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苺な彼とビールな僕

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. 好きがとまらない 33










~Cside~









『じゃあ終わったら俺の家に直行な!!』









そう言って不敵に笑うアーモンドの瞳から目が離せない






ねえ、それってどういう……意味?///






その後は何を聞いても笑ってるだけで相手にしてもらえなくて、結局よくわからないまま皆んなのところに戻ると






なぜかシウォンさん主催のビンゴゲームまで始まっていて(笑)






……少し遅れて僕らも参加することになった






ユノさんはずっと隣にいてくれて、誰かが僕を連れて行こうとすると






『俺の許可なしに連れてくな!!』






なんて言うもんだから恥ずかしくて堪らなかった……///






スヨンさんはゲーム中はユノさんの隣にいたけど、暫くするといなくなっていた





なんとなくバレちゃった、かな///





色々と聞きたいこともあったけど、僕らが出会う前の話だし





そんなこと知ってもモヤモヤするだけな気がするから、これ以上僕からは何も言わないことにした





だってね、大切なのは今だから





その後は飲み会も盛り上がっちゃって収集つかなくて大変だったけど





やっぱりシウォンさんが仕切っていたキチンと終わらせてくれたんだ





ピクニックじゃなくなったけど、ま、こんなのもアリ、だよね(笑)






どこかへ行こうとすると腕を掴まれて、とにかく離してくれないユノさんを思い切り睨んでやったのに






『早く2人きりになりたい』







そんな甘い声で囁かれたら、とても顔なんて見れなくてただ俯いてしまう僕だったんだ






























. 好きがとまらない 32











~Yside~











『ユノ……さん?///』








やっと探し当てた俺の恋人は、大きな瞳を潤ませて鏡の前で佇んでいた





普段はあんなにスタイルだって抜群なくせに、こんな時はやけに頼りなげに見えて胸が苦しくなる





腕の中に君を閉じ込めて、安心するまでずっと抱き締めていたいとか





……どんだけ君にやられてるんだか






「……ユ、ユノさん、離して///」



「無理」



「だ、だって……誰か入ってきたらっ……///」



「構わない」



「!!!!ちょっ………ダメだって///」



「好きだ」




「……ユノさ///」




「凄え好き」



「………んっ///」





必死に離れようとする腕を掴んで唇を塞ぐ、最初は抵抗していた君も深くなる口付けに夢中になってお互いを貪りあった





こんな場所でって思うかもしれないけど、今俺達に必要なのは確かめ合うこと





触れ合う唇は熱を持って、ああ、このままじゃやばいってわかってるのに






「………ま、待って///」






流石に俺の熱に気付いたのか顔を真っ赤にして離れた体





名残惜しいけどここじゃあどうしようもない、よな






「なあ、抜け出しちゃおうか?」



「ダ、ダメです///」



「じゃあ終わったら俺の家に直行な!!」



「………え///」







俺の言葉に全身を真っ赤に染めて固まる君……


なあ、俺の言葉の意味伝わったよな?


























. 好きがとまらない 31










~Cside~









あれからミノとビールを飲んでいたけど、全く味がしなくなってしまった




サーバーから飲めるなんて滅多にないことだから、最初はテンション上がってガンガン飲んでいたのに





「チャンミン顔色悪いよ?」


「あ、うん……飲みすぎたかな?」


「どっか座る?」


「ちょっとトイレ行ってくるよ」


「うん、離れのトイレ解放してるって、シウォンさんが休憩できるスペースも作ってるって言ってたよ」


「ありがとう、ミノ」






僕は足早に離れに向かうと急いでトイレへと駆け込んだ





別に気分が悪いワケじゃない、問題なのは僕のメンタルで、ビールの味がしないのもきっと……





これって所謂ヤキモチってやつ?僕ってこんなに嫉妬深かったんだ





ユノさんと会ってから初めてのことばかりで本当に戸惑ってしまう





この感情ってどうしたらいいんだろう……





鏡に映った自分の顔は、なんだかげっそりと見えてやつれてるように思える





………綺麗な人だったな





あ、やばい、落ち込んできた






ハアと大きく溜息をついて顔を上げた瞬間、目に飛び込んできたのは僕が想っていた人の姿で……






「……いた!!」



「ユノ……さん?///」



「バカ、急に消えんな!!」






そう言って伸びてきた腕が僕を包み込んで、あっという間に抱き締められてしまったんだ






















. 好きがとまらない 30










~Yside~








「そういやチャンミン達戻ってこないよな、さてはサーバーに噛り付いて飲んでるな~」



「……俺行ってくるわ、じゃあなスヨン」



「あ……ユノ!!」







暫くはスヨンとシウォンの話に付き合っていたけど、チャンミンの事が気になって仕方がない




あいつ絶対誤解してるって!!




俺はシウォンとスヨンに軽く手を挙げると、ビールサーバーのあるテントへと移動した




チャンミン達の盛り付けてた料理なんかは既にテーブルへと運ばれていて




てか、何でこんなに人数増えてんだ!!





広い庭には大勢の男女達が入り混じって飲み会が始まってる





ミノとチャンミンとか絶対目立つはずなのにどうして……








「あ、ユノさん」



「ミノ!!チャンミンは!?」



「あ、あいつなら離れにあるトイレに行くって……」



「ありがとう」



「ちょ……ユノさん!?」





ミノの言葉が終わるか終わらないうちに駆け出している俺




ったく、世話がやける!!









………今探さないと君が消えてしまう気がして







俺は広い庭を抜けて離れの場所を確認すると、真っ直ぐにトイレへと駆け込んだんだ
































. 好きがとまらない 29










~Cside~











『あ、シウォンさん、僕取ってきます!!』





そう言ってユノさんの所から慌てて逃げてきたけど





一体全体なんなんだ!!あれって、あの雰囲気って絶対………





「いや~相変わらず綺麗な人だよな」


「……は?」


「スヨンさんのことだよ、社内で何度か見かけたことはあったけど」


「そ、そうなんだ」



「やっぱりあの二人出来てんのかな~噂はあったんだよね、美男美女カップルだよな」



「へ、へえ」





サーバーから黙々とビールを注ぐ僕の隣でしきりに感心してうんうんと頷くミノ、なんだよその情報、そんなの知りたくなかったのに!!





スヨンさんね、ふーん、確かに綺麗な人だったし、それを鼻にかけてる風でもなかったし




僕とは違って髪だって長くて、柔らかそうでいい匂いだってして……






あ………なんか落ち込んできた






そんな事を考えながらビールを注いでいると、泡ばっかりになっちゃってどうしようもない状態になってるし!!






「チャンミン下手(笑)」


「う、煩いよミノ///」


「何でもそつなくこなしてそうなのに」


「………僕は不器用だよ」


「じゃあ努力家なんだ」


「………」






そう言ってニッコリと笑うミノの笑顔に、なんだか泣きそうになってしまった僕だったんだ
























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紫苑☆

Author:紫苑☆
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