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. そばにいて、愛しい人 ~恋人編~ 18
~Yside~
「何か心配事?」
「あ、えっと///」
「俺に言えないこと?」
せっかく2人で一緒の時間を過ごしているのに、時々不安げに瞳を曇らせる君が心配で仕方ない
ふるふると首を横に振るけど放っておけるわけがないじゃないか!!
握ったままのスポンジをそっと置かせてタオルで手を拭くと、そのままソファへと座らせる
「チャンミン、ちゃんと話して?」
「………え?あの」
「なに?俺に言えない事?」
「………」
キュッと唇を噛んで意を決したように視線を逸らす君
ああ、そんな姿さえ愛しくて堪らないのに……
「ユ、ユノさんは、男の僕で大丈夫なのかなって」
「……え?」
「き、きっと女の人より料理もうまくないし、その……がっかりさせてないかなって」
そう言って俯いてしまうバンビアイ、ああ、思いもよらない事に戸惑いを隠せない!!
「ごめんなさい!!ぼ、僕色々考えちゃって!!ま、前の奥さんのこと、とか……」
「チャンミン 」
そう言って見上げた瞳に光る一筋の雫を、そっと指で拭ってやったんだ
. そばにいて、愛しい人 ~恋人編~ 17
~Cside~
「はー!!美味かった!!」
「ふふ、大袈裟ですよ」
「いや本当に、チャンミンの作るものはなんでも美味い!!」
「あ、ありがと、ございます///」
晩御飯を食べ終わると凄くいい顔でそんな事言われちゃって
嬉しいんだけど、なんだろ……ちょっとこそばゆいんだよね///
結構辛めにしちゃったから2人とも汗だくになっちゃって、食べてる途中にお互いに顔を見合わせて笑ってしまった
ユノさんは僕より辛いのが苦手みたい(笑)
料理を作るのは割と好きな方だし、全然苦にはならないけど
こういう時気になるのが前の奥さんのことだったりする
やっぱり当たり前に女の人だし、料理も僕より上手だったのかな、とか考えちゃったりして
………ほんの少しだけ、ブルーになる
僕の事を好きと言ってくれるユノさんに対して失礼なのかもしれない
でも、やっぱり……気になるのは仕方のないこと
「チャンミン?どうした?」
「……へっ?」
洗い物の途中、スポンジを握ったまま固まる僕を心配そうに覗き込むアーモンドの瞳
だ、だから近いんだって!!///
「何か心配事?」
「あ、えっと///」
「俺に言えないこと?」
そう言いながらちょっぴり寂しげに笑うユノさんに、慌てて首を横に振る僕だったんだ
. そばにいて、愛しい人 ~恋人編~ 16
~Yside~
「………あ、も……ダメです、ご飯が……」
ほんのちょっとの意地悪、イヤイヤと首を振る君を掴まえて真っ赤になった耳へと唇を這わせる
箍が外れるとはこういうことか……
この前のデートからどうも抑えが効かなくなってしまった
だってね、思った以上に感度のいい体、長い睫毛を震わせて瞳を潤ませるとか
せっかく俺のために飯の準備をしてくれてるのにこうしてちょっかいをかけてしまう
「ユ、ユノさん!!」
「ん、ごめんごめん」
「も、もう///」
「ふふ、怒っちゃったかな?」
「お、怒ってはない、ですけど///」
「そっか、じゃ後でゆっくりね」
「!!!!///」
俺の言葉に口をパクパクとさせてフリーズする君が堪らない
「さ、ご飯にしよう、お皿持っていくね?」
「も、もう///」
プイと横を向いてしまった君があんまり可愛くて、思わず笑ってしまった俺だったんだ
. そばにいて、愛しい人 ~恋人編~ 15
~Cside~
「やあチャンミン、いらっしゃい」
「お、お邪魔します///」
「飲み物だけは用意したよ、何か手伝おうか?」
「あ、大丈夫!!下準備してきました///」
にっこりと笑うユノさんにドキドキとして胸がキュッと苦しくなる
ああ!!今日も本当にかっこいい!!///
今日は展示会の打ち合わせも兼ねてのお家デート、勿論打ち合わせは仕事以外のことばかりだけど
だって2人で遠出とか初めてだし、そりゃチーフが一緒だからちょっと違うかもしれないけど……
ちょっと調べてきたんだよね、泊まるホテルの周りのレストランとかお洒落なカフェとか
展示会の時は隣のブースにユノさんも待機の予定だし、きっと側に居られると思うし
「今日の飯は何?」
「あ、えっとチゲにしようかと、最後はうどんも入れてもいいし///」
キッチンでガサガサとビニールを開ける僕の後ろから覗き込むアーモンドアイ
あんまり近くで喋らないで欲しい………
吐息が耳にかかってゾクゾクとしてしまうのに///
「チゲか、うまそう」
「ふふ、夜も冷えてきましたしね」
「ね、チャンミン、なんで耳が赤いの?」
「……ひやっ!!///」
目線の端に見える長い睫毛、不意に耳朶を摘まれて変な声が出てしまった
そうなんだよ、僕ってすぐに耳が赤くなっちゃうから///
「あ、もっと赤くなった」
「ユ、ユノさん!!///」
「……耳、弱いんだ」
「えっ?……あっ……や///」
甘い声が耳元で響いたと思ったら、耳朶をペロリと舐められてフリーズしてしまった僕だったんだ
. そばにいて、愛しい人 ~恋人編~ 14
~Yside~
「さて、と………どんなデザインにしようか」
自分の作品をまとめたファイルをパラパラと捲りながら一息をつく
シウォンからの提案で展示会に出品することになったものの
意外と日にちが無くて正直戸惑っているのも事実で
ま、でも……チャンミンからも楽しみだって言われてしまったから頑張らないわけにいかない、よな
普段の仕事と合わせてこういった展示会への出品も、自分のスキルを試すにはいい機会だし
忙しくてはなるけど、何かを作り上げていく過程はとてもワクワクすることだし
ましてや恋人と共有できるとか、最高じゃないか!!
以前に書いておいたデザインを使うのもいいが、何か…………
ああ、作品のことを考えていても思い浮かぶのは愛しい人の顔ばかり
この前の意識してか今日はあまり目を合わせてくれなかった、な
………と、ポロン、とテーブルに置いたスマホがメッセージの受信伝える
画面に表示されるのは愛しい君からのメッセージ
『今日はお疲れ様でした、展示会の出品とても楽しみにしています!!僕に何かできることがあれば言ってくださいね!!』
可愛いバンビが敬礼しているスタンプも一緒に、とか
まったく、どこまでも可愛い俺の恋人
スマホを握りしめたままニヤニヤとしてしまう自分に、思わず苦笑いする俺だったんだ