. スポンサーサイト
上記の広告は1ヶ月以上更新のないブログに表示されています。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
新しい記事を書く事で広告が消せます。
. 奥様は絶体絶命 32
~Cside~
「ふう、スッキリした」
「お疲れ様、今日は色々あったな」
「………うん、ユノが来てくれて本当にに良かった、ありがとう///」
「バカ、当たり前だろ?お前が無事で本当に良かった」
大学から真っ直ぐに帰ってシャワーを浴びて、こうしてユノとビールで乾杯をすることができて
本当に良かった……
あれからカフェのオーナーが謝りに来て、結構大ごとになっちゃったんだけど
とにかく火のように怒るユノを宥めるのに必死だった
それって僕のことを思ってくれてのことだから、嬉しいけどやっぱりドキドキしちゃって
結局何もなかったわけだし……
それよりは早く帰って抱きしめて欲しいってずっと思ってた
ご飯を食べてる間も僕のことをずっと見つめるから、食べにくいって言ったのに
『ずっと見つめていたい』
なんて真剣な瞳で言われちゃって、胸がいっぱいになってしまった
片付けもユノがしてくれたから、僕はずっとソファで待っていて
うつらうつらとしてる僕に『眠ってても抱くよ』なんて耳元で囁かれて
ああ、今夜は寝かせてもらえないんだ、とか
変に期待しちゃって、ユノの顔もまともに見れなくなってしまう僕だったんだ
. ユノ社長の恋人 26
~Yside~
「……は?今週末に?」
「はい、役員を集めての歓迎会だそうです、場所はこちらになります」
「なんだ?俺に確認もなく決定事項か?」
「いえ、コ課長からお伺いをたてるようにと」
目の前で書類を差し出すイトゥクの言葉に大きく溜息をつく
コ課長め、ここまで段取りしておいてお伺いとか、相変わらず抜け目がないというか何というか
今週末はやっとチャンミンとゆっくりできると思っていたのに
神様ってのは随分意地が悪いらしい……
しかも歓迎会の場所はチャンミンと行こうとしたレストランだったとか
いや、俺がそこを贔屓にしているのはバレているんだろう
ま、彼女を連れて行ったことは無かった気がするが……
こうして悩んでいても仕方がない、週末の予定を立て直さなけばいけない、な
社長ってのは因果な商売なもので、よっぽどのワンマンでない限りは役員達に振り回される運命な気がする
ま、職権濫用も多々ある、がな
「………社長?」
「コ課長にわかったと伝えておいてくれ、あと二次会の店の予約も頼むよ」
「承知しました」
俺はイトゥクに必要な書類をいくつか渡すと、椅子にもたれてもう一度溜息をついたんだ
. 奥様は絶体絶命 31
~Yside~
「先にシャワーするか?飯食うか?」
「ん、シャワーしてくる、汗だくだったし」
「そっか、洗ってやろうか?」
「い、いいよ!!ユノと入ったらご飯食べれなくなっちゃうもん///」
そう言って慌ててバスルームへと逃げていくうちの奥さん
本当に無事で良かった……
イベントが終わったら飯に行こうと話していたけど、流石にチャンミンが疲れていたからまた改めてってことにして
だってね、あんなオッサンに迫られるとか!!
勘違いされるとか!!
確かにチャンミンの笑顔は可愛いし、真っ赤になって照れる姿は勘違いされやすいのかもしれない
あんなにスリムで背が高いのになぜか上目遣いだし
あんな瞳で見つめられたら誰だって………
それを思うと心配で家から出してやれなくなりそうで
俺ってどんだけチャンミンに焦がれてるんだろうって思い知らされる
そんな俺を君はまだわかってない……
シャワーの水音を遠くに聞きながら、今夜は離してやれないって思う俺だったんだ
. ユノ社長の恋人 25
~Cside~
「チャンミン、顔が赤いけど大丈夫?」
「だ、大丈夫、です///」
「ふうん?外回りから帰ってそんな顔してると怪しさしかないんだけど、どう?今夜飲みに行く?」
「い、いえ!!今日は家に帰らないと!!」
「………今日は?へえ、じゃあ昨日は帰ってなかったの?」
「!!!!///」
会社に戻った早々にテミンさんに詰め寄られてしまう僕
ほんと毎回観察されてて困ってしまう///
普通に帰ってきたなら良かったけれど、イ社長のところから戻る途中車の中でその………色々されちゃって///
色々っていっても別に服を脱がされてとかじゃ無かったけど!!
エロいキスをたっぷりとされて、服の上から胸やソコを撫でられちゃって
危うくその………!!///
運転手さんには見えないようにされていたけど、やっぱり声とか漏れてしまうわけで
……そんな状況に興奮しちゃってる僕もいるわけで////
会社に着く前に離してくれたのはいいけれど
『今週末はうちにおいで?社長命令』
なんて強制的に約束されられて………
「あーー!!やっぱりなんかあったんだ!!思い出し笑いしてる!!」
この後もテミンさんに詰め寄られちゃって、中々帰してもらえなかった僕だったんだ
. 奥様は絶体絶命 30
~Cside~
「えっ!?オーナーの弟!?」
「ああ、どうもそうらしい、何故かチャンミンが自分に気があると思い込んでたらしくて」
「ええ!?」
「ほら、手にキスされた時真っ赤になって逃げていったからそれで!!」
「はあ!?ばっかじゃねーの!?そいつ!!」
そう言って呆れたように両手を広げて見せるシウォンさん
ロッカールームでのひと騒動でやっと落ち着いたのがもうすっかり日も暮れた頃
ああ、でもユノが来てくれて本当に良かった……
どうやらあの初老の紳士はカフェのオーナーの弟さんらしくて、さっき聞いた話ではオーダーを取りに来た僕に一目惚れをしたとかしないとか
それで店のロッカールームへと忍び込んで僕に何かしようとしたみたいで……
今考えたらゾッとする話だけど、本当に何もされなくて良かった、よね!!
そのおじさんを取り押さえた後はキュヒョンとシウォンさんがユノを落ち着かせるのに必死で
火のように怒るユノを宥めるのが一番大変だった
『二度とメイド服は着るな!!』そう言って怒るユノにシウォンさんが
『家ではいいんだろ?』なんて言うもんだからまた騒いじゃって(笑)
ま、でも………僕も当分はいいかな、なんて
僕の手を引いて歩くちょっぴり不機嫌な背中に、思わず擦り寄ってしまう僕だったんだ
. ユノ社長の恋人 24
~Yside~
「も、申し訳ありませんでした!!」
「チャンミン」
「あ、あのっ……勝手に席を外してしまって僕!!」
ドンへの言葉にフリーズして部屋を飛び出してしまったチャンミン
戻ってからもドンへや俺に謝りっぱなしで、しゅんと肩を落としてしまって
………君が悪いわけじゃないのに
ドンへの奴が冗談にしろ『嫁』なんて言うもんだから動揺したようで
あいつの悪ノリは今に始まったことじゃない、あまり深くは考えて言ってないとは思うが、真面目なチャンミンには冗談がキツかったということか
ま、俺にしたら願ってもないことなんだが……
後部座席でシュンと項垂れる丸い後頭部、ああ、このまま抱き締めてしまいたいのに
バックミラー越しに運転手へと目配せをすると、前の座席とを隔てるシェードがスルスルと視界を塞いだ
ま、これくらいは許されるだろう
「チャンミン」
「し、社長!?ダ、ダメです、こんな所で!!///」
「大丈夫、見えていないよ?……でも声はたてないで?」
「………あっ………んっ……んん///」
必死に逃れようとする体を抱き寄せて、抗議をしようとするその唇を塞いでやったんだ
. 奥様は絶体絶命 29
~Yside~
「チャンミン!!」
「ユ、ユノ!?」
ドアを蹴破って中へと入れば知らないオヤジにコーナーへと追い詰められるうちの奥さんの姿!!
咄嗟に駆け寄って変態オヤジに一撃を食らわすと、グエ、と声を上げて床へと転がった
「うちの嫁に何やってんだ!!このど変態!!」
「へ、変態!?……いやっ、私はただ……」
「ただ何だ!!このクソオヤジ!!」
「ユンホさん落ち着いて!!」
「何だ何だ?おいユノ、待てって!!」
オヤジに乗りかかろうとする俺を止めるシウォン、クソっ!!一発殴ってやらなきゃ気が済まないのに!!
「離せって!!」
「バカ、チャンミンのこと見てやれよ!!」
「………あ」
シウォンの言葉にハッとして見上げた先には呆然と立ち尽くすチャンミンがいて……
ああ、一番大事なことを忘れちまってた
「チャンミンおいで」
「……うっ……ユノ!!」
震える体を腕の中へ閉じ込めて、安心させるよう強く強く抱き締めたんだ
. ユノ社長の恋人 23
~Cside~
『嫁はOKなんだと!!』
イ社長の言葉に頭が真っ白になる!!
よ、嫁って言ったよね………?
それってまさか僕!?///
「チャンミン」
「あ、えっと///」
「すげー真っ赤だ!!本当に可愛いなぁ~」
「ドンへ!!」
ふらつく僕を支える腕はどこまでも逞しくて頼ってしまいたくなる
……もう頭がパンクしそうだよ
「ぼ、僕、失礼しますっ!!///」
「こら、チャンミン待て」
「あ、あの……大丈夫、ですからっ///」
掴まれた腕をそっと剥がすと、僕は一礼をして応接室を飛び出した
ああ、もう何が何だか///
さっき室長に注意されたところなのに、こんなに振り回されてちゃ秘書失格だよ
飛び込んだトイレの鏡の前で大きく溜息をつくと、頭を冷やすように顔を洗ったんだ
. 奥様は絶体絶命 28
~Cside~
「メイドさんはもう終わりかね?」
「あ……えっと///」
「こんなに似合ってるのに取ってしまうのは勿体無いね」
「………」
そう言って後ろ手に鍵を閉める初老の紳士!!
これってもしかしてやばい状況なんじゃ………
にじり寄るその人から少しずつ距離をとるけど、このままじゃ壁に追い詰められてしまう!!
「ほら、背中を向いてごらん?」
「け、結構です!!」
「そんなこと言わずに脱がせてあげるよ」
「だ、誰が!!///」
さっきは座っていたからわからなかったけど、このおじさん意外とガタイがいいんだ
押さえ込まれたら逃げられないかも!!
な、何か戦うものがあれば………
キョロキョロと辺りを見回すけどこんな時に限って目ぼしいものはない
距離を取りながら窓の方へと向かう僕!!
最悪ここから逃げられるかも、いや、そんな器用なこと僕にできるかな……
「さあ、遠慮しなくていい」
「やだっ!!来ないで!!」
そのおじさんに腕を掴まれた瞬間に、ガタンと凄い音がして誰かが部屋へと飛び込んできたんだ
. ユノ社長の恋人 22
~Yside~
「やあ、よく来たねチャンミン」
「お、お久しぶりです、イ社長///」
「なんだ~もっとこっちに座ったら良いのに、俺の横にはどう?」
「ドンへ!!」
無遠慮にグイグイとチャンミンの手を引くドンへを軽く引き剥がす
まったく、何を考えているんだか!!
チャンミンもどうしていいか分からず呆然としているし
ま、そんな姿も可愛いんだが……
「で?急にどうした?」
「あ、いや、コ課長が帰ってくるって聞いたからさ、近況を聞こうと思って」
「よく知ってるな、イ社長?」
「ふふん、そこんとこの情報は早いんだ、で、次のプロジェクトは何だ?デカイやつなんだろ?」
ソファから身を乗り出して聞く気満々のドンへ、確かに大きな役職のついた者の人事異動には何か大きな仕事が付き物だが
まだ、人に話すまでは………
「あ、あの…….僕、席を外します!!」
「待て待て、行かなくていい」
「で、でも!!///」
「嫁はOKなんだと!!」
「なっ!!!!///」
そんなドンへの言葉にフリーズしてしまうチャンミンに、思わず吹き出してしまう俺だったんだ