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. 奥様は18才 13
~Cside~
『チャンミン!!』
知らない女の子達に囲まれて、キュヒョンと一緒に奥の席で縮こまる僕の元へ現れた救世主
ああ、来てくれたんだ………!!
「ユ、ユンホさん///」
「……チャンミン、これって?」
「そ、それが僕にも何がなんだか……」
ユンホさんの顔を見てつい泣きそうになっちゃって、ジワリと浮かぶ涙は長い指に拭われる
……と、ゴクリと息を飲む女の子達
一身に視線を浴びてもアーモンドの瞳から目を逸らすことなんて出来なくて
ああ、今すぐその胸に飛びこんでしまいたいのに……
「キュヒョン!!」
「うわっ!!はいっ!!」
「聞いてたのと違うけどこれってどういう状況?」
「あ、えっと、その……」
ユンホさんの迫力に流石の女の子達も黙ってしまって、キュヒョンは顔を青くして視線を泳がせているし
「あの、すいません!!私達が押しかけたんです」
「どういう事?」
「噂のチャンミン君に会いたくて、その、ごめんなさい!!こんなに人数が増えると思ってなくて」
「………ヘヨン」
「ゴメンねキュヒョン君、せっかく誘ってくれたのに」
シュンとするヘヨンの肩をポンと叩くユンホさん、ああ、その仕草すらかっこよくて見惚れてしまうよ
「噂のチャンミン君?」
「あ、はい!!可愛いって有名で、なのにもう結婚してるとか、凄い噂になってて///」
「ふうん?その話よく聞かせて?」
そう言ってにっこりと笑うユンホさんは、僕の手を取って膝の上で強く握りしめたんだ
. 君といたいから 33
~Yside~
「ユンホ、話がある」
「何ですか改まって」
出張先での工場視察、本当ならチャンミンも来る予定だったが
色々と理由をつけて取引先に残って貰うことにした
だって、昨日の今日では二人ともが……ね
昨日の君を思い出しては緩む口元を抑えながら、珍しく父と同行していたが
一体何を企んでいる………?
「他でもないんだ、ほら、昨日会っただろう?コ・ユジンをどう思う?」
「……は?」
「いや、是非ともお前を紹介して欲しいと言われてね」
「………」
まあ、そんなことだろうとは思ったけどね、生憎今はそんな事は考えられないしあり得ない
俺は息を一つ吸い込むと隣の父に向き合った
「申し訳ありませんが丁重にお断りして下さい」
「……やはりな」
「……え?」
「いや、予想はしていたが………チャンミンか?」
「!!!!」
「ふふ、嘘のつけないやつだ」
そう言って楽しそうに肩を揺らす親父を軽く睨み返す
そんな俺をさも可笑しそうに見つめる瞳は意外にも優しく感じられ……る?
「予想通りだな」
「……は」
「いや、この話はもういい」
それ以上は黙ってしまった親父の横顔を見つめながら、複雑な気持ちになる俺だったんだ
. 奥様は18才 12
~Yside~
『ユンホさん、迎えに来て下さい』
そんなメッセージが届いたのはドンへの店でコーヒーを飲み飽きた頃だった
ここからチャンミンのいる店まではほんの30分ほど、今すぐ行くと返事をしてみたものの
……思ったより早くねぇか?
確か6時からだと話していたはず、まだ1時間も経ってはいないのに
そう思いながらも呆れるドンへに別れを告げてタクシーへと飛び乗った
向かうは愛しい君のいる店!!
俺は転がるように車を降りると、小洒落た店の前へと降り立った
『キャーーー可愛いーーー!!』
扉を開いた途端に聞こえる嬌声、見れば店の奥に女の子達の集団………?
明らかに異様なその集団、よく見れば真ん中で小さくなってるのはうちの奥さんじゃないか!!
「チャンミン!!」
「ユ、ユンホさん!!///」
「わあ!!あれがチャンミン君の旦那さん?」
「凄いイケメンじゃない!!」
「やばいーーー!!」
「どうぞ座って座って」
騒ぐ女の子達にグイグイと腕を引かれて奥の席へと座らされると
困り顔のチャンミンが俺の服の裾をキュッと摘んできたんだ
. 君といたいから 32
~Cside~
「シムさんこちらでよろしいですか?」
「すいません、ありがとうございます」
「いえ、何かありましたら遠慮なく内線でご連絡くださいね」
そう言って笑顔で部屋を出て行く受付の女の子
僕は今取引先のミーティングルームでパソコンと向き合ってるところで
本当なら今日は社長と会長のお供で昼から工場の視察予定だったけど
僕は遠慮させて貰ったんだ……
勿論、夕方の会議に向けての資料をもう少し詰めておきたかったのもある
こちらにきてから現場の事情を知って、足りないものとか色々と
でも、昨日の今日だからっていうのが一番の理由、かな
正直体の奥がまだ熱い気がするもの///
『俺以外にそんな顔見せるな』
なんて、ホテルを出る前に何度も言われて、これでも平静を装ってるつもりなのに
まったく、誰のせいなんだよ///
昨日部屋に戻ってから、その……僕らは初めての夜を迎えた
最後までシなかったのは多分今日のことを考えてのこと
一応仕事だし、ね///
『次は抱くよ』
意識を飛ばす寸前に言われた言葉、夢なのかって思ってたけどどうやらそうではないみたい
朝の光の中で見たあなたの笑顔がちらついて、ちっとも仕事が手につかない僕だったんだ
. 更新時間のお知らせ
. 君といたいから 31
~Yside~
「………ん」
「おはようチャンミン」
「……え?……あ!!///」
腕の中で目覚める君を見れる朝はどこまでも甘く幸せで
本当はずっと寝顔を眺めていたいけど………
休暇で来ているわけじゃないから仕方がない、そろそろ起きる時間だし
目を開いた途端にシーツに潜り込む体、昨日の余韻を残す赤い跡がやけに艶かしくて
「こら、顔見せて?」
「む、無理です///」
「冷たい恋人だな、おはようのキスもしてくれないの?」
「………///」
そっと顔を覗かせる愛おしい人、まだ肌には何も纏っていないから朝から目の保養、だな
「シャワー浴びる?体は平気?」
「……だ、大丈夫です////」
軽く触れた唇、何度か啄ばむように口付けてバスルームへと促す
昨日は最後まではシなかったからそこまでの負担はない筈だが
あんな風に見つめられるとバレてしまう、かな
………ま、それは俺も同じことか(笑)
フラフラとバスルームへ消えていく後ろ姿を見つめながら、緩む口元を抑えきれない俺だったんだ
. 奥様は18才 11
~Cside~
「きゃー!!可愛い、一年生なのよね?」
「キュヒョン君とおんなじ学部?」
「噂よりずっとイケメンじゃない~」
何故だろう、僕はぐるりと女の子に囲まれていて……
店に入ったまでは良かった、案内されたのは奥の個室のような席、ゆったり6人ほどが座れる感じで
約束の時間より早くに着いた僕達は軽く飲み物を飲みながら女の子達を待っていたわけだけど
「………確か2、3人って言ってなかった?」
「う、うん、その筈なんだけど……」
軽く10人以上はいるだろうか、とにかく僕らの席は女の子で埋め尽くされて
キュヒョンにも予想外のことだったらしく、大きな目をキョロキョロとさせてるし
「チャンミン君本当可愛い、お付き合いしたいー」
「ダメよぉ、チャンミン君これでも結婚してるんだから!!」
「それって本当なの?うそー!!」
「ねえねえ、奥さんの写真ってないの?」
「ええ!?奥さんじゃなくて旦那さん!?見たい見たい!!」
グイグイと奥へと詰め寄られて逃げ場所もない、ダメだ、こんな状況耐えられない!!
僕はキュヒョンの背中へ隠れるとこっそりスマホをタップして、ユンホさんへとメッセージを送ったんだ
. 君といたいから 30
~Cside~
……何がどうなっているんだろう
帰ってくるなりベッドに運ばれて、甘い口付けにトロトロに蕩かされて
ネクタイを緩める仕草にさえドキドキとしてしまうのに
重なる体に感じる熱はもう弾けてしまいそうで……
「………んっ……あっ///」
「ん、もっと見せて?」
「……や、やだっ///」
「ほら、力抜いて」
耳元で甘く囁く言葉とは裏腹に、逃がれようとする体は離してもらえず
どうにかシャワーだけは浴びたものの、恥ずかしくて顔を上げることもできない
タオルに包まれてバスルームから出ると、濡れた体のまま一つに蕩けあって……
「チャンミン可愛い」
「………か、かわいく、なんてっ……///」
「いや、可愛いよ、俺のチャンミン」
「……ひぁっ……む、り……///」
射るように見つめるアーモンドの瞳に、素肌をなぞる長い指に
ただ身を任せることしかできない僕だったんだ……
. 奥様は18才 10
~Yside~
「で、お前は何でこんなとこにいんの?」
「煩いよドンへ、大切なお客様だろ?」
「何が客だよ~さっきからコーヒーしか頼んでないじゃん!!」
「家にメシがあんだから食わねーんだよ!!」
「なら早く帰れっつーの!!」
カウンターから悪態を吐くドンへを軽く睨み返す、ったく、仮にも客だってのに!!
ここは親友のドンへがオーナーを務める会社近くのカフェ
家に帰る気もしなくて寄ってはみたものの、とにかく落ち着かない
今日はチャンミンが夜出かけるって言うから会社に残って仕事をしていたけど
……全くもって捗らねーんだ
『ユンホさんのためにカレー作っておきましたから!!』
そう言ってガッツポーズを決めるチャンミンに笑顔で行って来いと返したはずなのに
俺って本当に情けない、よな(泣)
チャンミンからは小一時間ほど前に店に入ったとメッセージが来ていたけれど
「すっげラブラブだな~」
「まあな」
「ま、べた惚れだもんな」
「当たり前だろ?」
「……で、その後どうなんだ?経過は?」
「………うっ」
「ぷっ、その調子じゃまだ、なんだな?」
そう言ってニヤニヤと俺の顔を覗き込むドンへに、思いきりおしぼりを投げつけてやったんだ
. 君といたいから 29
~Yside~
「ま、待って、シャワーも浴びて、な……あっ///」
「無理、もう止まらない」
「お、お願い……///」
そう言って瞳を潤ませる俺の恋人、ここまできてお預けなんて冗談じゃない
でも、流石にこのままでは泣かせてしまいそうで……
細い体を抱き上げるようにして向かったバスルーム
慌てる君を落ち着かせるように口付けて二人一緒にシャワーを浴びた
触れるたびに跳ねる体はあまりにも艶めかしくて目眩がしそうだよ
「チャンミン綺麗だ」
「………嘘///」
「嘘じゃない、愛してる」
「……ぼ、僕も………愛して……ます///」
生まれたままの姿で触れ合うお互いの熱は痛いほどに膨れていて
バスルームから攫うように君をタオルで包んで、もう一度ベッドの海へと沈みこんだんだ