苺な彼とビールな僕

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～Yside～







「え？現地取材？」



「ええ、どうかと思って、前から言ってたでしょ？」



「ん、まあ」



「なんだ乗り気じゃないのね、せっかく宿も取ってあげたのに～」







そう言って盛大に溜息をつくボア、ったく、こいつってばいつも突然過ぎんだよ！！





確かに次回先の取材に行きたいとは申し出てはいたけど、しかも泊まりとかすぐに決めらんねーし！！






今日は打ち合わせがあって1日出版社に缶詰だから、チャンミンには夕方から飯を作りに来てもらう予定になっている





家政婦の契約としては月曜から金曜までの平日だけど、土曜も希望日は来てくれるからずっとお願いしているんだ





だって毎日君に会いたいから……！！





もうチャンミンなしの生活とか全然考えられなくて、毎日どうやって告白しようか考えているのに




家にいることだけで満足しちまって言い出せないまま1ヶ月が過ぎてしまった





恋人がいないことは確認済みだし、後は俺の気持ち次第




いつまでも心の準備が整わなくて、って言うより先に抱き締めてしまいそうで





そんな自分にブレーキかけてんのが本当のところ








「そんなに家政婦君と離れたくないんだ（笑）」



「ばっ！！な、何言って！！///」



「んふふ～宿って言ってもコテージみたいなものだから一緒に連れてけばいいのよ～」



「コ、コテージ？」



「そうよ、取材したいって言ってた場所からも近場だし、なんなら私から家政婦君に言ってあげようか？」



「ばっ！！いらねーよ！！///」



「はいはい、これ一応パンフ渡しとくから、返事は明後日までにね、じゃ、お疲れ様！！」







そう言ってニヤニヤとしながら部屋から出て行くボアの後ろ姿に、呆然とするしかない俺だったんだ

2018-05-12 17:00 ｜カテゴリ : うちの家政婦さん ｜コメント(-) ｜トラックバック(0)