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苺な彼とビールな僕

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. Sweet pain ~Yside~




BL表現あり^ ^


大丈夫な方どうぞ~







~Yside~






チャンミナはうなされて泣きながら目を覚ました




夢の中で俺に置いていかれたって、子供みたいな顔して




「バカだな、俺がお前を置いて行くわけないだろ?」




腕の中で震える身体を抱き締めた




チャンミナの涙は大きな瞳からポロポロとこぼれて、まるで宝石みたいだった




泣き顔が綺麗だなんて、不謹慎かな?




ずっと昔からおまえは一歩後ろで俺を支えてくれた




静かに確実に俺の心を支えてくれるマンネはいつの間にか俺の横に並び、パートナーとなった




おまえに憧れて追いかけているのは俺のほうだ




儚げなその姿、長い睫毛で縁取られた茶色の瞳、細い身体を、俺だけのものにしてしまいたいと…




いつだってお前に恋い焦がれているのに




涙が滲む瞼に、綺麗な鼻筋に、順番に唇を落としていく




「…チャンミナ愛してる、どこにもいかないよ、この先なにがあっても2人は一緒だ」




「…ひょん」





見つめ合う瞳は絡み合って一つになる






甘い、お前の匂いに溺れる






You're the one and only existence…


















. Sweet pain 後編






BL表現あり^ ^


大丈夫な方どうぞ~








~Cside~






ひょんが行ってしまって、動けない僕はその場に崩れ落ちた



這ってでも追いかけたいのに



広い背中、スラリと伸びた足、憧れてやまない人、黒目がちな瞳に僕を映して!




…僕に気づいて…行かないで…!!




「ひょん…!!」



自分の声に驚いて目が覚める、頬には涙が伝っていて…



「…チャンミナ?どうした?」



横で寝ていたひょんが驚いて起き上がる




…あ…夢?…夢でよかった…




ハラハラと零れる涙が止まらなくて、心配そうに見つめるひょんの胸に頬を寄せた



「…泣くなよ、悲しい夢でも見たの?」




僕の涙を唇で拭う、優しく何度も口付けを落とす




擦り寄る僕をぎゅっと抱き締めて、優しく髪を撫でた




「…チャンミナ、子供みたいだね」



「…////」



「どんな夢だったの?」



「…ひょんが、僕を置いて行ってしまう夢」




僕は赤くなる顔をごまかすようにひょんの胸に顔を埋めた



「…バカだな、俺がお前をおいて行くわけないだろ」



僕を撫でる手はどこまでも優しくて、離れたくなくて、顔を埋めたまま話した




「…ひょんの髪が長い頃、彼女がいたでしょう?」


「…ああ、そうだな」



僕はそっと体を離してひょんの手をとって自分の胸にあてた



「…あの頃ここが痛かったんです、ずっと」


「…チャンミナ」



ひょんは僕の胸を撫でながら愛おしそうに



「…今は痛くないだろ?」



僕は恥ずかしくて視線を逸らした、ひょん髪が僕の胸に触れたと思ったら唇が落ちてきた



「…あっ////」



「…チャンミナかわいいね、抱きたい」




僕は目を閉じてひょんの首に手を回した



ひょんの匂いに包まれて蕩けてしまってもいいと思った





…でもねひょん、胸の痛みはほんとは今でもあるんだ、ほんの少しだけ





チクリ、チクリと…





これはきっと一生続くんだ




甘い





甘い痛み…






























. Sweet pain 前編













~Cside~





そこは真っ暗な世界だった



…ここはどこ?



突然目の前が真っ白になってフラッシュが焚かれるようにチカチカと光る、ふいに視界が広がった




「やる気がないなら今のうちにやめとけよ!」



僕がSMの練習生になってユノひょんから言われた言葉、ぼんやりとした頭で思った



…あ////




目の前には十代の頃のひょんがいて…腕組みして僕を見据えていた



…なに…夢?



ひょんの黒目がちな瞳は冷たくて、当たり前のように僕は映っていなくて…



…ズキン、と胸が痛む



ずっと憧れていた先輩、二つ上のその人は遠くを見ていた



あの夏の日、思いがけず同じチームになって、夢中でひょんの背中を追いかけた



視線が合う度に赤くなる僕の髪をくしゃくしゃと撫でる人



目を細めて優しく僕を見つめる人



あの頃の僕はチームの末っ子、ただの弟で…ただそれだけ



あなたの瞳にはいつだって別の人が映っていた



ズキン…




小さな胸の痛み、これは何…?




わからないままに時が過ぎて…




また、目の前がチカチカと光る



…ひょんの髪が長い…purple lineの頃?



「チャンミナ!!元気ないぞどうした!?」



ひまわりみたいな笑顔、僕は思わず駆け寄った



頭を撫でられて胸が熱くなる、思わずひょんのTシャツの裾を掴んだ



ふと、誰かがひょんを呼んだ



「ユノ…ユノ…」



あ?あれは…ひょんの彼女だった人?顔はぼやけていてわからない



離れる身体、掴んだ手も空を切る



ひょんは長い髪をなびかせて彼女に駆け寄った、綺麗な横顔は彼女だけを見つめていて



…ズキン



こんな悲しい夢なんて



…つう、と僕の頬を涙がつたう



「ひょん、僕を置いて行かないで…!」



…声にならない



遠くなるひょんを追いかけようとするのに足は鉛のように重くて動けなくて



…ああ、この頃僕は気づいたんだ



彼女と寄り添って小さくなる影、胸が締め付けられる




…僕は




ずっとひょんが好きだったんだ
















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紫苑☆

Author:紫苑☆
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