. スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
. 鈴カステラのメンテナンス 21
~Yside~
「いやぁ、これは大きい」
「そりゃ詰まるわけだな、うん」
ぽっこり♡、なんて緊張感のない音で突如として現れたのはでっかい鈴カステラ
それに押し潰されるようにチャンミンも一緒に現れた!!
何がどうなったんだかさっぱりわからないが、コロコロと転がるその体をはっしと受け止めた
状況が掴めないのか大きな瞳をくるくるとさせる鈴カステラ
ああ、本当に無事で良かった!!
ヒチョルとイェソンはしきりに感心してその鈴カステラを眺めている、まあ、確かにバケモンみたいにデカくはあるんだが……
「なんだよ、こいつが詰まってたのか?」
「そ、そうみたいなんです、グスッ……」
なんだよふんづまりってのは本当だったんだな、てか、ふんではない気もするが……
「いやぁ、素晴らしい作品です」
「イ、イェソンさん」
「よく頑張りましたねチャンミン、これはお手柄ですよ」
「お、おて?///」
腕の中でイェソンの言葉にキョトンとする鈴カステラ、ああ、こんな時でも可愛くて仕方ないとか!!
「これはうちでサンプルとして飾ります、あ、ほら、まだ出ますよ?」
「へっ?///」
何故かドヤ顔するイェソンさんがウインクをすると、今度はハートの形の鈴カステラがポコポコと生まれたんだ
. 俺の最強様 23
~Yside~
「あー正直俺も戸惑ってるんだけどさ、頭から離れてくれないんだよ」
「え?///」
「ここ最近、ずっとチャンミンの事ばっか考えてる」
「!!!!///」
我ながらすげーかっこ悪い告白になっちまった、でも
あれこれ飾り立てた言葉とか苦手だし
正直な気持ちを話すのが一番だと思うし!!
真っ赤になってコクコクと頷く君、じっと見つめれば慌てて視線を逸らすから握った手に力を込める
だって今にも逃げ出してしまいそうで……
「ユ、ユンホさん、あの……離して、貰えません、か?///」
「ん?」
「は、恥ずかしくて、その///」
「チャンミン、俺と手繋ぐの嫌?」
「い、嫌とかじゃなくって!!むしろ嬉しい………あ、いや!!キャパオーバーっていうか!!///」
あわあわとしてギュッと目を瞑る可愛い人、ああ、俺ってばだいぶんやられてる
離れようとする体をグッと抱き寄せて君の香りを胸いっぱいに吸い込んだ
そんなにガチガチになっちゃって、全くどこまで純情なんだか(笑)
「チャンミン、改めて聞くよ、返事はOK?」
「えっ?あ!!は、はいっ!!///」
「ん、よくできました」
「………///」
腕の中で真っ赤になる君を抱き締めて、お互いの温もりを確かめ合う俺達だったんだ
. 鈴カステラのメンテナンス 20
~Cside~
どーーーーん!!!!
突然鈴カステラが雨のように降り注いだと思ったら、何かが落ちてきて目の前が真っ暗になった
暗闇の中恐る恐る目を開けてみると、なんだか甘い香りが漂ってザラリと頬に当たる感触!!
こ、これってまさか………砂糖?
何かが僕の周りにあって動けないけど、とにかくここから脱出しなくっちゃ!!
手探りで扉を探すけど当然見つからない、あれ?確かこっちから入ってきたはず……
ああ、もう………真っ暗でなにも見えないし、なんだか悲しくなってきちゃうよ
「………うっ……ユンホさん……グスッ」
パチン
パチン
パチン
遠くで聞こえるのはヒチョルさんの指の音?いや、違う?
これは……イェソンさん?
ざざっと僕の周りにある何かが動いた、きっと僕は大量の鈴カステラに囲まれてる感じ?
きっと、詰まっちゃってたんだ!!
「グスッ、イェソンさんに出してもらおうね」
そう言って大量の鈴カステラの波に身を任せた瞬間、パッと視界が開けて僕は目を瞑った!!
「チャンミン!!」
「…………あ?え………ユンホさん!!」
「ああ良かった、一時はどうなることかと!!」
「ぼ、僕………出られた……うっ、うっ///」
「よしよし怖かったな、よく頑張った!!」
さっきまでは鈴カステラの中にぎゅうぎゅうに詰められていたのに、今はユンホさんの腕の中でぎゅうぎゅうに抱きしめられている
ああ、本当に怖かった………なんだか身体中ザラザラしてる気がするけど
「いやぁ、これは大きい」
「そりゃ詰まるわけだな、うん」
イェソンさんとヒチョルさんの声に思わず顔を上げる、そうだ、一体どうなってたんだろう……
ゴロン
ユンホさんに支えられて立ち上がった僕が目にしたのは、見たこともないくらい大きな鈴カステラだったんだ
. 俺の最強様 22
~Cside~
「じゃ、俺たちはここで、後は上手くやれよ」
「じゃあね、チャンミン」
4人で一頻り焼肉を食べた後、何故かドンヘさんとキュヒョンは肩を組んで夜の街に消えていった
さっきまでは肉を焼きながらたわいもない話をして盛り上がっていたけど
いざ二人きりとか、何を話していいかわからないよ……
取り残された僕達は暫く茫然と二人の消えていった方向を眺めていた
ユンホさんは気まずそうに僕を見つめてゴホンと咳払いをする
あ……やっぱりこのまま帰る感じ、なのかな?
「チャンミン、まだ時間ある?」
「え?///」
「少し歩こうか」
「は、はいっ!!///」
僕の言葉にふわりと微笑むアーモンドの瞳、そんな優しい目で見られたら居た堪れない
どうしよう、胸がドキドキして心臓が飛び出してしまいそう///
キュヒョンのやつ、気を利かせてくれたつもりなんだろう
それならそれで言っておいてくれれば………
少し前を歩いていたユンホさんの手が不意に伸びてきて僕の指に絡まった
ハッとして顔を上げると、照れたようなユンホさんの顔が目の前にあって
わ!!近い///
「チャンミン、あのさ、あの……」
「は、はい///」
「え、縁談のことなんだけどさ、もし良かったら俺と付き合ってみないか?」
「えっ!?/////」
「一旦断っちまってるし、その、今更なんだけど」
そう言って僕の手をギュッと握るユンホさん、えっと、それってもしかして………そういう、こと?
「あー正直俺も戸惑ってるんだけどさ、頭から離れてくれないんだよ」
「え?///」
「ここ最近、ずっとチャンミンの事ばっか考えてる」
「!!!!///」
真っ直ぐに見つめるアーモンドの瞳に胸が苦しくなって、コクコクと頷くことしか出来ない僕だったんだ
. 鈴カステラのメンテナンス 19
~Yside~
「おーまーたーせーーー!!遅くなってすいません」
「兄さん!!」
パチンと音が鳴ったと同時に現れたのは他でもないイェソン!!
なんだってそんな南国ムード満点なんだ!!
声も出せずに茫然としていると、目の前にある缶詰がブルリと震えた!!
カタカタッ
カタカタカタカタッ
「おい!!益々なんか膨らんでねぇか!!」
「ああ、これはいけません」
「イェソン!!どうにかしてやってくれ!!中にはまだチャンミンがいるんだ!!」
「オーケーオーケー、ふむふむこれは所謂……」
顎に手を置いてじっと缶詰を眺めるイェソン、いやいや、そんな落ち着いて見てる場合かよ!!
かなりの緊急事態なんじゃないのか!!
「これは………ふんづまりですね、うん」
はい!?
イェソンの言葉にヒチョルもその場にいた作業員も全員手を止めてフリーズしてしまう
今、なんつった?ふ、ふふふふふふんづま…………?
ニコニコとしながらうんうんと頷くイェソンは、近くにあった椅子に座ると膝の上に缶詰を置いた
「ちょ、おい!!」
「まあまあ落ち着いて、大丈夫、こうしてさすれば……」
「兄さん!!」
「ヒチョルも黙って見ておくように」
パンパンになった缶詰の上をくるくると撫でるイェソン、ああ、何やってんだか全く意味がわからない!!
パチン!!
パチン!!
パチン!!
ぽっこり♡
静かな部屋に指を三回鳴らす音が響いたと同時に目の前が真っ暗になって、でっかい何かがその場に現れたんだ!!
. 俺の最強様 21
~Yside~
「あ、えっと、こんばんは、あの、お久しぶりです///」
「本当、久しぶり、今日は来てくれて嬉しいよ、とりあえず座って?」
「あ、はい///」
そう言ってコクコクと頷く苺の彼ことシム・チャンミン
わざわざ立ち上がって頭をペコリと下げると、真っ赤になってそのまま視線を逸らしてしまう
毎日のようにメッセージのやりとりをしているものの、実際に会うのは本当に久しぶりで
なんだかお互いに緊張してしまうのは仕方がない、よな
隣に座ったドンヘはキュヒョンとメニューを見て盛り上がってるし
なんだよ、いつの間にそんなに仲良くなったんだよ………
「とりあえずはビールで、後は俺達あんまり強くないから好きなの頼んでいいよ」
「ええ?ドンヘさんの奢りですか?」
「いや、勿論割り勘に決まってる!!」
「ぷっ、ドンヘさん真顔になってる~」
二人のやりとりを茫然と見守る俺、向かいのチャンミンも同じ気持ちだったんだろう
思わず顔を見合わせて笑ってしまった
あ………笑うと片目だけ細くなるんだ……
やっぱ照れ屋な感じ?
耳まで真っ赤になってるし
つか、唇に指を当てるその仕草とかちょっと可愛すぎじゃないのか!!
やばい、目が離せなくなっちまう///
「おいユノ、肉焦げてるぞ!!」
「へっ?あ!!あちっ!!」
目の前でくるくると表情を変える君に見惚れて肉が燃え上がる
焦って箸は落としちまうし、油は飛んでくるしでまったくカッコ悪いったらない!!
「ユンホさん大丈夫ですか?」
「ああ、なんか俺、カッコ悪いな」
「いえ!!全然カッコいいです!!///」
「えっ!?///」
「なんだなんだ~二人で盛り上がってんな~」
そんなドンヘの言葉に益々真っ赤になる君が可愛くて、やっぱり見惚れてしまう俺だったんだ
. 鈴カステラのメンテナンス 18
~Cside~
部屋の中に突如として現れたピンクの扉、恐る恐る開けてドアの向こうを覗いてみる
ちょっと怖いけど何か手立てがあるかもしれない
どうやってでもユンホさんのところに帰らなくちゃ!!
コロン
コロン、コロン
コロンコロンコロン
真っピンクの部屋の中には何もない、何もない筈なのに足元に何かが転がってきた
………え?鈴カステラ?
しゃがんで一つ手に取ってみると、それは紛れもないチャンミン印の鈴カステラ!!
なんでこんな所に?この部屋何もないのに……
不審に思いつつも部屋の中へと足を踏み入れる、思ったよりふわふわした床に足元がぐらりと揺れる
『チャンミン、チャンミン』
遠くから聞こえるのはユンホさんの声?いや、別の誰か………?
『チャンミン苦しいよ、チャンミン』
苦しい………?
それってもしかして缶詰の声!?
「ちょ!!もしかして缶詰さんですか?チャンミンはここにいますよ!!」
『チャンミンチャンミン』
「鈴カステラが詰まっちゃってるのかな?待って……え?ええっ!?」
ポトポトポトポトポトポト
どーーーーん!!!!
突然鈴カステラが雨のように降り注いだ時思ったら、何かが落ちてきて目の前が真っ暗になったんだ
. 俺の最強様 20
~Cside~
「で?僕達も一緒で良かったわけ?」
「べ、別に全然問題ないよ///」
「ふうん?チョンさんと二人きりが良かったんじゃないのー?」
「なっ!!キュヒョン!!///」
「バカ、声が大きいって(笑)」
そう言ってケラケラと笑うキュヒョンを思い切り睨み返す
全く、人が悪いったらないよ、周りの人達にもジロジロ見られてちゃってるじゃん!!///
ユンホさんから連絡があったのは月曜日だっただろうか
食事に誘われたのが嬉しくて、つい電話でもはしゃいじゃったのに
その後キュヒョンからドンヘさんと焼肉行くけどどう?なんて言われちゃって
焼肉は魅力的だけど、僕としては勿論ユンホさんを優先でって考えてたのに
実はユンホさんも一緒だって聞いて混乱してしまった
どうやらドンヘさん達と約束をしてたのを忘れていたらしい
後でドンヘさんからも謝りの電話が入ったり、ユンホさんも慌てて返信をくれたりとてんやわんやだった
二人きりの方が嬉しい気もするけど、実はまだ緊張してうまく話せる自信がない
そ、それに僕達付き合ってるわけでもないし……
あれからユンホさんとは毎日のようにメッセージのやりとりをしていて、その一言一言が嬉しくて
もう全部スクショして撮っておきたいほど!!
なんだよ、僕ってばもう……すっかりユンホさんのこと気になってる///
ぐるぐると一人で考えていると顔に熱が集まって、思わずメニューでパタパタと顔を扇いだ
はあ、なんだか胸がいっぱいで食べれる自信がないよ……
「チャンミン、一人でお取り込み中申し訳ないけど待ち人がきたみたいだよ(笑)」
「へっ?///」
キュヒョンに言われて顔を上げると、そこにはちょっぴり気まずそうなドンヘさんとユンホさんが立っていた
あ!!うそ!!見られてた!?///
「あ、えっと、こんばんは、あの、お久しぶりです///」
「本当、久しぶり、今日は来てくれて嬉しいよ、ほら、座って?」
「あ、はい///」
そう言ってにっこりと笑うユンホさんの笑顔が眩しくて、俯くとしかできない僕だったんだ
. 鈴カステラのメンテナンス 17
~Yside~
「一体どういう事だよ!!」
「ああ、もう本当に煩いですね」
「これが騒がすにいられるかっての!!チャンミンはどうした!?なんで俺だけ!!」
「少しお待ちなさい、全くせっかちな人間だ」
ブツブツと文句を言いながらパンパンになった缶詰をじっと眺めるヒチョル
さっきまで缶詰の中で鈴カステラとナニをいたしていたっていうのに、何度目かの熱を放った後何故か俺だけ追い出されちまって
そう!!ご丁寧に服までポイポイと!!
裸の俺は慌ててソコだけを隠したけど、何人かいた作業員にも見られちまったし!!
いや、それより今はチャンミンだ!!どうやら缶詰の中に一人取り残されてしまったらしい
きっと今頃中で泣いているかもしれない、ああ、どうしたら……
「ふむ、パンパンですね……」
「おい、まさかこのまま破裂しちまうなんてこと、ないだろうな?」
「あ、いや、流石にそれは………しかし遅いな、もうそろそろ来る頃なんですがね」
「おい、早くチャンミンを!!」
パチン!!
「おーまーたーせーーー!!遅くなってすいません」
「兄さん!!」
どこからともなく指を鳴らす音が聞こえたと思ったら、突然麦わら帽子にアロハシャツ姿のイェソンが現れたんだ
. 俺の最強様 19
~Yside~
『え?今週末、ですか?』
「ああ、もし良かったら飯でもどうかとおもって、あ!!予定とかあるならいいんだけどさ」
『いえっ!!全面的に空いてます!!』
「ぜ、全面的?」
『あ……ご、ごめんなさい、あの、全然大丈夫です///」
俺の言葉に大きな声で反応したと思ったら、今度は消え入りそうな声になっちまって
電話の向こうで慌てる様子が目に浮かんで思わず口元が緩む
あれから毎日のようにメッセージをやりとりしたり、偶には電話をかけてみたり
俺達なりに距離を縮めている
とはいってもなかなかスケジュールが合わなくて、中々会うことが出来なかったりもする
だから、今日は勇気を出して飯に誘ってみたんだ
勿論まだ付き合ってるわけでもないし、恋人になったわけじゃない
一応母さんとか、チャンミンの叔母さんとかはノリノリな感じだけど、あとは俺たち次第だって思っているし
それにお互いに同性と付き合ったことなんてないから戸惑ってるのも事実!!
まだ先のことはわからない、でも……
顔が見たいって思うってことはやっぱりそういう方向に向かってるってことなんだろうか
「おいユノ」
「へっ?」
「なんだよ、さっきから何回声かけたと思ってんだ!!」
呆れたように俺を見つめるドンヘに愛想笑いをする、そうだ、まだ仕事中だった!!
「ああ、悪い、で、何?」
「今週の土曜日どうする?前から言ってただろ?」
「えっ?あ、ああーーー!!!!」
思いがけないドンヘの言葉に、思わず立ち上がって絶叫してしまう俺だったんだ