苺な彼とビールな僕

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～Cside～











びしょ濡れになりながら部屋の鍵を開けて、ぐったりとしたその人をトイレへと押し込んだ







一応バスタオルも渡したし、後はその……待つしかない、よね







濡れてる人を運んだせいで自分もびしょ濡れになってしまった






今すぐにでもシャワーを浴びたいけど見ず知らずの人間がトイレに籠ってるのに落ち着ける訳がない







とりあえずはと濡れた体を拭いて着替えると、ぼたぼたになった廊下を掃除した







ま、週末の手間が省けたと思ったら（笑）







それにしてもなんて事しちゃったんだろう、具合が悪かったとはいえ見ず知らずの他人を家に上げるだなんて







もしかしたら犯罪者かもしれないのに






そういや荷物も持ってなかったし、まさか追い剥ぎとかにあったんじゃ………






1人であれこれ考えていると、どんどん変な方向に考えがいっちゃってだんだんと怖くなってきた






トイレから出たら早々に帰って貰わなきゃ！！






タクシーとか呼んでたほうがいいのかもしれない、でも、遅い………まさか中で倒れてたりしないよね？　







恐る恐るトイレのドアに近づくと、ガチャリと音がして突然扉が開いた







あんまり急過ぎてその場でフリーズする僕、そしてそんな僕を訝しげに見つめるアーモンドアイ！！








「…………覗き？」




「はっ！？///」








あまりの事に頭が回らず思わず後ずさる、やっぱりこの人たちめちゃくちゃイケメンだ！！///







「甘い」




「へ？///」




「甘い匂い」




「わわっ！！ちょ！！///」








突然ゆらりと視界が揺れたと思ったら、僕はそいつに抱き締められていたんだ

2020-08-02 17:00 ｜カテゴリ : オオカミなんかじゃない ｜コメント(-) ｜トラックバック(0)