苺な彼とビールな僕

-------- --:-- ｜カテゴリ : スポンサー広告 ｜コメント(-) ｜トラックバック(-)

リウの番外編、アメリカ留学のお話です⑅◡̈*




～15year after～








～Rside～







「これからお世話になります、ハン・ミヌです」



そう言って仏頂面のままぺこりと頭を下げる彼、まさか俺のルームメイトだったなんて！！


マークの話では親同士が知り合いで、両親が仕事で留守にする数ヶ月の間ルームシェアさせてほしいとのことだった


「あ、ああ、チョン・リウです、よろしく、とりあえずアパートに案内するよ」


「…覚えてないんだ」


俯いたままボソリと聞こえるか聞こえないかの声、何言ってるか聞き取れなかったけど…まあ、この状況じゃ文句の一つも言いたくなるよな、俺は気にせず荷物を自転車の前かごに乗せた、二人ともビショビショだから早く帰んないと


「乗って？」


「…へっ？/////」


「後ろ、ほら、ちゃんと掴まってろよ？」


「…えっ？わあっ！！/////」



なんでそんなにチャンミンに似てるんだろう、とか、気にはなったけど、他人の空似かもしんねーし、ルームシェアするんだからまた聞けばいいよな


…このままじゃ風邪ひいちまう



後ろにミヌを乗せたまま自転車を走らせてアパートへと向かう、背中に感じる温もりに少しドキドキしてる、なんておかしいよな、俺/////


おまけにガタガタと自転車が揺れるたびにお腹に回された腕に力が入る、濡れてるはずなのに背中にぴったりと寄り添って、まるで抱き着かれてるみたいじゃないか…！！



「…怖いか？」


「…え？…ううん、大丈夫です/////」



…なんか、やべ/////



俺は雑念を振り切るように海岸沿いの道を自転車で全速力で駆け抜けた

2016-05-02 17:00 ｜カテゴリ : 空色の調べにのせて ｜コメント(8) ｜トラックバック(0)