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. うちの家政婦さん 10
~Cside~
「お、おはようございます///」
「ああ、おはよう、さ、どうぞ?」
「あ、はい、失礼します//」
迎えてくれたチョンさんの後をついて部屋の中へと入る
緊張しちゃって動きがぎこちないのは仕方ない、よね///
昨日片付けたはずのリビングは既に服が散乱していて
……あんなにイケメンなのにほんと意外だな
僕を案内した後、書斎に向かおうとするチョンさんを慌てて引き止める、今日は確認しなきゃいけない事があるんだよね
「あの……チョンさん、早速なんですけど、大体でいいので1ヶ月のスケジュールをお聞きしていいですか?」
「ふむ、スケジュールね」
今日は家政婦二日目、イ主任に言われて1ヶ月のシフトを決めなきゃいけなくて
………流石に鍵を預かるのはどうかと思うし
チョンさんは職業柄家にいる事が多いから、通いになるとは思うけど
「ん~ほぼ家で仕事してるから毎日居てくれてもいい、かな」
「……ま、毎日ですか?///」
「不都合があるならいいよ、飯は頼めるんだよな?」
「も、勿論です!!///あの……毎日でも、その、大丈夫です////」
「ん、後で書斎にコーヒーを頼むよ」
「は、はいっ///」
軽く手を上げて書斎へと消えていくチョンさんにぺこりと頭を下げる
……や、やっぱり今日もカッコいい///
僕は荷物を部屋の隅に置くと、辺りを見回して片付けを開始する
ふふ、きっと使ったら出しっ放しなんだろう
キッチンにはイチゴ牛乳の紙パックもおいたままにしてあって
こんなのも飲むんだ、なんて思いながらキッチンを片付けて、お昼ご飯のリクエストをどうやって聞こうって悩んでしまう僕だったんだ
. 好きがとまらない 26
~Yside~
「ユノさんお久しぶりです、こんなところでお会いできるなんて光栄です!!」
「やだヒョヨンったら」
チャンミンがミノを手伝いに行った後、デザイン部の女の子達に囲まれて苦笑いを浮かべる俺
まあ可愛いには違いないけど……
それより気になるのはテントの中でいそいそと準備をする我が恋人
腕まくりなんてしちゃって、器用そうに見えるのに実は努力家で人一倍不器用だとか
ああ、ほらソースを零してる(笑)
そんな必死の姿を遠目から見ていると、あちらから颯爽と現れたのはシウォンのやつだ
男が見たって惚れ惚れするようなイケメンなのに、周りの女子には見向きもせずにテントへとやってくる
そして案の定チャンミンの元へと……
最初驚いたように眼を見張るチャンミンに、満面の笑みで落としにかかるシウォンは優しく肩なんて抱いちゃって
チャンミンも満更でもない風に耳まで真っ赤に染めてるし
………ったく、あいつ!!
「ユノさん雰囲気変わりましたね」
「ん、ああ、そうか?」
「もしかして……恋人とか出来ちゃったり?」
「きゃー!!ユリったら!!」
「……いるよ」
「……えっ?」
「俺、恋人いるよ」
俺の言葉に悲鳴を上げる女の子達の間を縫って、俺は真っ直ぐにチャンミンの元へと向かったんだ
. うちの家政婦さん 9
~Yside~
……どうしよう、すっげえソワソワする!!
昨日やってきた家政婦のシム・チャンミン、モデル並みに綺麗でスタイル抜群で、おまけに料理も最高に美味かった
部屋だってもちろん綺麗になったし、まあ、家政婦なんだから当たり前なんだけど
ドンへの奴に感謝しなきゃいけない、よな
こういうのは何度か頼んだことがあったけど、おばちゃんは料理がイマイチだったり
若い子だと恋愛感情を持たれてしまったりでウンザリしていて
……正にどストライクの家政婦さんじゃね?
今朝はやけに早く目が覚めちまったし、する事も無くてただ部屋を歩き回って
昨日片付けてくれた部屋は快適で、今日は何もする事がないんじゃないかって思うくらい
でも……バ、バスルームとかも勿論掃除する、よな?
朝一でシャワーを浴びたけど髪の毛とか落ちてなかったっけ
濡れたタオルはあのままでよかった、かな?
そんな事を思いながらソファで一人ぶつぶつと、全くどんだけ舞い上がってんだか
早くこないかな。なんて色々と考えているうちに不意に鳴ったインターホンに驚いて
その場で思い切り返事をしてしまった俺だったんだ
. 好きがとまらない 25
~Cside~
「で、なんでこうなったわけ?」
「さ、さあ///」
僕とユノさんは郊外にあるシウォンさんの自宅へと来ていた
営業部でのピクニックと言う名の飲み会、最初は河川敷でって話だったのに、シウォンさんの提案で何故かガーデンパーティへと変身してしまった
持ち寄りって事は変わんないし、庭を貸してもらうだけのはずなのに
なぜかビールサーバーやバーベキューの用意までされていて……
「チャンミン遅いよ、ほらこっち手伝って!!」
「あ……はいっ」
ミノに呼ばれて慌てて駆け出す僕に、軽く手を上げて微笑むアーモンドアイ
……き、今日もかっこいい///
ユノさんと一緒に買ったワインとチーズをテーブルに置くと僕は早速腕まくりをした
テントまで張ってあるとか、本格的すぎてびっくりしちゃうな
「これ盛り付けるんだ、女子はあっちでサラダ作ってる」
「サラダ?」
「料理にはかかせないんだと、所謂女子力ってやつ?」
「ぷっ、何それ?(笑)」
やたらと困り顔のミノに思わず笑っちゃうけど、開始時間まであと少し、早くやってしまわないとね
それにしても気になるのは遠くに見えるユノさんの姿、女の子達に囲まれちゃって
………鼻の下伸びてるんじゃないの?
男女問わず人気のユノさんだから仕方ないけど、こういう時に切なくなるのは仕方ないこと、だよね
「やあチャンミン、よく来たね」
「あ、シウォンさん///」
「僕もいますよ~」
「わかってるよミノ(笑)」
「ほんと久しぶり、今日はゆっくりしていって?」
「あ、はい///」
ニコニコと微笑むシウォンさんの向こうで、ユノさんが僕らをじっと見つめていたなんて全く気付いていなかったんだ
. うちの家政婦さん 8
~Cside~
「で、どうだった1日目は?」
「あ、はい、明日から時間通りでいいって」
「へえ、ユノがそう言ったの?」
「……は、はい///」
「……へ、え………あいつやっぱ面食いだな」
「………へっ?///」
僕の顔をしきりに見ながらウンウンと頷くイ主任、腕なんて組んじゃって、あんまり見られると恥ずかしいんだけど///
あれから、チョンさん家で家事を済ませてから一旦会社に戻ってきた
とりあえずは報告しろって言われてたし、その……恐らく断られる確率の方が大きかったんだろう
でも、チョンさんは明日からも来ていいって言ってくれた!!
帰りは嬉しくてつい緩んでしまう顔を誤魔化すの大変だったんだよね
それと、それとね
チョンさんがあの有名な小説家の『U.K.』だってわかっちゃったんだ
だって書斎に壁際に置かれた本棚にはズラリと小説が並んでいたから
ずっと好きで小説だって全部読んでるのに、まさか仕事先がその御宅だなんて!!
僕って最高にラッキーじゃない?///
い、いつかサインとから貰えたら嬉しいな
それに男の僕でもドキドキするほどのイケメンだし………///
うん、明日から頑張らなきゃ!!
報告書を書きながらチョンさんの顔を思い出して、何故か熱くなってしまう顔を必死にパタパタと扇いだんだ
. 好きがとまらない 24
~Yside~
好きな人を泣かせてしまうとか
………全く自分が嫌になる
ほんの少しのヤキモチで無理矢理奪ってしまおうなんて
俺ってチャンミンのことになると全くコントロールが効かないみたいだ
あの後二人でケーキを食べてまったりと過ごしたけど、いつになったらちゃんと俺のものになってくれるんだろう
そんなことばかり考えて、ちゃんと話しも聞いてやれなくて
『待つよ』なんてカッコつけて言った筈なのに……
それでも君は真っ直ぐに俺を見て
『ごめんなさい、僕が悪いんです///』
そう言って申し訳なさそうに眉を下げて瞳を潤ませる
ああ、そんな君に敵いっこない
シウォンの事は研修で一緒だっただけで、あいつが一方的にチャンミンを気に入っているみたいで
当の本人は全く意に介さずって感じだった
チャンミンのこと気に入ってるヤツなんてこの会社にはわんさかいるだろうが
誰がなんと言っても渡すわけにはいかない
ねえ、早く俺のものになって?
君の中に俺を刻み付けたいんだ
そんな俺を不思議そうに見つめるバンビアイがあまりにも綺麗で、やっぱり抱き締めずにはいられない俺だったんだ
. うちの家政婦さん 7
~Yside~
「美味いっ!!」
「……ほ、本当ですか?よかった///」
ちょっと喉が渇いただけなんて言いながら、やたらと美麗な家政婦が何をしてるのか気になって仕方がない
洗濯物を干す姿を覗き見して、ベランダから部屋に入る前に書斎に戻ろうとしたのに、結局キッチンで出くわして飯を作って貰ってるとか
全く、何やってんだ俺……
腹が膨れるものを、なんてアバウトなリクエストに応えて作ってくれたのはうどんのカルボナーラ
『麺がそれしかなかったので』なんてさらっと言われて
うちにそんな皿あったんだってくらいオシャレに盛り付けられた特製の昼飯は味だって極上で
あっという間に平らげた俺を嬉しそうに見つめるバンビアイが気になって仕方ない
これって断る理由ないんじゃない?
そんな事を考えながら食後に淹れてくれたコーヒーを飲んでいると
スッとエプロンを外して目の前に立つ家政婦の姿
「……あ、あの……明日から、なんですけど、その……他のものが良ければその……」
「ん、時間通りでいいよ」
「………へ?///」
「君でいいよ、飯も頼んでも?」
「あ!!は、はいっ!!勿論です!!///」
そう言って嬉しそうに微笑むバンビアイにつられて、緩む口元が抑えられない俺だったんだ
. 好きがとまらない 23
~Cside~
「………ちょ……ユノさ……んっ///」
あれからユノさんとラーメンを食べに行って、帰りにデザートをなんて言っていたけど
どうして僕は今ユノさんに組み敷かれているんだろう
確かに誘ったのは僕だし、途中で買ったケーキをうちで食べようって言ったのも僕
今日のユノさんは終始不機嫌な顔で、いや、不機嫌というよりはやっぱり拗ねてるみたいな……?
そして部屋に入るなりソファに押し倒されて、息もできないほどのキスをされて
……身も心もトロトロに蕩けてしまいそう///
気付けばシャツのボタンも外されて、素肌をつるりと撫でる指が慣れてる風で、なんだか悲しくなってしまうよ
「………や……離して///」
「無理」
「………ちょ……そんな急に///」
「デザート付きって言っただろ?」
「!!!!///」
「チャンミン食べていい?」
「ぼ、僕はデザートじゃありません!!///」
恥ずかしさでどうしようもないくらい涙が溢れてきて、両手で顔を必死に隠した
なんで今日はそんな強引なんだろう
僕だってそうなりたいけど、そんなに急がなきゃいけないこと、なの?
「チャンミン泣くなって」
「……だ、だって……ふっ、く///」
「ごめん」
「……ユノ、さん///」
「もうしないから」
「………///」
「俺って思ったよりヤキモチ焼きみたいだ」
そう言って僕の肩口に顔を埋めるユノさんの吐息が熱くて、ちょっと切なくなってしまった僕だったんだ
. うちの家政婦さん 6
~Cside~
『いや、書斎で仕事してるから掃除を頼むよ、じゃ』
そう言って奥の部屋に行ってしまったチョンさん、何か気に障ったのかな?
……もしかして気に入って貰えなかったとか
それならそれで仕方ないけど、とりあえず今は任された仕事をこなすしかないよね
部屋の説明とかなかったけど、勝手に使っていいのかな?
……今日限りだったら許してもらえるだろうか
そう考えるとテンションが下がってしまうけど、そんなことも言っていられない
……だって時間は限られてるんだから
ネガティブな自分をどうにか誤魔化してエプロンを取り出すと掃除に取り掛かる、とりあえずはゴミを片付けて脱ぎっぱなしの服は洗濯してしまおう
こんなに広い部屋なのにこんなに散らかすとか、ある意味才能なのかもしれないな(笑)
掃除用具はわかりやすいところにあったから助かった、買い足したいものもあるけどそれは次の人に言えばいいか
ちょっぴり寂しい気持ちになっちゃったけど、リビングとキッチンを片付けて洗濯物を干しにベランダへ
外はいい天気で陽射しが眩しいほどで、洗い立ての香りがしてなんだか癒される
深呼吸してから部屋に戻ると、キッチンでゴソゴソと冷蔵庫をさぐるチョンさんの姿
……や、やっぱり凄いイケメンなんだけど///
「………ど、しました?///」
「あ、腹減ったから何か食べようかと」
「あの……よければ何か作りますよ?///」
「……じゃあ頼もうかな、とにかく腹が膨れるもの頼むよ」
「は、はいっ!!///」
チョンさんが初めて見せてくれた笑顔が嬉しすぎて、思い切り大きな声で返事をしてしまった僕だったんだ
. 好きがとまらない 22
~Yside~
『ユノさん、あの……よかったらご飯一緒に、あの///』
さっきからチラチラと視線は感じていたけど、まさかそんな可愛いお誘いをしてくれるなんて
……イライラした気持ちもどっかいっちまいそうだな
確かに社に戻ってからは、一心不乱に仕事してたっていうか、何も考えないようにしてたから
そういうのも伝わってるんだろう、俺ってすぐ顔に出るみたいだし
「いいよ、何食う?」
「ユ、ユノさんは何食べたいですか?///」
「そんなの決まってるじゃん」
「……へ?……あ!!///」
俺の言葉に途端に全身を真っ赤に染めて俯いちまうとか、全くどんだけ初心なんだっての!!
「冗談だよ、ラーメンでも行くか?」
「じ、冗談……そっか///」
「ん、本音はそっちだけど、家に行ってもいいの?」
「!!!!……いいけどダメ、です///」
「ぷっ、なんだよそれ(笑)」
「だ、だってユノさんが///」
「じゃあデザート付きな、OK?」
俺の言葉の意味がわかってるのかかわかってないのか、益々顔を赤くしたチャンミンは小さく頷くとそそくさと自分の席へと戻って行ったんだ