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苺な彼とビールな僕

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. デザートな君 6




~Yside~






撮影中もやっぱりイライラしたままで、俺は随分な仏頂面だったらしくて



「ユノ、今日は無理しないほうがいいぞ」


「無理しなくても明日も撮れるシーンだから」



スタッフ達に口々に言われてしまって



『本当はチャンミナの返事がこなくてイライラしてるだけなんです』



とも言えず(笑)仕方なく今日は上がらせてもらうことにした



まだ日付は変わってない、やっぱり寄って行こう、顔だけ見て帰ったっていいんだ


「マネヒョン、チャンミナのマンションに送って、あとコンビニかなんか寄ってくれる?」


「なんだ、体大丈夫なのか?」


「ちょっと不足してるだけだから補充にね」



そう言ってウインクをすると心底呆れた表情のマネヒョン、はあ、と溜息をついて


「せめて着くまでだけでも休んどけ、どうせ寝ないんだろうが、ギュラインのお土産は適当に買っといてやるからさ」



…鋭い////流石だな




俺はマネヒョンの車に揺られながら目を瞑った






~Sside~






乾杯をしてビールを飲みながら考えた、ユノヒョンが来るって言ってたよな確か、本当なのか?ぐるぐると考えているとキュヒョニヒョンが顔を覗き込んできた


「心配ないって、来たとしても朝方って言ってたし、撮影で疲れてるんだから顔出したら寝るパターンだよ」



…そうだったらいいけど



「ほら、スホ食べて!!いっぱいあるんだよ」



チャンミニヒョンはちゃきちゃきと動いて配膳していく、まるで女の子みたいに器用だな、部屋も綺麗だし、俺の部屋とは大違いだな



「ワインもあけるよ~♪」



ミノも結構酔ってるのか?さっきまで掃除機みたいに食べてたのにもう冷蔵庫からワイン出してるし


チャンミニヒョンは台所で料理を取り分けてお皿に入れていた、あれ?ラップかけてるよね



…ひょっとしてユノヒョンの分?////




結構クールなイメージだけど後輩も可愛がってくれるし、ああやって先にご飯置いといてくれるとか、なんかいいな////



ピンポーン




そんなチャンミニヒョンに見惚れてたらインターホンが鳴ったんだ






















. デザートな君 5





~Cside~






ピンポーン




三人で先に食事も始めてしばらくするとまたインターホンが鳴った




「スホかな?はいはーい」


「お邪魔しまーす」


「おお!!スホお疲れ~♪」


「乾杯しよう乾杯」


「何回乾杯すんだよ(笑)ちょっと待ってて」



とりあえずはビールだよね、キッチンに向かうとカウンターに置きっ放しのスマホが目に入った、なんか忘れてないか?




「あああああああっ!!」




「ど、どうしたの?」




キュヒョナが心配そうに覗き込む




「…ひょんに返事してない(泣)」



「ええええええっ!?早く返事しないと!!」



「…うん、あ、でも乾杯しなきゃ」



「そんなの後でもいいよ、なんでもいいから早く送ったら?撮影終わったらここに来るんじゃないの?」



「ええーーー?ユノヒョン来るの?」



ミノが目をキラキラとさせて聞いてくる、後ろには白い顔を余計に白くしたスホが固まってるし



…そりゃ、固まるか(笑)



ほんとに来るのかな、まあ、来るとしても朝方じゃないの?とりあえずメッセージを送る、こういう時は言い訳しないで素直に謝ったほうがいいよね



『返事できなくてごめんなさい、遅くても起きてると思うので連絡ください、ひょんのご飯も置いておきます』



これでいい、スタンプも送ってみた(笑)


「お待たせ~」


「ねえねえ、何時に来るのー?」


やっぱりミノが聞いてくる、お前はほんとに純粋だよ


「まだくるかわからないよ、来ても朝方とかかもだし、また連絡くると思う」



やっぱり不安そうなスホの肩をポンポンと叩いた


「さっ、乾杯しよー!!」



「「「「カンパーイ」」」」




僕らはやっと揃って乾杯をしたんだ































. デザートな君 4





~Yside~





撮影の合間にスマホを確認する、既読はついているのに返事がなかった




…もう酔ってんのか?




少しイライラしながら現場に戻った、大人気ないとは思うがこればっかりは仕方ない、チャンミナに対してはいつもこうなんだ



役柄がクールなタイプでよかった(笑)



チャンミナは人見知りだがいったん気を許すと途端に人懐こい笑顔を振りまいてボティタッチも増える


そのくせ恥ずかしがりなのは変わらなくて…だから親しい奴らからとてもかわいがられるんだ



ミノとかにひっつかれて呑んでるのかもしれない、あいつはチャンミナにかなり懐いてるからな




「ユノさん?大丈夫ですか?体調悪いですか?」



「…えっ?ああ、すいません、大丈夫です」




いつの間にか眉間に縦皺寄せてしまっていたらしい、ほんとどんだけだよ



…自分で自分に苦笑いだ////




今はとにかく仕事、仕事!!俺は気を取り直して撮影に戻った







~Sside~






今日は我らがBoy's Dayの打ち上げってことでチャンミニヒョンの家に招待されている、なんか緊張するな////



東方神起といえばうちの事務所でもほんとにすごい先輩で、ユノヒョンなんて最初は緊張しすぎて話せなかったぐらいだ



…なんかオーラが違うんだよね////



チャンミニヒョンはミノと仲が良くて、その繋がりから仲良くさせてもらってるけど、人懐こいっていうか、可愛いっていうか



男なのに可愛いって変かもしれないけどその表情とか仕草とか?なんか可愛いいんだよね////



マンネだからかな、うちのマンネも可愛いけどまた違う気がする(笑)



僕は仕事が終わるとタクシーに乗ってチャンミニヒョンのマンションに向かった



楽屋でシウが恨めしそうに見てたのが気になったけど(笑)



今日は朝まで飲んで食べて喋ってゲーム三昧、楽しみで仕方なかった、こーゆう集まりってほんとありがたいよ



僕は鼻歌なんか歌いながらマンションのエントランスへと入っていった




この時はまさか後でユノヒョンが来るなんて思いもしなかったんだ





















. デザートな君 3




~Cside~





ポロン♪




「チャンミナメッセージきたみたい、ミノかな?」


チーズを必死に盛り付ける僕の後ろからキュヒョナの声、今いいとこなんだよ



「キュヒョナ見てー?今、手が離せないんだって」



「へーい」



ぷっ…なんなのその返事、思わず笑ってしまう、アイドルなんてやってなければただの二十代の男なんだよな(笑)



「チャンミナ、ユノヒョンからだよ、終わったら来る的な感じ」



「はあ!?」



ピンポーン



「へーい」



ああ、このタイミングでミノが来た、もうほんとややこしい、僕は慌てて手を洗ってスマホを確認した



…ほんとだ////別に今日来なくてもいいのに、さっきギュラインで呑むってメッセージ送ったよね?なんでまた…



ぼ、僕だって会いたいけど皆が居たらなんにもできないじゃないか////



…いや、別にシたいわけじゃ////////



ぐるぐると考えていると玄関のドアが開いてキュヒョナが迎えに出ていた


「チャンミニヒョーーーン♡♡♡」



バタバタとミノがやってきて僕にとびついた、まあ、いつものことだ(笑)



「ミノ、いらっしゃい!!先に飲んでるよ」


「知ってる!!チャンミニヒョン酒臭いもん」


ミノはへにゃあっと笑って僕をぎゅうぎゅうと抱きしめた


「手洗って早く飲もうぜ」


「「おおおーー!!!」」





僕はすっかりユノひょんへの返信を忘れていたんだ



















. デザートな君 2







~Kside~






チャンミナは申し訳なさそうに上目遣いで僕を見つめた



だからそんな顔しても僕には通じないっつーの!!/////



チャンミナに頼まれてソウル郊外の会員制クラブで過ごしたシウォニヒョンとの熱い夜、しかも女装して(泣)



…まあ、でも何も無かったんだよね/////
確かに押し倒されてちゅっ♡ってされたけど



「…キュヒョナ?あの…?」



チャンミナが心配そうに聞いてくる、今日はそんなことはもういいんだ!!



「よ~し、今日は飲むぞ~!!」



僕は缶ビールを一気に飲み干した







~Yside~








撮影の合間にスマホの画面をじっと眺める、チャンミナからメッセージだ



『今日はうちでギュラインの打ち上げします!ひょんは撮影がんばってください』



ラウンジチェアに凭れて、ふう、と溜息を吐く



…今日は仕事終わったら会いに行こうと思ってた、目を閉じてチャンミナの匂いを思い出す



連日の撮影は深夜に及び、現場に泊まり込むこともしばしば、もうすぐクランクアップをむかえるけど体力的にキツイ



疲れているからこそ肌を重ねたいときもあるんだ



…しばらく考えてからカトクにメッセージを送った



『今日終わったら連絡するよ、行けそうだらったら行くから』



チャンミナ怒るかな…まあ、なんか買ってけばいいよな!!顔見るだけでもいいんだ




俺はスマホを握りしめた
















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Author:紫苑☆
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