ちょっとだけ、な?」




「ユ、ユンホさ……ああっ///」







隙をついて履いていたスウェットをずらすと、まだ柔らかなソレをやわやわと擦り始める






逃げようとする腰を掴んで今度は一気に口へと含んでやった







「………んっ、……はあっ……や///」




「嫌じゃないだろ?」




「……あ、ああっ///」




「ん、気持ちいい?」










俺の髪を掴んだままコクコクと頷くお前を見上げると、一気に絶頂まで追い詰めたんだ

























. やっぱ気になるチャラい奴 5












~Cside~










「なっ!なっ!何すんだーーー!!!!///」





「んふ、キス」





「!!!!と、友達からって言ったじゃないか!!///」





「ふふ、つい、ね?あ、運転手さんここで止めて下さい」







信じられない!!


信じられない!!!!






車の中で、しかもタクシーの中でキスするとか!!///








わあわあと騒ぐ僕を尻目にサラリと支払いを済ませ、車を降りる時もエスコートとか!!







僕は女の子じゃないってーーの!!








あまりの事に頭に血が上ってクラクラとしてしまう僕、ああ、せっかく早く帰れたのになんて事だよ………








「チャンドラ、来て?」









ニコニコとしながら僕に手を伸ばすチャラい奴!!







腹がたつのに何故だか自然と手を掴んでしまう自分が信じられない






ああ、暑さで頭がやられたのかもしれない


きっとそうだ……







フラフラとしながら手を引かれて真っ暗な店へと入っていく僕






ここってまだ改装中みたいだけど……?








「足下気をつけて」








店内にあるカウンターに辿り着くとぼんやりとした明かりが灯される







吹き抜けの天井に個性的な照明が映えてとても幻想的な空間だった








「今準備してる新店、夜カフェにしようと思うんだ」




「……夜カフェ?」




「ああ、飲み屋もいいけどこういうのもやってみたくてさ、俺の力作、チャンドラに見て欲しくて」











カウンターに肘をついて見つめる優しいアーモンドの瞳に、なんだか胸の奥が苦しくなる僕だったんだ

























































. 鈴カステラの花火大会 11











~Cside~













「皺になったらまたアイロン当ててくれんだろ?」




「……ユ、ユンホさん///」




「いいから着てみろよ、な?」






そう言って僕の肩に浴衣を掛けてくれたけど、ちょっぴり強引なユンホさんに戸惑ってしまう……







なんだろ、優しいのに推しが強いっていうか、有無を言わせずって言うか……





視線が熱いっていうか///






だってこのままじゃ間違いなく食べられちゃいそうだもの






ダメダメ、やっぱりそれだけは!!








浴衣にアイロンとかどうしていいかわかんないし、ドンヘさんの言う通りに汚してしまうかもしれないし






ドンヘさん曰く、浴衣はエロいらしいから……






離してもらえなくなっちゃう///








「ユ、ユンホさん///」




「ん?」




「浴衣はその……当日のお楽しみにとっておきませんか?///」




「え?」




「僕、ちゃんと着付け覚えてきますから、ね?///」











僕は今日一番の上目遣いでユンホさんを見つめると、両手を合わせてお願いしてみたんだ


























. やっぱ気になるチャラい奴 4













~Yside~











「ど、どこ行くんですか!!」





「いいからいいから」





「なっ!!僕にだって用事があるんだ!!///」






「ふうん?なんの用事?誰と?」






「………うっ、そ、それはその……///」










畳み掛ける俺に言葉を詰まらせる可愛いチャンドラ!!






ふふ、約束なんてないくせに、相変わらずわかりやすいっていうか、なんていうか(笑)







窓側に座って牽制しているけど、艶々の頬はほんのり赤く染まっているし、チラチラとこちらを伺う瞳は潤んでいるし







絶対俺に会えて嬉しいはず!!








そして鼻腔をくすぐる甘い匂いはどこから香ってくるのか







ああ、その綺麗な首筋をなぞりたくて仕方ない!!







会えた嬉しさについ見つめすぎちゃって、思い切り睨み返すから笑ってしまった








「………あ、相変わらず勝手だ!!///」





「ん、生まれつき」





「なっ!!ほんとチャラい!!」





「それって褒め言葉?」





「………ユノって凄いポジティブだね」





「………は」









やばい!!今ユノって言った!!










「やべ」




「……はっ?///ちょっ!!何して!!んーー!!///」










不意に名前を呼ばれて止まんなくなっちゃって、車の中でキスしてしこたま怒られてしまった俺なんだ

































. 鈴カステラの花火大会 10












~Yside~










「ユンホさんおかえりなさい!!見てください!!浴衣貰ってきました!!///」









玄関のドアを開けるなりドアから飛び出してくる鈴カステラ






仕事終わりにバイト先に寄ろうとしたら、今日はバイトを早く上がれたらしく






どうやら商店街のおばちゃんの所で浴衣を受け取ってきたらしい






『ユンホさんどうしよう!!浴衣とっても素敵です!!』







興奮気味に届いたメッセージに思わず笑ってしまったけど






これは違う意味で興奮してしまう気がする……







「皺になるからハンガーに吊るしておきなさいって言われたんです」




「へえ、いい柄じゃねぇか、で、お前はどっちがいいんだ?」




「うーん、ユンホさんにはこっちの色の濃い方が似合うと思うんです!!だから僕はこっちの白い方にしようかな?」







ニコニコと笑いながら俺に紺色の浴衣を当ててみせる鈴カステラ







俺よりお前が好きなの選べよって言いたいけど、そんな満面の笑みで言われたらなんも言えなくなっちまうな(笑)







つか、白の浴衣とか透けるんじゃねぇのか……







「チャンミン、一回着てみたらどうだ?」




「あ……だって気付けがあんまりわかんないし……それに///」




「それになんだ?」




「ユ、ユンホさんに襲われるから当日まで着ない方がいいってドンへさんが///」




「はあ!?」





「よ、汚れるからって///」









そう言って真っ赤になって俯いてしまうお前が可愛くて仕方ない







ったく!!ドンへの奴め!!

余計な事言いやがって!!








「皺になったらまたアイロン当ててくれんだろ?」




「……ユ、ユンホさん///」




「いいから着てみろよ、な?」









浴衣を手にとってそっと肩に掛けてやると、チャンミンは恥ずかしそうに笑って小さく頷いたんだ


































. やっぱ気になるチャラい奴 3













~Cside~










「うーん、気持ちいい!!」







思い切り手を伸ばして夕焼けの空に大きく背伸びをしてみる







定時に上がれたとかいつぶりだろうか、ほんとこんな事珍しい







今日は美味しいワインでも買って、ボロネーゼでも作ってみようかな






この前見たレシピ、試してるみるのもいいかも……







そんな事を考えながら駅までの道を歩いていると、街灯に凭れる見覚えのあるシルエット!!






あ、あれはまさか!!///







「よっ!!チャーーンドラ!!」




「な、なんでここに!!///」




「んなの決まってんだろ?チャンドラに会いたかったからだよ」







そう言ってニコニコとしながらにじり寄るチャラい奴!!






相変わらずのイケメンぶりにドキドキと胸は高鳴って………?






いや!!違う違う!!///



まったく何を考えてるんだ僕は!!///








「チャンドラ~せっかくお友達から始めようって話したのに、何も始まらないから来ちゃった」





「なっ!!始めなくていい!!」





「またまた~ちょっと付き合って欲しいとこあんだ、すぐそこだから、ね!!」





「はっ?ぼ、僕は!!///」





「いいからいいから、あ、ちょうどタクシーきた!!おーい!!」





「なっ!!わあっ!!///」







あまりに早い展開に呆然とする僕は、攫われるようにタクシーへと乗せられてしまったんだ




























. 鈴カステラの花火大会 9













~Cside~









「………ユ、ユンホさ……も……ダメ///」





「ん、我慢すんな、イケよ」




「………や……いっしょ……に……///」




「!!クソッ……可愛すぎだろ」




「………あっ……ああっ!!///」








あの後僕はユンホさんにいっぱい揺らされて、そのまま意識を飛ばしてしまった






結局浴衣の着付けの動画も最後まで見れずじまいだったし






朝起きた時は腰が痛くて起きられないほどで、ユンホさんが朝ごはんを作ってくれたけど






パンが焦げちゃって大変だった(笑)






そして当然の事ながら僕の缶詰からは鈴カステラがポコポコと生まれて






ほんのりピンクなのはいつもより愛されたから、かな///






缶詰も進化するんだって工場長が言っていたし、それって僕も成長してるってことだろうか……







そんな事を考えながらドンヘさんのお店へと向かう僕






花火大会の日はお休みにするって言ってたからそれまで頑張って働かなきゃ







「お!!今日も大量だな!!ははあ、さては……」




「ド、ドンヘさん!!///」




「まあ、お前も苦労が絶えないな~なんせ勢力満点の旦那だからな!!」




「………ダ、ダンナ///」








ドンヘさんの言葉に真っ赤になってしまった僕は、思わず手に持っていた鈴カステラの袋で顔を隠したんだ































. やっぱ気になるチャラい奴 2













~Yside~











「は、もうこんな時間かよ!!





「ああ、流石に新店の打ち合わせは時間がかかる」





「なんか最近仕事ばっかしてる気がする」





「ああ?そりゃお前がいつもサボってるからだ!!」









皮肉たっぷりに俺を睨むドンへに大きく溜息をつく







そりゃ店の中のことはドンへに任せっきりだから文句は言えないが






サボってるってのは語弊がある!!







あれからマジで忙しくなって全然自分の時間が取れなくなっちまって






こんな時はチャンドラで癒されたいのに、あれからちっとも連絡できてねーし






つか、あいつからも何も言ってこねーし!!






いや、自分から連絡してくるタイプじゃねぇのはわかってる







打てば響くように反応するくせに、本人からは至ってなしのつぶて、だ








「で?最近は会ってねーのか?」




「……何がだよ」




「ヒチョルさんから情報は入ってんぞ!!ユノがつれないって店の女どもが騒いでたからさ」




「バカ、相手にされてねーんだよ」




「はあ!?お前がか!?おもしれ!!」




「!!ドンへ!!」





「うおっ!!バカやめろって(笑)」








爆笑するドンへの首に腕を回して、思い切りヘッドロックをかましてやったんだ

























. プロフィール

紫苑☆

Author:紫苑☆
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