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苺な彼とビールな僕

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. 好きがとまらない 38











~Yside~








「早くおいで」



「………でもまだ髪が濡れて……わっ!!///」



「いいから、ほら」



「………はい///」







バスルームから出てきた君は、潤んだ瞳を揺らして小さく頷いた





……ああ、濡れた髪がこんなにも艶っぽいなんて





そっと手を引いてベッドルームへ向かうと、ガチガチになった君をそっとベッドへ横たえた





やばい、暴走しちまいそうだ……





見上げる瞳は真っ直ぐに俺を見つめて、震える体をそっと抱き締めた





「優しくする、多分」




「……何ですか多分って(笑)」




「あんまり魅力的だから……」




「………魅力的?僕が?///」




「ああ、一日中ずっと考えてる」




「僕も………同じ、です///」




「凄え殺し文句///」




「……ユノさ………あ……ん///」








そっと外したタオルの、滑らかな肌に思わずゴクリと唾を飲んだ





こんなに熱くなるのは君だけだから


好きで好きで堪んないから


ねえ、俺の想いを受け止めて……








そっと合わせた唇から伝わる君の温もりが嬉しくて、顔中にキスの雨を降らせてやったんだ
































. 好きがとまらない 37










~Cside~








……本当は逃げ出したい気持ちでいっぱいだった







背中から抱き締められた時、ユノさんの熱がその……僕のお尻にガッツリ当たっていて






既に臨戦状態じゃないか!!/////







このままベッドまで連れて行かれそうな勢いだったけど、汗もかいたしお酒だって飲んでるし





シャワーだけは浴びさせて欲しいって懇願すると、怒ったようにバスルームに消えてしまうあなた





置いていかれた僕はどうしていいか分からず呆然と立ち尽くすけど





光の速さで出てきたあなたは濡れた髪から透明の雫を滴らせて……





「……は、早すぎ///」



「だって勿体ないじゃん」



「………え?///」



「1秒でも離れたくないってこと」



「…………キザ///」



「早くお前も浴びてこいよ、脱がせてやろうか?」



「なっ!!!!/////」



「あーはーはーは!!」






髪をぐしゃぐしゃと撫でられて思い切り睨み返してやったのに





そんな甘い顔で見つめられたら、僕はいつか蕩けてしまうかもしれない///





「………ま、待ってて、下さい///」



「ん、服は着なくていいぞ?」



「なっ!!/////」



「あーはーはーは!!」







豪快に笑うあなたの笑顔が眩しすぎて、慌ててバスルームへ逃げ込んでしまった僕だったんだ

































. 好きがとまらない 36











~Yside~







『もう知りません!!』






頬をぷっくりと膨らませて顔をそらせた君の横顔が可愛すぎて






タクシーでキスをしたのは確信犯、だって早く触れたくて仕方なかった





マンションのエントランスからエレベーターへ、早くこの腕の中に閉じ込めてしまいたいのに






そんなに距離をとっても無駄なのわかってる?





だって潤んだ瞳が、真っ赤に染まった頬が全身で俺のこと好きって言っているから





縺れるように部屋へと滑り込むと、背中から細い体を抱き締めた




思ったより抵抗しないから調子に乗って耳をぺろりと舐めてやると、可愛い声をあげるから止まらなくなっちまうよ






「……や……僕、汗臭い、ですよ?///」



「そんなの俺も一緒だし」



「……それに可愛くないし」



「ん?可愛さしかないけど?」



「………や、柔らかくもないし///」



「ふふ、早く俺のものになってシム・チャンミン」



「………///」






耳元で囁く甘い言葉、怖がらせないようにそっとそっと




流石にシャワーは浴びたいって抗議は受け入れたけど、本当は1秒でも早く君に触れたくて




じゃ俺から、なんて慌ててバスルームに逃げ込んだのは暴走しまいそうだから




落ち着け、落ち着けチョン・ユンホ!!





いつもよりはぬるめのシャワーを浴びて、火照った体を抑えるのに必死な俺だったんだ
















. 好きがとまらない 35









~Yside~







「いてっ!!チャンミン痛いって!!」


「バ、バカなことするからです!!///」


「だって仕方ないだろ?可愛いお前が悪いんだって」


「なっ!!/////」





信じられない!!信じられない!!/////





あまりに一瞬なことで何が起こったのか理解するのにするのに数秒かかっちゃったけど




まさかタクシーの中でキスしてくるなんて!!///





『大丈夫、見られてないって』





そう言ってユノさんは豪快に笑うけど、あれは絶対に!!///





あまりの恥ずかしさに思いっきり抓ってやったら、叱られた子犬みたいな顔で僕を見つめるから思わず目を逸らした




もう!!そんな顔したってダメなんだから!!///





そりゃあ僕だってキスしたかったし、ああ、でも他人に見られてしまうなんて……





タクシーを降りてユノさんのマンションのエントランスへと、エレベーターに乗り込むと距離を詰めてくるから思い切り押し返してやった





「ダ、ダメです///」


「いいじゃん、2人だけなんだし」


「カ、カメラがあるのに!!///」


「そんなの気にしない」


「僕は気にする!!」


「俺は全然気にならない、どこでだってチャンミンのこと恋人だって言えるよ?」


「………ユノさん///」






……ああ、あなたって人は全く/////







見つめるアーモンドの瞳はどこまで真っ直ぐで、やっぱり目が離せなくなってしまう僕だったんだ
















. 好きがとまらない 34









~Yside~







「チャンミン早く!!」


「ちょ!!待ってくださいって!!」


「バカ!!急がねーとミノに捕まるぞ!!」


「もう!!そんなに早く走れないのに!!」






そう言って頬を膨らませる俺の恋人、何それ、可愛いしかないんだけど




なんの名目だかわからない飲み会が終わって、まだ飲めるやつは二次会へ、なんて誘いをスルーして抜け出してきたのに




ミノに見つかっちまって結局は走り出す羽目になるとか





ったく、学生じゃあるまいし(笑)





どさくさに紛れて手なんて繋いじゃって、大通りに出たらタクシーに飛び乗ると




汗だくになった顔を見合わせて2人で吹き出しちまった




「ミノのやつ足早えー!!」


「ほんとです(笑)」


「やっと2人になれた」


「………ですね///」




ひとしきり笑った後は急に照れ臭くなっちまって、お互い黙ったままでこっそり手を握り合って





……ああ、早く抱きしめたくて堪らない





向かったのは勿論俺の家で、黙って付いて来んのはOKのサインだって思ってるけど







………君の不安を俺で埋めてやりたくて






少しもの憂げな横顔があまりに艶っぽくて、見つめすぎて怒られちまった俺だったんだ






















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紫苑☆

Author:紫苑☆
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