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苺な彼とビールな僕

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. 鈴カステラの花火大会 33












~Cside~










「ユ、ユンホさんっ!!僕、まだシャワー浴びてないですっ……あっ///」





「ん、このままでいい」





「ダ、ダメッ、汗が……あんっ……脱がせないで///」













家に入るなり抱きしめられて、無事に帰ってこれた事をじわりと実感していたのに







ユンホさんは御構い無しに僕の浴衣に手を差し入れて素肌を撫で始める






変な薬の入ったジュースを飲まされたせいか体が火照って仕方ないのに






そんな風に触れられたら………!!///







襟は大きく開かれて胸は丸出しだし、ユンホさんがペロペロと舐めるから胸の突起はピンと立っちゃってるし






その……勿論浴衣の裾からはユンホさんの手が僕のソコに!!///








「チャンミン、もうこんなになってるよ?」





「や……言わないで下さい///」




「このままここでする?」




「ダ、ダメ……あっ///」




「一緒にシャワー浴びようか?」




「………あっ……ふ///」







玄関で立ったまま中途半端に浴衣を脱がされた僕は、ユンホさんに抱えられるようにしてバスルームへと向かったんだ

























. チャラい奴には敵わない 1













~Cside~










「で、結局付き合う事になったんだ?」





「あ、うん///」





「へえ、僕はてっきり元カノとヨリを戻すのかと思ってたよ」





「まさか!!///」





「だって会いに行ってたじゃん!!」







そう言ってマジマジと僕を眺めるキュヒョン






……そ、そんなに見られたら気まずいんだけど///








キュヒョンとは月に何度かはこうしてお互の家で飲み会をしているわけで








あ、当たり前に近況報告っていうか……







そう、結局僕はユノと付き合う事になってしまった








最終的にOKの返事を出したのは、雰囲気とか勢いもあったものの







ま、お互いに好き合って求めあってるのが実感できたから






それにその……僕ががユノに好意を持っているのは隠しようのない事実だったし///








かといってすぐにシようって言うのもどうかと思う!!







世の中には段階ってものがあるんだ、うん///







そりゃ、出会って間もなく肌を重ねたりもしたけど!!







こ、心の準備だって……!!///










「チャンミン顔赤いよ?大丈夫?」





「へっ?あ!!///」









色々と考えすぎて熱くなってきちゃって、慌てて顔をパタパタと仰ぐ僕だったんだ



































. 鈴カステラの花火大会 32













~Yside~










「イェソンさん、ヒチョルさん、本当にありがとうございました!!」





「ベイビー、本当に間に合って良かったよ」





「ああ、まったくその攫われ癖はどうにかしないといけないな」





「す、すいません///」








浴衣の上に羽織らせてやったタオルをぎゅっと握りしめて微笑む鈴カステラ







何か飲まされたって聞いた時は心配したけど、イェソン達のお陰でどうにか無事に救うことができた!!







彼らは鈴カステラの頭をひとしきり撫でてからまたパチンと指を鳴らして帰っていったが







……相変わらず得体が知れない奴らだ







ま、なんだかんだと鈴カステラの見方をしてくれるのは助かってるから







感謝しかないけどな!!






テレポートで家の前まで送ってくれたから、そのまま肩を抱いてマンションに入ると







すりすりと擦り寄ってくるから堪んなくなる!!








だって乱れた浴衣がやけに色っぽい!!









「ユンホさん、ごめんなさい///」




「バカ、謝まんなくていい」




「……はい///」




「本当に無事で良かった」




「………あ、あの、ユンホさん?……あっん///」









肩にかけたタオルから覗く白い肌に唇を寄せて、震える体にねっとりと舌を這わせたんだ




















































. やっぱ気になるチャラい奴 25














~Cside~











「ちょ!!どこ触ってんだ!!///」





「え?付き合ってくれんだろ?」





「付き合うとは言ったけど触っていいとは言ってない!!」





「ええー!?なんで!!今からシよ♡」





「するわけないだろこのバカ!!///」










OKの返事をした途端に飛びついてくるチャラい奴







慌てて両手で押し返したけど、まったく、寝起きでどんな力してんだよ







顔なんてすっかり緩んじゃって、せっかくのイケメンが台無しだって!!








「チャンドラ~」





「何!?」




「好き!!」




「はいはい」




「ええー!?釣れなさ過ぎじゃね!?」




「普通だって」




「ちぇっ、愛を確かめ合おうと思ったのに~」









ああほら、子供みたいに唇を尖らせて、まるで子供が拗ねてるみたいな表情とか可愛く見えてしまうのは







やっぱり僕もユノのこと……








「ユノ」





「なんだよ」





「多分好き」





「はあ!?多分だけ余計だっつーの!!」









こんな朝からの言い合いも楽しいと思ってる僕は、かなりユノにやられちゃってるんだって思うんだ









































. 鈴カステラの花火大会 31













~Cside~












『バカ、謝んなくていいよ、もう泣くな』










そう言って僕を抱き締めてくれるユンホさん、ああ、やっぱり助けに来てくれた!!







嬉しくてぎゅっと抱きつきたいのにまったく力が入んない






さっきヘンタイさんの言ってたお薬のせいなのかもしれない







「おーベイビー!!なんて事だ!!何か飲まされてしまったのかい?」





「イェソンさん!!来てくださったんですね!!///」





「当たり前じゃないか、どれ、治してあげよう」








僕の前に跪いたイェソンさんはパチンと指を鳴らした







と、朦朧としていた頭がスッキリと晴れて段々と意識がしっかりとしてくる








ニコニコと微笑むイェソンさんはまるで天使のようで……









「ベイビー、気分はどうだい?」




「だ、大丈夫、です///」




「そうか良かった、さ、そろそろこの場を立ち去るとしよう、騒ぎになると困るからね」




「イェソン!!」




「ヒチョル、こいつを警察に頼む」




「任しとけ!!」




「チャンミン、その……少し前閉じよっか」




「へっ?あ!!///」









乱れてしまった浴衣の襟を直してくれるユンホさんは、照れ臭そうにゴホゴホと咳払いをしたんだ



































. やっぱ気になるチャラい奴 24












~Yside~










「なあ、さっき俺にくっついてただろ?」




「はあ?寝ぼけてたんじゃないの?」




「ええ?そんな事ないって!!絶対そうだったって!!」




「そうかなぁ、ユノの勘違いだと思うよ」




「むう」




「ふふ///」








クスクスと肩を揺らしてコーヒーを啜るチャンドラをじっとりと見つめる







なんなんだよ、その余裕の表情は!!






さっきベッドの中で目が覚めた時には寄り添うように腕の中にいたっていうのに







猫みたいに丸くなってスウスウと寝息をたてていたくせに!!







あれは気のせいだ、なんて言うからついムキになっちまった






まったく、俺ってばどんだけ必死なんだよ……








昨日の夜一緒に飲んでて、またチャンドラが潰れちまったからホクホクとお持ち帰りして







さて、どこから頂こうと思ってるうちに俺も眠っちまって







まあ、最近忙しくて寝不足だったから仕方ない、か……







で、だ!!








今朝のチャンドラはやけにゆったりしてるっていうか、落ち着いてるっていうか







前ならアタフタとしてさっさと帰っちまったのに、今日はテレビなんて見てゆったりと寛いでるし……






「ね、ユノ」




「へっ?///」




「いいよ」




「僕らが付き合うって話」




「は!?///」




「ユノが嫌ならいいよ」




「ま、まさか!!喜んでお付き合いさせていただきます!!///」











チャンドラの言葉に咄嗟に立ち上がった俺は、思わず立ち上がってガタガタと椅子をこかしてしまったんだ






































. 鈴カステラの花火大会 30












~Yside~













「チャンミン!!!!」




「なっ!?グエッ!!」









急いで救護室の中に飛び込むと、目に入ってきたのは有り得ないような光景!!







はだけた浴衣のチャンミンに跨る変態らしきおっさんの姿!!







俺は勢いをつけるとそいつ目掛けて目一杯体当たりをしてやった






クソッ!!


よくも俺の鈴カステラに!!







と、おかしな声を上げて転がるおっさん!!







そしてそいつが起き上がる間も無くイェソンがパチンと指を鳴らすと、ベタンベタンと音を立てて地面に叩きつけられた!!







「なっ!!何だこれっ!!いてっ、いててっ!!」






半泣きのオッさんは白目を剥いてぐったりと倒れこむ







ちょっとやり過ぎじゃねえかとも思ったが、腕の中でくったりとしたチャンミンを見りゃ当然のことだと思えてくる!!









「うっ……ユンホさ……グスッ……ごめんなさ……グスッ」





「バカ、謝んなくていいよ、もう泣くな」





「うっ……怖かった……グスッ///」









泣きじゃくる鈴カステラをぎゅっと抱きしめて、落ち着かせるようトントンと背中を撫でてやったんだ









































. やっぱ気になるチャラい奴 23













~Cside~










「………う…ん…?」








思い瞼を開けばそこは見慣れぬ天井………ではなくて何度か見た天井






そうだ、僕ってば昨日ユノを誘って飲みに行ったクセにそのまま?






ふかふかのベッドの上で後ろから回された腕、僕の背中にぴったりとくっついて寝息を立てているのは当然……






また、こうなっちゃったんだ///







3回目にして違うのは僕が先に目が覚めてユノの目が覚めてないこと!!







そっと腕を剥がして寝返りを打つと、呑気に眠るユノの寝顔をじっと観察してみる







口なんてぽかんと開いちゃって、せっかくのイケメンが台無しじゃないか(笑)







でも、意外と睫毛、長いんだ








なんて、そんな事を思いながらそっと綺麗な鼻筋に触れてみる








こんな僕のどこがいいんだか……








そんな事を考えながらペタペタと触るのに一向に起きる気配がないとか







どんだけ熟睡してんだよ(笑)








こういうのを運命って言うのかも知れない



だって男同士で惹かれ合うとか、僕の周りにはあり得なかった事だもの








それだけ大切な存在になりつつ、ある///









「………チャンドラ」








夢の中で僕の名前を呼ぶユノに擦り寄って、ゆっくりと瞼を閉じる僕だったんだ























. 鈴カステラの花火大会 29












~Cside~











「あっ……いやっ……!!///」





「んん~まだ元気だねぇ、でもそろそろ薬が効いてくるはずだよ」





「やだ!!浴衣捲らないでくださいっ!!///」





「ほほう、可愛い下着をつけているね、これは脱がしがいがありそうだ」









両手足を縛られてコロコロと転がるけど、お薬が効いているのかいつもみたいに動けない






浴衣の裾はピラリと捲くられちゃって下着は丸見えだし!!






うう……せっかくユンホさんに買ってもらった新しいイチゴのパンツなのにっ!!





胸だってはだけて襟は肩まで下がっちゃってるし!!





僕の小さなおっぱいも丸見えになっちゃって、ヘンタイさんが舌舐めずりをしたのが見える!!






うわ、気持ち悪い………






吐きそうになるのをグッと我慢する僕、意識も朦朧としてきてこのままじゃ……!!










「いい表情だね、鈴カステラちゃん」




「いやあっ!!ヘンタイッ!!」




「ぐへへ」




「チャンミン!!!!」




「なっ!?グエッ!!」









抵抗もできずにのしかかられて目をぎゅっと閉じた瞬間、ユンホさんの声が聞こえてヘンタイさんは真横に吹っ飛んでいったんだ































. やっぱ気になるチャラい奴 22












~Yside~












『ふふ、今の方がずっとドキドキしてる』










そう言ってはにかむ君が可愛くて、胸がキュッと音を立てる






それって俺にドキドキしてるってことだよな?



少しは期待していいって事だよな?








ほんのり酔った瞳はしっとりと濡れてまるで俺を誘っているかのよう






いやいや、慌てるなチョン・ユンホ、まだまだこれから………







「ユノは僕のどこが好き?」




「へっ?///」




「だって絶対モテるじゃん、ユノってカッコいいもん」




「チ、チャンドラ?」






クスクスと笑いながらテーブルに肘をついてグラスを傾ける







あ、もしかしてまた酔っちまった、とか?







そんなに呑んだっけ、とか考えてる暇もなく俺の手を握るチャンドラ






大きな瞳に見つめられてこっちがドギマギとしてしまうじゃないか!!








「ふふ、なんだろ、楽しい」




「チャンドラ好きだよ」




「………ほんとかな?」




「ね、俺の恋人になって?」




「ふふ、どうしよっかな~」








ぺたんとテーブルに頬をつけて目を閉じたチャンドラは、そのまま気持ち良さそうに眠ってしまったんだ















































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紫苑☆

Author:紫苑☆
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