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. 息も止まるほど恋しくて 5
~Yside~
「ど、どうぞ、散らかってるけど///」
「お、お邪魔します!!///」
「ふふ、ユノったら、声大きいよ?」
「あ、ご、ごめん///」
チャンミンの後について部屋の中に入ると、まずは綺麗に整理された本棚が目に入る
なんつーか、相変わらず綺麗にしてる、よな
お互いに意識しちまって、なんだか動きまでぎこちない
期待してるのは俺だけじゃないって思ってもいいよな?
だってほら、やけに潤んだ瞳とか
ほんのり染まった耳だとか………!!
とりあえずはとソファに案内されてゆっくりと腰を下ろした
レースのカーテンの向こうにヒラヒラとなびく白衣にドキドキとしてしまう
保健室で優しく迎えてくれるチャンミンは本当に人気で
でも、時には厳しく生徒に指導したりとか、相談に乗ってくれたりだとか
ああ、正に内助の功って感じで………
「ユノ?ココア入ったよ?」
「あ、ありがと///」
ニヤニヤとしながらチャンミンの事を考えていると、当の本人が目の前から覗き込んで思わず仰け反った
大きな瞳をくるくるとさせて、ああ、今日もなんて可愛いんだ!!
「チャンミン」
「………何?///」
「今日も綺麗だ」
「な、何?急に///」
「キスしてもいい?」
「……はい///」
ゆっくりと目を閉じたチャンミンの唇に、飛びかかりたくなるのを抑えて触れるだけのキスをしたんだ
. 息も止まるほど恋しくて 4
~Cside~
と、とうとう言ってしまった……!!///
ここ数ヶ月で二人の距離もグッと縮まって、キスだって普通になってきたけど、もう少し前進したい気持ちが僕にはあって
だって男同士だもの、自信がないんだ……
当たり前に女の子みたいに小さくもないし、柔らかくもない
こんな固い体で本当に満足して貰えるのかとか、そんな事ばっかり考えちゃって
無理やり迫る、とかはしたくないからどうにか良い雰囲気に持っていって……って、まるで僕ってば欲求不満みたい!!///
ああ!!心臓が口から飛び出てしまいそう!!
「チャンミンどうかした?」
「あ、うん、ごめんねぼーっとして///」
「いやいや、謝らなくていいよ、なんか飲み物でも買って行こうか?」
頭の中で妄想が勝手に暴走しちゃって熱くなった顔をパタパタと扇ぐ
そんな僕の様子を不思議そうに見つめるアーモンドの瞳
やだ、そんなに見つめられたら余計に恥ずかしくなっちゃう///
「………チャンミン顔赤いよ?」
「えっ!?あ///」
「なんつーか、エロい///」
そう言ってゴホンと咳払いをするあなたに、ドキドキと胸が高鳴ってしまう僕だったんだ
. 息も止まるほど恋しくて 3
~Yside~
「それでこの前の試合負けちゃってね、リベンジを図ってるってわけ!!」
「ふふ、そうなんだね、新しい作戦は出来たの?」
「キャプテンとも話してるんだけどさ、夏には合宿でもするか、なんてね」
うんうんと頷きながら俺の話を聞いてくれるチャンミン
サッカーのこととなるとつい熱くなっちまうのに、いつも嫌な顔一つせず聞いてくれるから胸がじんわりと熱くなる
やっぱり最高の恋人だと思うんだ、うん!!
色気はないけど昔から知ってる焼肉屋でたっぷり肉を堪能して、ビールなんて飲んじゃって
ほんのり染まった頬がやけに色っぽいとか!!
ああ、今日も超絶に美人!!
「……ユノ?」
「へ、ああ、ごめん!!」
「ふふ、謝らなくていいよ」
「そ、そっか///」
チャンミンの可愛さを心の中で実感していると、不思議に思ったのか小首を傾げて顔を覗き込むとか!!
こういうのを無意識の小悪魔って言うんだよ、うん///
飯の後は川沿いの道を二人で歩いて、自然と重なる手にドキドキドキ胸が高鳴って
ちょうどあそこにベンチもあることだし、ここは一発キメてもいいんじゃ………
「ねえユノ、あのね」
「へっ?」
「………その、良かったら、この後うちに来ない?///」
「へっ、へええっ!!?///」
突然向き直って真剣な眼差しで見上げるバンビアイに、ドキドキとして息が止まりそうになる俺だったんだ
. 息も止まるほど恋しくて 2
~Cside~
「チャンミンお待たせ!!」
「あ、ユノ///」
「ごめんな遅くなっちまって、待っただろ?」
そう言ってにっこりと笑うユノに思わず顔が綻ぶ
今日は仕事終わりに待ち合わせて一緒に晩ご飯を食べることになっている
ずっと楽しみにしてたから昨日はあんまり眠れなかったんだよね
明日は休みだし、サッカー部の練習もないからゆっくりできるはず///
そう、僕達が付き合い始めてから数ヶ月が経った……
最初はあんまり触れてくれなくて、自分からキスして、なんて言ったこともある
思い返せば恥ずかしくて顔から火が出そうになっちゃうけど、あれから僕らの距離はグッと近くなった
でも、まだキスより先には進めてはいない
ユノって真面目っていうか奥手っていうか、割とその……触れてはくれないから
本人曰く抑えが効かなくなるからだそう
そんなの気にしなくていいからガンガン来て欲しいのに
ガ、ガンガンとか……!!///
「チャンミン顔赤いけど大丈夫?」
「あ、うん、何でもない///」
「そっか、具合悪かったら言えよ?」
「はい///」
爽やかに微笑むあなたが眩しくて、慌てて視線を逸らす僕だったんだ
. 息も止まるほど恋しくて 1
~Yside~
「よっしゃラスト行くぞーー!!」
「「「ウィーーースッ!!」」」
「校庭10周!!」
「「「げえええええーーー!!」」」
俺の言葉にひいひい言いながらも校庭を走る生徒達にハッパをかけるように大声で気合を入れる
部活が終わったら速攻シャワーを浴びて行かなきゃならない
そう、今日は仕事終わりにデートの約束があるんだ!!
臨時でやってきた保険の先生であるシム先生ことチャンミンと恋人同士になってから早数ヶ月
最近はキスもスマートに出来るようになったし、ゆっくりではあるが進展していると思うんだ、うん!!
猪突猛進な所があるのは自分でもわかってる
思い込んだら死ぬまで一筋!!
一生愛していくってのは心に決めてある!!
ま、その辺のとこはまだチャンミンには伝えてはいないけど
とにかく前に進みたいのは二人とも同じ気持ちなわけで……
ただ恋愛に慣れてない俺のこと、中々そういう雰囲気にもっていくのも難しい
だって、暴走しちまいそうになるんだ
ふと目を伏せる仕草とか
薄い瞼を覆う長い睫毛とか
襟足がくるんとなった綺麗な首筋とか///
だが!!今日こそはキスより先を目指して!!
「っしゃ!!いくぜっ!!」
「先生もう終わりなんじゃ……」
「バカ、シャワーだシャワー!!今日の練習終わり!!」
「「「お、お疲れ様でした!!」」」
俺の勢いにタジタジの生徒達に片手をあげると、誰よりも早くシャワー室へとダッシュしたんだ