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. 息も止まるほど恋しくて 10
~Cside~
「はあ………」
ついつい出ちゃう溜息を誤魔化すように辺りを見回す僕
保健室の扉はいつでも開いているから、不意に誰かが入ってきたりもする、廊下からは生徒達の笑い声も聞こえているし
こんなとこ見られたらまた揶揄われてしまう、よね
実はあれから自分なりに覚悟を決めようとネットで色々調べてみたりした
そりゃあユノと付き合うようになってからは当たり前に男同士のソレとか意識はするようになったけど
この前見たのはかなりディープな内容のもので、怖いと思いながらも、ユノとそうなるって想像したら体の芯が熱くなっちゃって///
自分では淡白な方だと思っていたのに、なんだかどんどん自分が変わっていくようで戸惑いしかない
こんなにふしだらだなんて、ユノが知ったらどう思うだろう
ああ、僕ってこんなだったっけ………
この前は怖くなって泣いてしまったっていうのに!!
デスクで頭を抱えて項垂れていると、廊下の方がやけに騒がしい
顔を上げるとサッカー部のドヨンがバタバタと他の部員に抱えられて入ってきた
「先生、ドヨンが足挫いちゃったみたいなんです」
「ええ?ほらそこ座って?」
「イテテ……」
「うーん、随分腫れてるね、病院に行った方がいいかも」
「ええ!?」
「俺、ユンホ先生に伝えてきます!!」
「えっ?ああ、お願いします」
そ、そうだよね、だってサッカー部の顧問なんだもの……
痛そうに顔を顰めるドヨンの足を冷やしながら、ユノのことばかりを考えてしまう僕だったんだ
. 息も止まるほど恋しくて 9
~Yside~
………うーん
この前のデートの後からほんの少しだけどチャンミンとの間に距離ができた気がする
俺の事を嫌がってるとかじゃないとは思うが、何か気を使ってるっていうか、遠慮がちっていうか
目が合えば頬を染めてにっこりと微笑んでくれるし、話しかければ嬉しそうに答えてくれる
次のデートの約束だってしたのに、なんだか……
「なんだユノ、悩み事か?」
「なんだシウォンか」
「なんだはないだろ、酷いなそれ」
大袈裟に両手を上げて溜息をつくシウォン、いっときはチャンミン に想いを寄せて三角関係だったりもしたが、元々仲のいい同僚なわけだし
放課後の職員室は人もまばらだし、ちょっとこいつに相談してみようか………
「なあシウォン?」
「なんだよ」
「その……恋愛ってのは難しいよな?」
「はあ!?なんだそれ」
「いや、相手の気持ちがわかんないっていうか、その……ほら、俺って鈍感だからさ」
「確かに!!」
ぶっとい眉を寄せてうんうんと頷くシウォン、ったく、そこだけ強めの同意しなくてもいいっつーの!!
やはりこいつに相談したのが間違いだったかと席を立とうとすると、グイと腕を掴まれて椅子から落ちそうになってしまった!!
「ちょ!!おい!!」
「うまくいってないなら引き受けるぜ?」
「はあ!?誰が!!」
「ははっ、自ら話すタイプじゃないんだからちゃんと話聞いてやれよ、な?」
「お、おう///」
あまりに近い距離で強めに言われちまって、ただ頷くことしかできない俺だったんだ
. 息も止まるほど恋しくて 8
~Cside~
恥ずかしい
恥ずかしい!!
ユノからの刺激にキャパオーバーになっちゃって泣き出してしまうなんて!!
だって本当に容赦ない///
そんな僕を見てユノは動揺しちゃって、慌てて抱き締めてくれたから余計に泣けちゃって
ああ、本当にごめんって………
「チャンミンもうしないから、ね?」
「……ん///」
「落ち着いた?水でも持ってこようか?」
そう言って優しく髪を撫でてくれるユノ、申し訳ない気持ちでいっぱいで何も言えなくなっちゃう
「………ユノ、あの///」
「バカ、そんな顔すんなって、腰にくる」
「え?」
「あ、いやっ、慌てなくていいんだ、うん、だから服着ようか、自分で脱がしといてなんだけどな、ははっ///」
「………///」
ユノの笑顔にギュウッと胸が苦しくなる、僕の方から誘ったのに、こんな……
「ほら、涙拭いて、な?」
「……ユノ、あの、帰っちゃう?」
「帰るわけないだろ、側にいるよ」
「……うん///」
ユノはまた泣きそうになる僕をギュッと抱き締めて、落ち着かせるように背中を撫でてくれたんだ
. 息も止まるほど恋しくて 7
~Yside~
これはやばい、マジでやばい!!
一応平静を装ってキスをしてみたものの、一応カッコつけて『触れたい』とか言ってみたものの!!
なあ、エロ過ぎんだろ///
キスの合間に漏れる吐息はどこまでも熱く、切なげな声に脳天をぶち抜かれる!!
もう、ダメだ!!
ソファの上でなんだけどこのまま一気に雪崩れ込めたら!!
ペロン
「………ああっ///」
初めて目にする素肌で控えめに主張する突起に堪らず唇を寄せた
甘い、甘過ぎる!!
慌てて逃げようとする体をがっしりと掴んでソコをペロペロと舌で転がすと、ピクピクと体を逸らすから止まらなくなる!!
「……ユ、ユノ……待って///」
「無理」
「………や、やだ……あっ、ああっ///」
「チャンミン可愛い」
「……お、おねが……待って……ふっ……///」
「………え?」
俺の下でポロポロと泣き出してしまったチャンミンを、呆然と見つめることしかできない俺だったんだ
. 息も止まるほど恋しくて 6
~Cside~
「チャンミン」
「………何?///」
「今日も綺麗だ」
「な、何?急に///」
「キスしてもいい?」
「……はい///」
ちゅ、と音を立てて触れた唇、確かめるように何度も何度も重なって体の奥がジンと熱くなる
柔らかな感触にうっとりとしていると、ペロリと唇を舐めるから思わず目を開けた!!
い、今のって!!///
「チャンミン、嫌?」
「えっ?あ!!///う、ううん」
「じゃ、続けていい?」
真っ直ぐに見つめるアーモンドの瞳にコクコクと頷くしかない僕
なんだろう、今日はやけに積極的な気がする///
やだ、心臓がドキドキして口から飛び出してしまいそう!!///
ゆっくりと近づくアーモンドの瞳にギュッと目を閉じる
ああ、緊張して体がカチコチになっちゃってる!!
ふわりと触れた前髪、気になりすぎてちょっぴり目を開けたら見事に目があっちゃって思わず二人で笑ってしまった
「緊張してんのは俺も一緒」
「………うん///」
「もう少し触れたい」
「……ユノ///」
重なる唇に熱くなる体、僕達は縺れ合うようしてソファへと沈み込んだんだ