苺な彼とビールな僕

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～Cside～





『ユンホとの付き合いは認められない』



予想通りのユノのお父さんの言葉に、堪えきれず涙が浮かんでくる、ユノがお父さんに詰め寄るのを止めることも出来ず、僕の足元にはポタポタと透明な雫がこぼれた


「父さん！！話ぐらい聞いてくれてもいいだろう！？」


「……ユンホ、お前男と恋愛だの結婚だの、不毛だとは思わんのか！？」


「思うはずないだろ！？俺はチャンミンを愛してるんだ！！」


「……ユンホ、家はどうする、代々続くチョン家の行く末はどうするつもりだ！？」


「それなら心配ないよ、チャンミンはシム星人だから子供が産めるんだ、発情期だってきてんだからな！！」


「またそんな、もう少しマシな嘘はつけんのか！！」


「産めるっつったら産めるんだ！！このバカ親父！！」



ああ、僕のせいで親子ゲンカが始まってしまった、申し訳なくて涙が止まらない



「…け、喧嘩しないでクダサイ……ご、ごめんナサイ、僕のせいで……う、宇宙人で男でごめん…ナサイ……ユノを好きに…ナッテ…ごめ……なさ…ふっ…く……」


「…チャンミン」



ふわりとユノの温もりに包まれて、胸の奥がグッと痛くなる、僕と出会わなければお父さんと喧嘩なんてしなくてよかったのに…！！



「…お父さん、こんなに好き合ってる二人なんだから見守ってやりましょうよ」



ユノのお母さんの言葉はとても優しくて、お父さんは困ったように溜息をついた



「もういい、好きにしろ」


「……父さん」



こうして、少し投げやりながらも、お父さんは僕たちのことを認めてくれたんだ」

2016-07-01 23:00 ｜カテゴリ : 宇宙からの贈り物 ｜コメント(2) ｜トラックバック(0)