苺な彼とビールな僕

-------- --:-- ｜カテゴリ : スポンサー広告 ｜コメント(-) ｜トラックバック(-)

～Yside～




今日の仕事は定時で終わった、チャンミンは夕方までカフェでバイトだけど俺の事待ってるって言ってたし


…たまには外で飯でもいいな


いつも俺のために家の事してくれて、まあ、俺専用の鈴カステラなんだから当たり前なんだけど、可愛くて、寂しがりやで…もう無しでは生きていけない気がするんだ


あいつの好きなものでも買って帰ろうと思ったけど、そういやなんも知らないんだ


それなのにこんなに好きになっちまうなんて…


とにかく早く会いたくて、急ぎ足で駅へと向かうと黒いスーツの男に声をかけられた



「チョン・ユンホさんですか？」


「…そうだけどあんた誰だ！？」



まるでSPみたいな様相で、怪しいイケメンは俺をしばらくジロジロと眺めた後にっこり笑った



「なるほどなるほど、鈴カステラはお気に召したようですね、幸せオーラが漂っております」


「はあ！？チャンミンの知り合いか？」


「知り合い、まあ、正確には違います、私は鈴カステラの缶詰の生みの親とでも申しましょうか、ああ、私はヒチョルと申します」


「……なっ！？」


「実はチャンミンはとても不憫な子でしてね、一家の借金を背負って缶詰に入った健気な子なんです」


「……知ってっけど」


「ほほう、まあ、普段ならばこういうアフターケアはしないんですが、チャンミンの事が心配になりましてね」


「……ふん、心配しなくても元気にしてるよ」


「ならいいんですよ、愛でてこその鈴カステラ、末長く愛してやってください」


「……なっ！！あ、愛し…！？/////」


「おやおや、ちゃんと相手に伝えてこその愛情ですよ？伝わらないと消えてしまいますからご注意を、では私はこれで」


……消える！？どういう事だ！？


「おい、あんた！！……あれ？」



今まで目の前にいたはずなのに、ヒチョルって人は忽然と姿を消してしまった、怖い、怖すぎる、なんなんだ一体（汗）



とにかく早くチャンミンに会わなきゃ



なんだか悪い予感がして、俺はドンへの店へと急いだんだ

2016-06-01 23:00 ｜カテゴリ : 鈴カステラの缶詰 ｜コメント(0) ｜トラックバック(0)