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. 君がいるだけで 17
~Cside~
「えっ?そんなの見に行ってもいいの?」
「うん、特別に許可貰ったんだ」
「い、いいのかな?僕なんかが行っても……その///」
「そんなのいいに決まってるじゃん!!それに……」
「ユンホ君?///」
「チャミがいる方が俺が頑張れるから」
そう言って真っ直ぐに僕を見つめるユンホ君から目が離せない
思わず逸らした視線はすぐに戻されて、蕩けるようなキスが降ってくる
あれからユンホ君は某有名アーティストのバッグダンサーに抜擢されて契約を結んだ
とりあえずは海外公演に向けての一時契約だけど、それがうまくいけば本契約を結んで貰えるらしい
こんな風に声をかけられるのは稀なことで、滅多とないチャンスだって話していたから
絶対に成功してほしいんだよね///
2週間後に控えた本番に向けてのゲネプロ、そんな大切な場所に僕なんかがいて邪魔にならないか心配だけど
不安そうなユンホ君を見てると断りきれないっていうか
ほ、本当は見たいんだけど……ね
本公演はきっと見に行ってはあげられないから、せめて君の力になれたらって
僕の隣で疲れ切って眠る君をそっと抱き締めたんだ
. 君がいるだけで 17
~Yside~
「へえ、指名なんて凄いね」
「……うん、どこが気に入ってくれたのかはわかんないけど」
「ふふ、もっと自信持たなきゃ、ね?」
「ん」
あれからずっとソファで抱き合って話していたけど
そういやシャワーも浴びてない、なんてチャンミンが急に逃げ出してしまったから
その慌てぶりになんだか笑ってしまった
バスルームから出た後はビールを飲み直すチャンミンを後ろから抱え込んで
胸いっぱいに甘い匂いを吸い込んだ
いつのまにかウトウトとしてしまったあなたに唇を落としてこっそり俺の跡を残す
後で見つかったら怒られるけど、わかんなきゃいいか、なんて自己解決して
きっとこれから忙しくなるから、少しでもあなたを感じていたくて
同じ家にいるから意外と話せてないこともいっぱいあって
俺達もっとお互いのこと話さなきゃ、ね
腕の中でスヤスヤと寝息を立てるあなたを抱きしめて、誓うようにそっとキスをしたんだ
. 君がいるだけで 16
. 君がいるだけで 15
~Yside~
「ユ、ユンホ君?///」
「………///」
俺を見上げるバンビアイ、堪らず覆い被さりそのままソファに沈み込む
綺麗な首筋に顔を埋めると鼻腔いっぱいに広がる甘い香り
決して疚しい気持ちが無いわけじゃない、でも、今はただこうして温もりを感じていたい
俺ってこんな風だっけ
自分でも驚くほどにあなたを求めていて、一分一秒でも一緒にいたいなんて……
「………何か、あった?」
「………」
「……ユンホ君?///」
「新しい仕事、決まりそうなんだ」
「………うん」
「でも、海外に行かなきゃ行けない」
「……そっか」
ぴったりとくっついたまま動かない俺の背中を、ポンポンと叩くあなたの手が優しくて
なんだか泣きそうになってしまう俺だったんだ
. 君がいるだけで 14
~Cside~
『………遅い』
そう言って切なげに僕を見つめるアーモンドの瞳、苦しいほどに抱き締められて息も出来ないほど
……何か、あった?///
「……ユンホ君?」
「チャンミン」
「ん?」
「俺と離れても、平気?」
「………え?」
それってどういうことだろう、まさか………僕の事が嫌になった、とか?
どうしようもない不安に鼻の奥がツンと痛くなる
こんなに近くに君の温もりを感じているのに、心は氷のように冷えてしまって言葉なんて出てこない
「ユンホ、君?」
「俺のこと、好き?」
「!!………好き、だよ///」
「俺、俺は……!!」
「……えっ?わ////」
いったん離れた体はポンと後ろに押し倒されて、気付けば僕はユンホ君に見下ろされていたんだ