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苺な彼とビールな僕

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. 最上級のチャラい奴 12















~Yside~













「ちょっとユノ!!痛いってば!!」




「……あ、悪い」




「もう、ほんと力強いんだから///」









そう言ってキッと睨むバンビアイにキュッと胸が音を立てる







そんな、可愛い顔して睨まれてもちっとも怖くないのに







あまりに近すぎるうちの親との距離にイライラしちまって、つい連れ出してしまったけど







他の誰にも抱かない感情が浮かぶのはチャンドラならではのこそ







ったく、どんだけコイツに夢中なんだか……








広めの庭にしっかりと手入れされた木々が揺れて、ああ、昔はここでよくジヘと遊んだな、なんて







「……ユノ?」





「ほんと悪かったな、痛かったか?」





「ん、赤くなってる」





「どれ?見せてみろ」





「ほらここ………んっ///」







細すぎる腕を差し出して手首を指差すからそのまま抱き寄せる







見上げるバンビアイはしっとりと濡れて今にも溢れてしまいそうだ







ああ、このままずっと腕の中に閉じ込めておけたら……








「…………んっ、離して///」





「無理」





「……バカ///」








腕から逃れようとするチャンドラの顎を掬って、浅く開いた唇にねっとりと舌を差し込んだんだ
















































. 最上級のチャラい奴 11














~Cside~










にぎにぎにぎにぎにぎにぎにぎにぎ










にっこりと僕を見つめて微笑むユノのお父さん







………ユノにそっくりなアーモンドの瞳///







なんだか恥ずかしくて必死に視線を逸らすのにずっと手を握られて離してもらえない








せっかくのご馳走もロクに食べられず、次々に注がれるワインをチビチビと飲むしかないとか!!








これって軽く拷問のような気がしてきた(泣)







向かい側に座ったユノはじっとりと僕を見つめているし、そんな不機嫌そうにするなら助けてくれればいいと思うのに!!









ああ、悪酔いしてしまいそう……









「ちょっとお父さん、そろそろチャンミンさんを離してあげてよ!!」





「何を言うんだジヘ、コミニュケーションをとってるんじゃないか」





「うちの家のコミニュケーションはちょっと過剰なんだってば!!ほんと昔から変わんないんだから!!ほら、チャンミンさんこっちに座って?」





「あ、はあ///」










今度はジヘさんに腕を引かれてユノのとなりに座らされる







助かった……ちょっと申し訳ないけどやっぱり普通じゃない気がする!!








「チャンドラ飲み過ぎ」




「あ、うん///」




「ちょっと外に行こうか、な?」





「え?あ!!ユ、ユノ!?///」











むっつりとした表情のユノに腕を掴まれて、そのままテラスから庭へと連れ出されてしまったんだ




































. 最上級のチャラい奴 10














~Yside~











これは非常にまずい事になった………いや、ある程度は予想通りと言うべきか








うちの両親に挟まれて頬を染めるチャンドラ、可愛いには違いないがこれは………








「チャンミンさんよく食べるわね、見てて気持ちいいわぁ~」





「あ、はい///」





「チャンミン君はイケる口だね、さあ、次のワインを開けようか」





「あ、えっと///」








左右から迫るうちの両親に困惑しつつもどうにかうまく切り抜けようと頑張るその姿








それもこれも俺のためと思えば微笑ましい光景、だよな(笑)






うちの親がこんな風なのは昔から変わんない







早くに家を出た俺なんかはわりと客観的に見れてる方だと思うが、ま、妹のジヘなんかはうんざりした顔でその様子を眺めている







そう、うちの親はとてつもなくフレンドリーなんだ







さっきからチャンドラに目配せされてる気もするが、ま、もう少し………











「ねえ、ほっといていいの?」





「ん?」





「チャンミンさん困ってるわよ」





「ああ、そうだな(笑)」





「やだ、その緩んだ顔どうにかした方がいいわよ、言っとくけど私には母さん達は止められないから!!」










そう言って呆れたように両手を広げるジヘに頷いて、静かに助けを求めるチャンドラの元へと席を立ったんだ
































. 最上級のチャラい奴 9















~Cside~












「初めまして、ユンホの父です」





「あ、初めましてあの……///」





「お父さん、こちらがチャンミンさん、聞いてた通りの美人さんよね~さあさあ、もう直ぐチキンも焼きあがるし待ってらしてね!!」





「あ、はい///」









ユノのお父さんが帰ってきて部屋に入ってきた瞬間フリーズしてしまった






だって、とっても似てるんだもの///







きっとユノが歳をとったらこんな風になるのかって思えるほど







よく見れば少し違う気もするけど、アーモンドの瞳は一緒だし、背だってスラリとして高いし///








「父さんこっちの荷物は?」




「ああ、奥に運んで置いてくれ」




「了解」







ひょっこりとリビングの扉から顔をのぞかせたユノは、なんだか大荷物を抱えて奥の方に行ってしまった!!







妹のジヘさんもキッチンに行ってしまったし、残された僕とユノのお父さんは………







「チャンミン君、いつもユノが世話になってるね」




「あ、いえ///」





「あいつは奔放な奴だから苦労も多いだろう」






「ふふ、大丈夫です」








にっこりと笑うお父さんはとっても優しそうに見えてちょっぴり安心した







僕の様子をじっと見つめるお父さんは不意に距離を詰めてくる







………えっと、なんだか近いんですけど?///








「いやぁ、美人だ、とても気に入った」




「はっ?////」








そう言ってにっこりと笑ったユノのお父さんは、僕の手をとってぎゅっと握りしめたんだ




























. 最上級のチャラい奴 8















~Yside~
















「チャンドラ大丈夫か?」




「あ、うん///」




「ああ見えて悪気はねぇんだ、ちょっと我慢してやってくれよな?」




「ふふ、はい///」








そう言ってチャンドラはにっこりと笑った








………かなり、無理してるな









母さんにグイグイと距離を詰められて、困ってるチャンドラも可愛くていいけど








あんなに手を握られて、いくら母さんでも触りすぎじゃないのか








チャンドラに触っていいのは俺だけなのに、例え母さんといえど……







「あ、ユンホさん、お父さん帰ってらしたみたい、車の音が」




「へ?ああ」





「色々頼んでるから荷物運んであげてくれない?」




「了解」




「ユ、ユノ!!///」




「ん、ちゃんと紹介するから」




「………僕、また緊張してきちゃって」




「バカ、俺がついてんだろ?」




「ユノ///」






服の裾をキュッと摘んで不安げに見上げるバンビアイ、ドキドキと胸は高鳴って………






ああ、そんな顔されちまうと






「ユンホさん!!」




「ったく、わかったよ!!」









母さんに急かされて仕方なく立ち上がった俺は、チャンドラの頬にキスをして玄関へと向かったんだ

































































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紫苑☆

Author:紫苑☆
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