. スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
. 王子の気持ち 18
~Yside~
『お前自分の部屋戻らなくていいのか?』
俺の言葉に途端に顔を曇らせて視線を泳がせる
ほんの少しの意地悪、可愛すぎるお前をつい虐めたくなってしまうとか
俺もほんとガキだよな(笑)
大きな瞳には透明な雫が今にも溢れそう、そんな顔されたら離せるはずなんてないのに
意地悪だの変態だの言われたい放題だけど、そうさせてるのは自分だってことに気づいてない
全くどれだけ夢中にさせるつもりなんだか…
「……んっ……あ///」
ふわふわのラグの上、細い体を後ろから抱え込んで甘い匂いを胸いっぱいに吸い込んだ
昨日触れたはずなのに今日はもっと綺麗になった気がするのはどうして?
耳を甘噛みしながら一つずつ服を剥いで、露わになる素肌に唇を落としていく
「………ユ、ユノッ///」
「ん、我慢しなくていい」
「………や……あ///」
いやいやと振る首筋に赤い跡をつけながら、体の中心で熱を持つソコと指を這わせる
「………ダ、ダメ///」
「襲ってもいいんだろ?」
「……やっぱ意地悪だ!!……あっ///」
必死に逃げようとする体を抱え込んで、今にもはち切れそうな熱をぎゅっと握り込んだんだ
. 王子の気持ち 17
~Cside~
やっと迎えた甘い時間、僕が求めてたのはこうゆうの、だったんだよね
おかえりのキスから始まって、指にまでキスされちゃって……
絆創膏だらけなのがバレちゃって恥ずかしいけど、甘い声で『ありがとう』なんて言われちゃうと///
僕の作ったご飯を食べてるユノはとっても嬉しそうで、夜はこのまま一緒に、とか思っていたのに
「お前自分の部屋戻らなくていいのか?」
なんてつれないセリフ、そんなこと言われると思ってなくて次の言葉が出てこない
思わず泣きそうになった僕の頬を掠める長い指、見つめるアーモンドの瞳はどこまでも優しくて
「一緒に寝たら襲うぞ?」
「………襲ってもいいもん///」
「チャンミン」
「……ユ、ユノは意地悪だ!!///」
「ふふ、嫌になった?」
「…………い、嫌じゃない///」
「……おいで?」
俯いたままの僕を抱き寄せる優しい腕に、胸がぎゅっと苦しくなる僕だったんだ
. 王子の気持ち 16
~Yside~
「………んっ、ユノ……///」
俺のために飯を作って待ってくれてたなんて、愛おし過ぎてどうしようもなくて
狭いキッチンカウンターの中、触れるだけのキスのつもりがついつい深くなって止まらなくなる
絡めた指にはいくつもの絆創膏、ああ、そりゃそうか、料理なんて普段しないから
とろりとしたお前を支えながら指の一つ一つにキスを落としていく
潤んだ瞳で俺を見つめるバンビアイ、このままベッドまで連れて行きたいくらいだ
「………ユノ、ねえ」
「ん」
「ご、ご飯……あっ///」
「わかってる」
「……や………ん///」
名残惜しい体を離して大きく溜息をつく、さて、このまま自分を抑えられる、かな
「……せっかく作ったから///」
「ん、お楽しみは後だな」
「……ユ、ユノの変態!!///」
プイと顔を逸らした赤い耳が可愛くて、思わず抱きしめてまた怒られてしまった俺なんだ
. 王子の気持ち 15
~Cside~
ユノが帰って来る前に悪戦苦闘してなんとか料理に挑んだ僕
慣れてないせいで指を切っちゃったけど、そんなの全然痛くない!!
でも……あんまり材料が揃ってなくて大したものはできなかったんだよね
それでも家政婦さんが来てくれてるから野菜が少しでも残ってて助かった
うん、見かけはイマイチだけど愛情だけは保証付!!
母様直伝のチゲとキャベツのサラダ、ご飯だって炊いたんだから
「………本当にお前が作ったのか?」
電話の向こうでもフリーズしてたユノは、帰ってきたらもっとフリーズしちゃったけど
……気に入ってもらえなかったのかな?
固まるユノをそろりと覗き込む、アーモンドの瞳に見据えられて今度は僕が動けない
あっという間に引き寄せられて腕の中に閉じ込められて
そんなにきつく抱きしめたら色々苦しくなっちゃうのに////
「………ユノ?」
「すげー嬉しい」
「……////」
「ありがとう、チャンミン」
「………うん////」
狭いカウンターの中ぎゅっと抱きしめ合って微笑みあって、僕達はやっとおかえりなさいのキスをしたんだ
. 王子の気持ち 14
~Yside~
『今起きたよ、昨日はごめんなさい、お仕事頑張って♡』
そんなメッセージが届いたのはもう昼をとっくに過ぎた頃のこと
我が眠り姫はかなりの爆睡だったらしい(笑)
随分と素直なメッセージだなんて思っていたら、つい口元が緩んでしまいシウォンに突っ込まれてしまった
……全くバツが悪い
流石に今日は大人しくしてくれそう、かな
いくら末の王子とはいえ一応王族な訳だし、もう少し自覚が欲しいところだが
ま、そんな所も………
食事は掃除を頼んでいるおばさんに頼もうかと考えていたけど、今日は何か買って帰ってやるか
食いしん坊の我が恋人に(笑)
溜まっていた事務処理だけを済ませて早めに会社を出るとスマホをタップする
なんせワガママな王子のこと、何を買って帰るかちゃんと聞いてやらないと大騒ぎになりそうだし
5度目のコールでやっと出た君、ずっと家にいるはずなのにやけに出るのが遅いじゃないか
『ユノ!!終わった?』
「ああ、今から帰る、晩飯どうする?何か……」
『……あ、あのねっ……僕!!』
「うん?」
『ご、ご飯作ったからっ……あの///』
「………え?」
その言葉が直ぐには理解できなくて、暫くフリーズしてしまった僕だったんだ