苺な彼とビールな僕

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～Yside～





「へっくしっ！！」



ズズッと鼻をすすって身震いを一つ、流石にこの時期夜の公園は冷えてきて、空も曇ってるから雪でも降るんじゃないかっていうぐらい



バンビ先生にメッセージを送ったものの、既読のつかないまんま1時間が経過した


……これはひょっとしてスルーされてるってこと？


ちょっと俺らしくない考えが心をよぎったけど、いやいや、バンビ先生に限ってそんなことはしないと思うんだ


クリスマス前は忙しいって言ってたし、もしかしたら残業してるのかもしれないし、とりあえず連絡が来るまでは待ってみよう



本当ならカフェとか入って待ちたい所だけど、生憎、先生のマンションの周りは見事に住宅街の中



カフェも遠いし、コンビニだって近くにない、仕方ないから公園を走り回ってみたりして



今日会えるかな……いや、きっと会える！！人生前向きがモットーの俺、チョン・ユンホ！！



何度となくスマホを見ては空を見上げて、気付けば指先まですっかり凍えてしまっていて、ガチガチになった指では操作もままならない



こりゃやばい……そうだ！！近くに自販機あったっけ！！



思い立ったら即行動、またまた即興ソングを歌いながら凍えた手で必死に自販機のボタンを押す



先生が来たら一緒に飲んでもいいし、俺はカフェオレにしておこう



ポケットに缶を詰め込んで、暖をとれば心までポカポカしてくるから不思議なもんだ



急いで公園に戻ったところで見覚えのあるシルエット、そこには悲しそうにしゃがみ込むバンビ先生の姿があったんだ

2016-12-02 20:26 ｜カテゴリ : バンビな君にくびったけ ｜コメント(4) ｜トラックバック(0)