苺な彼とビールな僕

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～Cside～








1日の仕事を終えて家に辿り着くと、僕は一気にベッドへと倒れ込んだ





………やっぱ覚えてなかったんだ






入社してまだ一年ほどの会社で、いきなり人事部から知らされた異動の話





……これってまさか左遷ってやつ？





あまりの事に上司に詰め寄れば、その日のうちに社長から呼び出されて






『うちの営業部を助けてやって欲しい』






なんてお願いされちゃって、営業部とか、外回りなんてした事もないのに……





社長命令ならどうしようもない、諦めて営業部の資料を眺めていたら懐かしい名前が目についた





チョン・ユンホ





まさかとかは思ったけど、こんな所で再会することになるなんて





忘れようと思っても忘れられない苦い思い出、彼にとっては記憶の片隅にすら残っていないのかもしれないけど





ちょっと凹んじゃうな……





アメリカから戻って以来働くことに必死で、こんな胸の痛みは忘れていた






……ずっと胸の奥にしまっていた想い






あの頃と変わらないアーモンドの瞳に、胸がキュッと苦しくなる僕だったんだ

2018-03-01 07:30 ｜カテゴリ : Begin Again ｜コメント(-) ｜トラックバック(0)