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. バンビな君にくびったけ ~キスまでの距離~ 9
~Yside~
バンビ先生とのデートはあっという間に終わってしまって、俺はぼんやりとしながら来た道を戻っていた
色々なことがありすぎて、いや……原因を作ったのは俺だけど、寝てる姿が可愛すぎて、つい出来心でキスしようとしちゃって!!/////
ああああああ!!!!
俺ってこんなに節操のない奴だったんだ(泣)
確かに女の子とか見て可愛いなって思ったりしたことはあったけど、自分の行動が抑えられないなんて……!!
あの時先生が目を覚まさなかったら……あの柔らかそうな唇に俺の唇が……/////
やばい、何か反応しちまいそうだ!!早く、とにかく早く家に帰ろう!!
俺は拳握りしめて気合いを入れると、家までの道のりを全速力で駆けて帰った
家に帰るなり姉貴からのメッセージが届いていたけど、色々と説明するのも難しくて適当に返事をしておいた
だって流石に言えないだろ/////
シャワーを浴びて頭をスッキリさせて、イチゴ牛乳を飲みながら帰り際のバンビ先生の言葉を思い出す
『ユンホさん……僕、嫌じゃないです……から/////』
あれってひょっとしてひょっとしたら……キスが嫌じゃなかったってことなのかな?
それとも何か別のこととか……
いやいや、流石に鈍感な俺もあの流れじゃそうだと思うんだけど……//////
キ、キスを待ってたって事でいいんだよな?
うおおおおおおお!!!!/////
俺は1人部屋で悶えつつ、次のデートに向けてのミッションを決意したんだ
. バンビな君にくびったけ ~キスまでの距離~ 8
~Cside~
僕もいつの間にか眠ってしまったようで、ふと気配を感じて瞼を開けると、目の前にはユンホさんの顔が………!!!!
「……えっ?/////」
「わっ!!/////ごごごごめんなさいっ!!/////」
ユンホさんは慌てて僕から離れると、勢い余ってシートから落ちてしまって、周りの人達から注意されてしまったけど
……もしかして、キス…しようとしてた?/////
ユンホさんは頭をぽりぽりと掻きながら申し訳なさそうに何度も謝っていて
やっと落ち着いたのはもうエンディングロールが流れる頃で
「あ、あのっ……本当にご、ごめんなさいっ/////」
「……い、いえ/////」
「寝込みを襲うなんて、俺って最低ですよね……」
なんて言ってシュンと俯いてしまって、ちょっと気の毒な程だったけど
どうせキスしてくれるなら起きてる方がいいな、なんて思ってたことは、ユンホさんには内緒にしておこう/////
それからやっとイタリアンのお店でご飯を食べて、トマトソースを口の周りいっぱいにつけて食べるユンホさんに笑っちゃったけど
ちょっぴり寂しそうなのは、気のせいじゃない気がする
食事も終わって、手を繋いで帰る僕達2人は、なんとなくちょっと無言になっちゃって、指から伝わる温もりだけが頼りで
「ユンホさん、今日はありがとうございます/////」
「い、いやっ!!/////こちらこそっ、色々とっ!!/////」
「ユンホさん……僕、嫌じゃないです……から/////」
「へっ?/////」
「じ、じゃあまた!!/////」
別れ際に僕が精一杯の勇気を振り絞って言った一言、ちょっぴり鈍感なあなたに伝わればいいけど
口をぽかんと開けたまんまのユンホさんに手を振って、僕はマンションの階段を駆け上がったんだ
. バンビな君にくびったけ ~キスまでの距離~ 7
~Yside~
俺ってば映画を見ながらいつの間にか眠ってしまったみたい
涎を拭いて周りを見渡すと、隣に座っていた筈のバンビ先生はすうすうと寝息を立てて俺の肩にもたれかかっていた!!/////
……何この状況!!先に寝たのはきっと俺で……映画見に来たのに眠ってる俺を起こさずに自分も寝ちゃってるなんて/////
長い睫毛とか綺麗な首筋とか、目のやり場に困るほどの距離感で、俺の心臓はバクンバクンと音を立てる
「……ん」
半開きの唇で漏らす吐息が色っぽい、映画は正にクライマックス、追い詰められた主人公が断崖絶壁から正に飛び降りようとしているところ!!
……キスしてぇ/////
俺の視線は映画より可愛い唇へとロックオンされちゃって、ああ、これは我慢できそうもない
ほんの少し角度をつけて、そっとそっと君の唇へと近づいた
あと少しで唇が触れるか触れないかの距離、ふるりと瞼が震えて宝突然君が目を覚ました!!
「……えっ?/////」
「わっ!!/////ごごごごめんなさいっ!!/////」
俺は慌てて体を離すと、勢いに任せてシートからドサリと落っこちてしまったんだ
. バンビな君にくびったけ ~キスまでの距離~ 6
~Cside~
今日のデートはお昼からの待ち合わせ、映画を見に行って、それからこないだ行けなかったイタリアンを食べに行く予定で
待ち合わせ場所はいつもの駅の噴水の前、きっと今日もユンホさんは早くに来て待っていそうだから、僕も30分程早くに着いたのに
……やっぱりいた/////
寒そうに肩を竦めてポケットに手を突っ込んで、アーモンドの瞳をパチパチとさせながら寒さに耐える長身のシルエット
ほんと黙ってたらタダのイケメンなのに(笑)
僕はユンホさんにわからないように近づいて、そっと後ろから顔を覗き込んだ
「……せっ、先生っ!!/////いや、チャンミン!!」
「ふふ、やっぱり早めに来てたんですね、また冷えちゃってますよ?」
そっと触れた指先から伝わる冷たさに、あなたの気持ちが伝わるようで、僕は両手で包んでフゥッと息を吹きかけた
「……すげ、あったかい/////」
「……また風邪引いちゃいますよ?/////」
「か、風邪引いたらまた、お見舞いに来てくれるかな/////」
「……え?/////」
「い、行きましょう!!/////」
「…はいっ!!/////」
僕の手はユンホさんの手と一緒にポケットの中にしまわれて、なんだか少し恥ずかしくて小走りで映画に向かった
今日のチョイスはアクションモノで、ちょっと切ないラブストーリーもありの人気の映画
せっかくのカップルシートだったのに、ユンホさんたら途中で眠っちゃって(笑)
僕の肩に凭れる小さな頭、すうすうと聞こえる寝息が心地よくて、いつの間にか僕も眠ってしまったんだ
. バンビな君にくびったけ ~キスまでの距離~ 5
~Yside~
ショッピングモールで偶然バンビ先生に会っちゃって、財布忘れて落ち込んでた気持ちも急浮上しちゃって!!
一目惚れしたセーターも買えなかったけど、本物のバンビ先生が隣にいるからまあいいか、なんて/////
俺は自転車だし、先生は電車だし、せめて駅までの距離を2人で歩いて、ちょっぴり冷たい冬の風すら心地いいとか
ほんと、どんだけ君に夢中なんだろう/////
服の端をキュッと握る仕草とか、わかってやってるんじゃないかって思うほどの小悪魔加減で、俺の心臓は跳ねっぱなしだっていうのに
ぎゅっと手を握ると嬉しそうに俯くから、愛おしさが溢れ出してきて
「じゃあ、また明日/////」
「……はい、ユンホさんも気をつけて」
駅の改札で離れる指先を名残惜しげに見つめる2人、離れたくないって気持ち、きっとおんなじだって思うんだ/////
明日の待ち合わせはお昼からだし、帰って姉貴に服決めるの手伝ってもらおう
もっともっと君のことが知りたくて
頭の中は君のことばっかりで
別れた後もしばらくは駅にいて、君と繋いだ手の温もりを逃さないよう、手の中に閉じ込めていたんだ