. スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
. 二人の天使 16
~Yside~
「なんだ、ハルは眠っちまったのか」
「ええ、さっきまでずっと起きてるんだって言ってたのにね、疲れちゃったのね」
「お義母さんすいません、変わりましょうか?」
「あら、大丈夫よ、ふふ、汗いっぱいかいてるわね」
お義母さんに抱っこされて気持ちよさそうに寝息を立てるハル
ったく、さっきまでは一番に赤ちゃんを見るんだって騒いでいたのに
チャンミンが手術室に入ってからもうどれくらい経っただろう
麻酔の加減からか少し遅れて始まったから、予定時間よりはおしてる気がする
持病だった貧血も最近では改善されてたし、大丈夫だとは思うけど
やっぱり心配なのは変わらない
相変わらずなんの力にもなれない自分が嫌になっちまう
悶々としていても仕方ないのはわかってるのに……
「ねえ、ユンホさん、そんなに心配しなくてもきっと大丈夫よ?」
「あ、いや///」
「そんなに眉間にシワなんて寄せちゃって、チャンミンが見たら笑われてしまうわよ」
クスクスと肩を揺らすお義母さん、ああ、本当にチャンミンに良く似ている
「カン先生を信じましょう、ね?」
「……はい!!」
にっこりと笑うお義母さんに諭されて、どうにか落ち着こうとする俺だったんだ
. 恋しいのは君の手 4
~Cside~
「チャンミン、もう帰るのか?」
「はい、すいません、まだ家に仕事残ってて」
「そうか残念だな、お疲れ様」
残念そうに溜息をつくシウォンさんに一礼をして僕はジムを後にした
せっかく食事に誘ってもらったけど、今日はユノが来るって言ってたし、早くかえってやらないと
仕事があるなんて嘘までついちゃって、僕ってばどんだけユノが来るのを喜んでるんだろう
といってもきっとユノが現れるのは日付も変わった頃のはず
今日は事務所の友達と一緒にご飯に行くって言ってたし
いそいそとマンショに戻ると早速キッチンへと向かい冷蔵庫と睨めっこをする
ちょっぴりキムチが足りないし、テンジャンチゲ でも作ろうかな
ご飯は冷凍のがあるから安心だし、作り置きのナムルもあるから十分だろう
ご飯まで準備しなくてもいいとは思っても、性分なんだから仕方ない
だってユノには何でもしてあげたいんだ
裏を見ていれば良くわかる、情熱だけじゃなくて努力に努力を積み重ねての今のユノがあることを
………ユノのこと、とても好きだと思う
一緒にいればドキドキとするし、抱きしめられたらキュウっと胸が苦しくなって
顔を見ればキスしたいって思うし///
でも、僕なんかがユノの恋人だってバレたら世間がどう思うだろう
今はまだ仲のいい友達だって思われてるだけだから………
あ、なんか思考が暗くなってる
ダメだダメだ!!
ぐるぐるとしてしまう自分を振り払うようにバスルームへ駆け込むと、熱いシャワーを一気に浴びたんだ
. 二人の天使 15
~Cside~
「ママ、しゅじゅつがんばってね」
「ありがとうハル」
「あかちゃんもがんばってね、あ!!せんせいにもいわなきゃだ!!」
「こらハル、あばれるなって」
病室できゃあきゃあとはしゃぐハルに癒される
今日はいよいよ手術日当日……
昨日からずっと点滴で縛られていたし、あんまり動けないからユノや母さんにも迷惑かけちゃって本当に申し訳ない
でも、入院はいつでも出来る様に準備しておいてよかった……
今朝もお腹の子はポコポコと暴れているし、きっと大丈夫だって信じてる
「チャンミン、平気か?」
「あ、うん///」
「そりゃ不安に決まってるよな、ごめんな、代わってやれなくてさ」
「ううん、そんな!!」
そう言って寂しそうに笑うユノにそろそろと手を伸ばす
ちょっと抱きしめて欲しいって思ったけど、部屋には看護師さんも出入りしているし、そんなわけには………
「ずっとついてるからさ、心配すんな」
「……うん、ね、ユノ、僕にもしものことがあったら……」
「バカ!!もしものことなんてあるわけねぇだろ」
「………///」
「お前は俺のことだけ考えてりゃいいんだよ、な?」
「ユノ///」
伸ばした手をギュッと握られて優しいキスが落ちてくる
ああ、やっぱり僕にはユノが1番の薬……
「パパー!!ねぇ!!ぼくのことは?」
すっかり2人の世界に入ってしまった僕達の横で、必死にアピールするハルに笑ってしまう僕達だったんだ
. 恋しいのは君の手 3
~Yside~
「なんだユノ、しけたツラしてんな」
「煩いよドンヘ」
「なんだよ、久しぶりに会ったってのに機嫌悪いの、てか、ツアー絶好調じゃねぇか?こないだネットのニュースで見たぜ!!」
そう言って俺の肩をバシバシと叩くドンヘ
こいつとは同郷なのもあり、腐れ縁っていうか練習生の時からの悪友で
お互いデビューする迄は苦労を共にした仲なんだ
仕事を終えてタクシーで向かった先は、仲のいい奴らが集ういつものカフェ
夜は酒も出してくれるし軽く飯も食えるから皆んなの溜まり場になっている
おまけにオーナーが事務所の社長の知り合いで、奥の個室を貸してもらえるからファンの子に見つかる事もないし
安心して飯が食える貴重な場所だったりする
いつかチャンミンも連れて来てやりたいが、なかなか誘いには乗ってくれなさそう
でも、今日こそは恋人になることを承諾させてみせる!!
景気付けにとはビールを頼んでみたものの、やっぱりあんまり美味しくない
チャンミンだったら速攻でなくなっている、よな(笑)
俺もドンヘも酒はあんまり強くないから、やっぱり飯がたらふく食える方がいい!!
「で、噂のトレーナーとはどうなの?」
「はっ?」
「またまた惚けちゃって、随分懐いてるみたいじゃん」
「な、懐いてなんか!!///」
「おっ、赤くなった、天下のユノユノが珍しい!!」
「おい!!ドンヘ!!」
ウリウリと躙り寄るドンヘを交わしながら、チャンミンのことばかり考えてしまう俺だったんだ
. 二人の天使 14
~Yside~
「では手術は2日後ということでよろしいですか?」
「あ、はい!!」
「前回のこともありますし、今回は万全の状態で手術に挑みます、ご心配かとは思いますが」
「いえ、先生にお任せします、その、チャンミンと産まれてくる子供のこと、よろしくお願いします!!」
担当医であり院長でもあるカン先生、やっぱり2人目もここでお願いして良かった
あん時は本当に生きた心地がしなかった……
出産ってのは本当に思い通りにいかないもんだ、ましてや男の出産ともなると余計に
せっかく薄くなった腹の傷がまた目立つってチャンミンは嘆いていたけど
それも俺にとっては愛おしい愛の証
まるで年輪みたいだな、なんて冗談で話していると
『いったい何人産ませるつもりなの?」
なんて怒られちまって、そりゃ許せるなら何人でも欲しいに決まってる!!
でも、それより何より心配なのは愛おしい奥さんの体のこと
どうか無事に………!!
「パパー?おいのりしてるの?」
「ん?ああ、ママが手術頑張れますようにってな」
「そっか、じゃあハルもおいのりする!!あかちゃんもげんきにうまれますように!!かみさまおねがいします!!」
満面の笑みで手を合わせるハルを抱っこして、俺も空に向かってお祈りをしたんだ
. 拍手100万回お礼と雑談
読者の皆さんおはようございます( ˊᵕˋ* )
このブログの管理人紫苑☆です~
いつも私の拙いお話を読んでいただきありがとうございます!!
トンペンの皆様お元気ですか?
連日新型ウイルスのニュースが駆け巡り、世の中大変なことになっていますね
とにかく自分に出来ることは手洗いうがいかと思い、アライグマのように手を洗う毎日です
そして体調を崩されている方も多いと思います、花粉症の季節ですしね
マスクも売ってませんし( ; ; )
さて、こんな時ですが実は拍手が100万回を超えまして(もう2週間くらい前?)
皆様に御礼をと思っていたのがズルズルとこんなに遅くなってしまいました
こんな私のお話にポチポチしてくださり本当にありがとうございます!!
そして温かいコメントも沢山頂きとっても嬉しいです!!
お返事できなくてごめんなさい( ; ; )
読者の皆様には本当に感謝しかありません♡
好き♡←
仕事が忙しく書くのをやめようかと思った時期もありましたが、やはりこの場所は私にとっても特別な場所
まだまだ書いていきたいと思っております^^
毎日の拍手の詳細とか見ると、昔のお話を読んでくださってる方もおられて
ふと読み返すと、こんなこと書いてたのか、と感心したり
誤字多すぎじゃね?←なんて一人でツッコミを入れてみたりwww
続編を書きたいお話もいっぱいあります!!
結構最後までシてないホミンちゃんいましたねwww←
読み返して気付くといゔ;`;:゙;`(;゚;ж;゚; )
気長に待っていただけると嬉しいです、はい←
さて、色々なイベントが延期になり、4月の東京ドームもどうなるかわかりませんが
二人を好きな気持ちに変わりはない!!
ホミンロスが酷いですが、二人が元気ならきっとまた会えるはず!!
それまでは手洗いして待ちましょうね(*´ー`*人)
洗いすぎてカッサカサですが……
そしていつか苺とビールのホミン会とかしたいなぁ
とかとかw
それまで皆様お体ご自愛下さいね!!
. 恋しいのは君の手 2
~Cside~
「なあ、今日行ってもいいだろ?」
「ダ、ダメだよ、まだツアー始まったばっかだよ」
「二週間ほど開くんだ、明日はやっと休みが貰えたし、チャンミンといたい」
「それじゃあ尚更家で休まなきゃ」
「やだ、チャンミンといる!!」
そう言って駄々をこねるアーモンドアイ、ああ、あんなに頬を膨らませてまるで子供みたいに(笑)
ユノに告白されてから丁度1か月が経った……
一応想いを告げあって相思相愛になったものの、ユノは有名人だし、僕はといえば普通の一般人な訳だし
とてもじゃないけどお付き合いなんて出来るはずもなく、なんとなくだらだらとこんな関係が続いている
まあ、ツアーも始まったからそれどころじゃなくなったのも事実で
飛行機利用の移動にハードなスケジュール、勿論スタッフとして僕も着いて行ってたけど
ほんとユノってタフだと思う
本番と同じようにリハーサルをこなし、空いた時間はジムで体を鍛えて夜はちょっぴりプライベートな時間を過ごして
マッサージの途中で眠ってしまうこともしばしば
そんなこんなで一緒に過ごすうちに、どんどん好きが膨らんで戸惑ってるのは僕の方
だって、こんなに真っ直ぐな感情を向けられることなんて、今まで一度もなかったから
「夜は連れとメシに行かなきゃだけど終わったら行っていいだろ?」
「ぼ、僕だっていないよ?」
「でも夜には戻ってるだろ?まさか泊まり?そんなのダメだ!!」
「バカ、違うってば!!そして声が大きいよ///」
「むう~」
スタジオの隅で迫りくるユノに溜息を吐きながらも、満更でもない僕だったんだ
. 二人の天使 13
~Cside~
ユノとハルが帰ってから1人になった病室でぼんやりと考えていた
ハルが産まれた時もこんな風に具合が悪くなって、それから緊急手術になって
お腹の中のハルは動かなくなっちゃうし、急激な体の変化が怖くて堪らなかなった
まさか今度も同じような事に……なる、とか?
いやいや、悪い方に考えちゃダメだ
だってお腹の子は今もポコポコと動いているし、カン先生も大丈夫だって言ってくれた
今は、この子を信じるしかない……
僕はそろりと起きてベッド脇に座り直すと、大きくなったお腹をさわさわと撫でた
今日はパパもお兄ちゃんもいないから僕が撫でてあげなきゃね
いつもは2人で競うようにして撫でに来るから(笑)
きっと、元気で会えるよね
皆んなが君のことを待っているから
君に会えるのを心待ちにしているから
お腹の中で暴れる天使が無事に産まれてくるよう祈りながら、ゆっくりと目を瞑る僕だったんだ
. 恋しいのは君の手 1
~Yside~
「ユノ、仕上がり上々だな」
「ありがとうございます」
「最近ダンスも益々キレキレだし、ここまま突っ走ってくれよ」
「はい!!」
まさか社長が直々に練習室に来るとは思わなかった
今日は別の仕事もあって事務所に寄っていたから、挨拶くらいはしなきゃって思ってたけど
『お前はうちの事務所の期待の星だ』
なんて言われてここにやってきたのは何年前だったか
あれから色々なことがあってここまでやってきた、そして今は………
入り口のドアが少し開くと、顔を覗かせたのはぴょこんと飛び出した大きな耳
でっかいバンビアイでキョロキョロと周りを見渡して、俺を見つけると嬉しそうに微笑んだ
「し、失礼します、ユノ///」
「チャンミン、遅かったな」
「ごめん、ちょっと打ち合わせが長引いちゃって、もうアップは終わった?」
「ああ、足首に違和感があるから見て欲しいんだ」
「了解、じゃあテーピングの用意しておくね」
にっこりと笑ってマッサージベッドへと向かう後姿に思わず口許が緩んでしまう
あれから俺達は想いを告げ合ってめでたく同士になるはずだった
でも………
『ユノは有名人なんだから僕なんかと付き合っちゃダメでしょう?』
なんて冷たく言われちまって、散々凹む羽目になっちまって
一筋縄ではいかない、よな……
潤んだ瞳で見つめるくせにつれない想い人に、小さく溜息をつく俺だったんだ
. 二人の天使 12
~Yside~
「えっ?ママ、おうちにかえれないの?」
「ああ、赤ちゃんが外に出たがってるんだってさ」
「そっか、うん、わかった、きっとおそとであそびたくなっちゃったんだね!!」
「ああ、だからパパと家に帰ろうな」
「はーい!!」
じっと真剣な目で俺の話を聞いていたハル、ちょっぴり寂しそうな笑顔にチクリと胸が痛む
ばあちゃんちでハルの面倒を見てもらおうかとも思ったが、それじゃあ病院にも遠くなっちまうし
きっとここにいる方がチャンミンにも会いに行きやすい
そして何より俺が寂しいからってのもある、そりゃあチャンミンもハルも居ない家とか、何をしていいのか皆目見当がつかないよ
とりあえずはチャンミンに言われた荷物を明日持って行かなきゃならないから用意しなきゃ
家も綺麗にしとかないと怒られちまうし、姉貴もミノも出入りするだろうからなんだか落ち着かない、な
あ、テミンの奴にも連絡しなきゃだ!!
「パパー?ねぇ、おなかすいた」
「ああ、悪い悪い、ってか、もう寝る時間じゃねぇか!!」
「でも、ばんごはん、たべてないよ?」
「そっか、そうだったな、ラーメンでも食うか!!」
「うんっ!!」
満面の笑みで笑うハルにじんわりと心が温かくなる
『ハルのことよろしくね』
病室を出る前に言われたチャンミンの笑顔を思い出しながら、ハルと一緒にラーメンを啜る俺だったんだ