苺な彼とビールな僕

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～Cside～






『せんせい、おれのおよめさんになってくださいっ！！////』




突然のユンホ君の言葉に思わずフリーズしてしまったけど、これってプロポーズ？////



「……ユンホ君あのね、僕は男だからね」


「そ、そんなのかんけいないっ////」


「はやく、はやくおとなになるからっ……だから////」


「……ユンホ君////」




あんまり一生懸命に訴えるもんだから、僕もそれ以上は何も言えなくなってしまって



小さい拳を握りしめてグッと下唇を噛むユンホ君を抱き締めずにはいられなかった



こんなに真っ直ぐな気持ちをぶつけられたら心が動かない訳はない……よね////



それからもユンホ君は度々僕の家を訪れるようになって、僕らはまるで家族のように過ごした



風邪をひいたときにはマスクをしてる僕にキスをして



『はやくなおるおまじないだから////』



なんて、顔を真っ赤にして言われてしまって、それにちゃんとマスクを避けて僕の頬にキスをするとか、ほんとちゃっかりしてる



小学校に上がる前に、やっと生活が安定したお母さんと一緒に引っ越すことになって



行きたくないと駄々をこねる君が愛おしくて……




「……やっ、やだっ……お別れしたくないっ……うっ、くっ………」


「ユンホ君、また遊びにくればいいよ、お手紙も書くから、ね？」


「……や、やだっ………せんせっ、おれのこと……わすれちゃう……うっ……く」



「忘れる訳ないよ、ユンホ君大好きだよ」


「……お、おれもっ、せんせ……こと、好きっ……ふっ……く」




泣きじゃくるユンホ君につられて僕も泣いちゃって、二人で抱き合って別れたのはつい昨日のことのようなのに




……あれからもう10年の月日が流れていた

2017-05-13 17:00 ｜カテゴリ : SS ｜コメント(4) ｜トラックバック(0)