苺な彼とビールな僕

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～Yside～





チャンミンがウィーンから戻って一週間が過ぎた



二、三日はバタバタと片付けや書類の整理など忙しくしていたが、今週から仕事も復帰して穏やかな日常が戻ってきた…筈なんだが…


…最近1人で考え込んでることが多い、特にピアノの前に座ってぼんやりとして


何か悩んでるのか？俺には言えないこと？


時に君は一人で物事を抱え込む癖があるようで、このまま見守ってやりたい気持ちと、なんでも話して欲しいという気持ちが葛藤する


ドアの陰から様子を伺っているとリウが不思議そうに顔をのぞかせた


「パパなにしてるの？」


「…ん、チャンミンがね、何か悩んでいるみたいで、力になれないかなって考えてたんだ」


「ちからになる？ちからもちになるの？」


小首を傾げて不思議そうな顔をするリウ、ちょっと難しかったかな？その姿が可愛くて思わず笑ってしまうんだ


俺はリウを抱き上げて小さな瞳をじっと見つめた



「チャンミンが悩んでるなら助けてあげたいって思ったんだ、リウはそう思わない？」


「おもうっ！！ちからもちになる！！！」


手をグーにしてガッツポーズのリウ、想いはパパと同じだね？


やっぱり放ってなんておけない、俺はリウを抱っこしたままチャンミンへと近づいた



俺達に気付いて振り返った瞳にはやっぱり何かを抱えているようで、そっとリウを下ろすと不安げに俺を見上げる君



「…俺じゃ力になれない？」


「…ユノさん」


「隠しても無駄だけど？」


「チャンミンぼくもたすけるよ？ちからもちになるよ？」


「ち、ちからもち！？リウ君…/////」


「話してくれる？」



チャンミンはリウを愛おしそうに抱きしめると、こくんと頷いてゆっくり話し始めたんだ

2016-04-01 17:00 ｜カテゴリ : 空色の調べにのせて ｜コメント(2) ｜トラックバック(0)