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. 愛の詩をきかせて ~仔鹿君の憂鬱~ 21
~Cside~
ユノさんに連れてこられた場所は、以前に聞いていたユノさんのお祖父さんの家で…
読書家で本のコレクターでもあったお祖父さんの書庫を、まさか見せて貰えるなんて
目の前に広がる壁一面の本棚は、珍しい本や古い本が沢山あって、ユノさんのお祖父さんがどれだけ本を愛していたかが伝わってくる
そういえばここの本を寄贈する為に図書館に来ていたユノさんに出逢ったんだっけ
テラスでパクさんが用意してくれたクラブハウスサンドを食べながら、ユノさんはポツリポツリと昔の話をしてくれたんだ
「うちの実家はこの近くでね、自転車で15分ほどの所にあって、家に馴染めずにいた俺を祖父がここに連れてきてくれたんだ」
「……ここに、ですか?」
「ああ、ここに連れてこられて何をされるのかって怯えていたらね、本を読むようにって言われてね」
「……本を?」
「俺が本を好きな事をどうやら知っていたらしい、だからよくここで本を読んでいたっけ」
「……ここで?」
「ああ、あの頃は祖母もまだ元気だったから、祖父と一緒にここで暮らしていてね、パクさんが家の事をしてくれていて」
懐かしそうに目を細めるユノさんは、まるで少年のような顔で広い庭を見つめていて
十代の多感な年頃を、そんな境遇でどんな思いをして暮らしていたのか想像もつかないけど
ここはユノさんにとって唯一安らぐ場所だったのかな……?
だったら本を寄贈なんて……あ、でも主人のいない家を置いておくのも辛いのかもしれない
「ここは俺にとって特別なんだ」
「………//////」
「だから君を連れて来たかった」
「……ユノさん/////」
まだ肌寒い春の風の吹く庭で、ユノさんはそっと僕の手を取って、誓うようにキスをしたんだ
ご訪問ありがとうございます*ˊᵕˋ)੭
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comments
5132. 管理人のみ閲覧できます - さん
5142. Re: 宝もの♡ ち***様 さん
コメントありがとうございます\( ˆoˆ )/
嬉しいの最上級!!まさにその通りです♡
自分の大切なものって大切な人にしか教えないと思うんですよね(●´艸`)ムフフ
ほんと、宝物が増えてます♡
愛もたくさん、ね!!
嬉しいの最上級!!まさにその通りです♡
自分の大切なものって大切な人にしか教えないと思うんですよね(●´艸`)ムフフ
ほんと、宝物が増えてます♡
愛もたくさん、ね!!
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