苺な彼とビールな僕

-------- --:-- ｜カテゴリ : スポンサー広告 ｜コメント(-) ｜トラックバック(-)

～Cside～










……それから僕らはやっと食事にありついた






シェフお勧めの渡り蟹のパスタや、チーズたっぷりの窯焼きピザなんかをたらふく食べて






最後にはユノ先輩のお勧めのイチゴのジェラートも頂いちゃって






いったいいつリサーチしたんだよ、とか考えながら（笑）






ワインでほんのり酔った後は、二人で公園を抜けながら駅まで向かった






火照った頬に秋の風が心地よくて、少し先を歩くユノ先輩の背中にドキドキしちゃって







でも、ここの公園って似てる、な……








「チャンミン？」



「……蝉、居なくなりましたね」



「ん、もう秋だからね」



「僕、夏が嫌いでした」



「………え？」



「蝉の声と一緒に辛い事を思い出しちゃって」



「……チャンミン」







なんだろう、今幸せな筈なのに切ない気持ちでいっぱいになる






この幸せがまた壊れてしまわないかって……




あなたがまた僕を置いて行ってしまうんじゃないかって









「次の夏はさ、一緒に海に行こう！！」



「……え？」



「キャンプもいいよな！！あ！！その前にクリスマスもある！！二人の思い出いっぱい作ろう、な？」



「………ユノ先輩///」




「好きだよチャンミン、ずっと変わらない」








そう言って僕を抱きしめる逞しい腕に、何も言えなくてただ頷くことしか出来ない僕だったんだ

2018-09-12 07:30 ｜カテゴリ : あの夏を忘れない ｜コメント(-) ｜トラックバック(0)