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. 僕の彼氏は有名人 8
~Cside~
あれは……夢だったんだろうか?
僕はさっきの出来事を思い出しながら、フラフラと歩いて近くのベンチへ腰掛けた
寝不足でフラフラしながら歩いてたら人にぶつかって、その人はまさかのユンホさんで、驚いて尻餅をついてしまった僕に優しく手を差し伸べて……差し………
「ンフッオッ!!!!////」
色々と思い出したら変な声が出ちゃって僕は慌てて口を抑えた
僕ってば、僕ってばもしかしてもしかしたらユンホさんに触っちゃってて、あの時はテンパっててよくわかんなかったけど、ぶつかった時だってボディタッチはあったわけで!!!!
ああ、なんて事だ!!
匂いを嗅ぐのを忘れていた!!!!(泣)
ユンホさんの近くに言ったら絶対にしたい事リストにあげていた事だったのに!!
僕としたことが……!!
いやいやそれよりスマホが割れちゃって、ユンホさんが弁償してくれるとか言ってたような……
しかも連絡先とか教えたような!!////
でも、よく見たら割れていたのはスマホに貼ってるガラスのシートで、確かにケースに傷はついちゃってるけど本体はどうもないみたいだし
動画だってちゃんと撮れてたし……
べ、弁償なんてとんでもないけど、もしかしたらもう一回会えたかもしれないのに!!
いやいや、こういう場合はマネージャーから折り返して終わりになっちゃうに決まってる
……でも、こんな近くで会えたなんて////
今更ながらに恥ずかしくなってしまった僕は、熱くなった顔をパタパタと扇ぎながら気持ちを抑えるのに必死だったんだ
. 誓いの言葉 12
I pray for everlasting love
~Cside~
「チャンミンさんこっちに腕通して?」
「こ、こうですか?」
「そうそう、ああ、やっぱり余っちゃってる~チャンミンさん細過ぎ!!ちゃんと食べてます?」
「……た、食べてますよ?////」
「ほんとに?あ……こりゃまずいな、これは花で隠してっと、全くチーフの愛が深過ぎて大変だ」
着替えを手伝ってくれるテミンさんは呆れたように溜息を1つつく
後で聞いたらどうやらその……背中や首筋にはユノの付けた赤い跡が沢山あったらしくて
前撮りがあるからダメだって言ったのに、まったくいつの間に……!!////
どうにか着替えを終えて軽くメイクまでされちゃって、こわごわ鏡の中の自分を覗いてみる
………わ、まるで別人だ////
「似合ってますよ♡ね、チーフ?」
ニコニコと笑ってベールをかけてくれるテミンさんはチラリと後ろに目配せをする
目線の先にはユノがブーケを持って立っていて、ああ、あなたの方がずっと絵になるのに////
「……やばい、すげー綺麗だ////」
「………ユノ////」
「はいはい、チーフは手以外は触っちゃダメですよ?メイクが崩れますからね」
「ええっ!?そんなっ!!(泣)」
「当たり前でしょ?早く行きますよ、みんな待ってますからね~」
「ちょ!!テミン!!////」
そう言って僕の手を取ってユノに握らせてくれるテミンさん、ペロリと舌を出して悪戯っぽく笑うとか
ほんと楽しい人だ(笑)
僕の手をぎゅっと握って照れ臭そうに笑うアーモンドアイが眩しすぎて、僕の胸はキュッと音を立ててしまうんだ
. 僕の彼氏は有名人 7
~Yside~
………ふう、疲れた
今日の収録をなんとか終えて車へと乗り込むと、俺はポケットに手を突っ込こんで小さなメモを取り出した
待ち時間の合間に抜け出した先で出会ったメガネ君、偶然とはいえぶつかってしまい俺は彼のスマホを壊してしまった
チョン・ユンホ本人だとわかって恐縮しまくる彼をなんとか説得して、やっと連絡先を教えて貰ったってワケ(笑)
シム・チャンミン
年はちょうど20歳を過ぎたくらい?長めの前髪にでかい眼鏡で顔を隠して
ぱっと見はイケてないのに、絡まりそうな長い手足を持て余して
何だろ……動きそのものがツボなんだけど(笑)
話しかけると後ずさりして遂には尻餅をついてしまって、なんだか可愛くて笑ってしまった
『いつも応援してくれてるよね、ありがとう』
そう伝えたら暫くフリーズした後耳まで真っ赤に染めて、何か伝えようとするけど言葉にならないようで
手を引いて起こしてやると更にパニックになったから
周りにバレてもいけないしとりあえず連絡先だけ聞いてその場を離れることにした
「後で必ず連絡するから、君はちゃんと店でスマホ見て貰って?」
「……へっ…へっ?///」
「分かった?返事は?」
「へ、へええ?////」
俺の言葉にコクコクと頷く君を思い出して、帰りの車の中で緩む口元を抑えられない俺だったんだ
. 誓いの言葉 11
I pray for everlasting love
~Yside~
ドレスを見てその場から去ってしまったチャンミン、かなりの覚悟を決めて控え室に向かったのに、中では楽しそうに話すチャンミンとテミンの姿があって
………あ…れ?怒ってない?
「…チャンミン?」
「………あ//////」
どちらかと言えば機嫌がいい?……ほんのり頬を染めて、恥ずかしそうに俯いてしまうとか
「僕、衣装の用意してきますね!!」
「テミン?」
「ま、そういうことです」
そう言ってテミンは部屋を出て行ってしまったけど、これって一体……
「チャンミン?」
「…に、似合いませんよ、絶対//////」
「………え?」
「笑わないでくださいね、変でも//////」
「…いいのか?」
「し、仕方ないですからね、着てあげます////」
プイと拗ねた風に視線を逸らしたお前は、耳まで真っ赤に染めて、ああ、全く敵わないよ!!
「チャンミンありがとう、絶対似合うよ、俺が保証する」
「ふふ、なんの保証?(笑)」
「未来の旦那様の保証だよ?」
「……キザだ////」
「なあ、キスしたい」
「……ダ、ダメ……ユノ……んっ////」
窓際で陽の光を浴びて眩しいほどに輝く君に、俺はありったけの愛を込めてキスをしたんだ
. 僕の彼氏は有名人 6
~Cside~
とりあえず入りの出待ちが終わって、退勤までの時間を潰そうとテレビ局の周りをウロウロしていた
寝不足も手伝ってぼんやりと歩いていると、前から来た人に思いっきり正面からぶつかってしまった
カシャン、と嫌な音を立てて落ちたのは僕のスマホで、慌ててその人が拾ってくれたものの、画面には見事なヒビが入っていて……
ああ、今日の動画が(泣)
「本当に申し訳ない、弁償するよ」
「あ、いえ……僕も悪かったんで大丈夫です////」
「いや、そういう訳にはいかない」
そう言って申し訳なさそうに頭を下げるその人は、帽子をしたままパーカーを頭までかぶって……
あ……れ?この人って……ま、まさか!!!!//////
「………ユ、ユンホさん?//////」
僕の言葉に照れ臭そうに帽子のつばを触るその指には、僕の大好きなホクロがしっかりと!!
「そういう呼ばれ方、なんか新鮮////」
えっ……ええっ!?ほ、ほんとにユンホさん?えっ……どっ、どうしよう!!!!//////
思わずズリズリと後ずさりしてしまう僕、と、バランスを崩して思わず尻餅をついてしまった!!
……恥ずかしい!!!!
「ぷっ……慌てん坊だなぁ」
「………へっ……へっ?//////」
「いつも応援してくれてるよね、ありがとう」
「へっ、へええっ?//////」
素っ頓狂な声しか出せなくなった僕は、差し出された手をじっと眺めることしか出来なかったんだ
. 誓いの言葉 10
I pray for everlasting love
~Cside~
………本当にびっくりしちゃった////
今日は結婚式の前撮りの日で、プロのカメラマンであるイェソンさんのスタジオで朝から撮影をしていたんだけど
まさかシルエットモデルの衣装がドレスだったなんて!!
きっとユノも聞いてなかったんだろう、僕と同じくとても驚いていたから…
思わず控え室に逃げてきてしまったけど、イェソンさんはどう思っただろう
でも、あんなの僕に似合うわけないのに!!//////
「チャンミンさん、入りますよ」
コンコンとノックの音がしてテミンさんが入ってくる、手には缶コーヒーを持ってニッコリと笑うかわいい人
こんな人ならきっとドレスだって似合うのに////
「今チーフがイェソンさんと話してますから」
「………あ、はい////」
「そんなに嫌ですか?ドレス」
「………えっ?////」
首を傾げて僕の顔を覗き込むテミンさん、距離が近くてドキドキしてしまうよ
「ふふ、チャンミンさんはシャイだなあ、チーフが夢中になるのわかります」
「………//////」
「今回の撮影はチーフがイェソンさんにかなり頼み込んで実現したものなんです、イェソンさんって売れっ子カメラマンなんですよ?」
「で、でもっ!!僕なんかがドレスなんて着ても!!//////」
思わず大きな声をあげてしまいキョトンとするテミンさん、クスクスと笑うと僕の肩をポンと叩いた
「もっと自分に自信を持ってください、やだなぁ、そんなに綺麗でモデルばりのスタイルなのに~」
「テミンさん////」
「そんなに硬く考えないで?ね」
なんだか泣きそうになって俯いてしまった僕の背中を、テミンさんは優しく撫でてくれていたんだ
. 僕の彼氏は有名人 5
~Yside~
「おいユノ、外はファンの子達が見張ってんぞ?」
「裏から出るから大丈夫だよ、すぐ戻ってくるし」
「マネージャーに怒られんぞ?知らないからな~」
今日はテレビ番組の収録があってテレビ局に来たんだけれど、機材の調子が悪いとかで2時間ほど待たされる羽目になってしまった
仕方なく他の共演者と控え室で待っていたわけだけど
………ったく、ついてない
この後の予定はキャンセルして別の日にしてもらったから、この仕事が終われば俺は自由の身
なんとなく気分を変えたくて外に出ようと試みたものの、出入り口にはファンの子達が大勢詰めかけていて
全部が全部俺のファンじゃないけど、色んな奴らが混じってるし、見られたら騒ぎになるのは目に見えている
俺はフードを目深にかぶると、大きめの窓からひらりと外へ抜け出した
出入り口じゃなきゃいいわけだ(笑)
あんまり簡単に抜け出せたから思わず笑いがこみ上げる、それでも急がなきゃと走り出すと前から歩いて来た人にぶつかってしまった
カシャン!!
嫌な音を立てて落ちたのはその人が持っていた大きめのスマホで、見れば画面にヒビが入ってしまっていた
「ああっ!!(泣)」
「すいません、前見てなくて!!」
「あ、いえ、僕もスマホ見てたし、あ、でも今日の動画が……(泣)」
「本当に申し訳ない、弁償するよ」
ひび割れたスマホを呆然と眺めるその人は、最近気になっていた出待ちメガネ君その人だったんだ
. 誓いの言葉 9
I pray for everlasting love
~Yside~
「OKが出たんですか!!」
「ん、ああ、顔を出さないならって」
「そうなんですね~いや~素晴らしい、僕も付いてっていいですかね?スタイリストが必要でしょ?」
ニコニコとしながら俺の前にカフェオレを置いていくテミン、ったく、上手いこと言いやがって(笑)
カメラマンのイェソンさんから話をもらった時は、きっとチャンミンが嫌がるだろうと思っていたのに
……まさかOKしてくれるなんて
見かけの儚さとは違って頑固な所もあるから
流石俺の嫁だよな////
「は?ドレス!?」
迎えた撮影日当日、とりあえずは俺たちの結婚衣装の前撮りを終えて、昼を挟んで休憩した所でイェソンさんから渡された花嫁衣装はその……ウェディングドレスだった
一瞬フリーズしたチャンミンは顔を真っ赤に染めてその場から出て行ってしまって
「チャンミンさん待って!!」
慌ててテミンが後を追いかけて行ったけど、きっと怒ってるに違いない
「イェソンさん!!」
「あれ?僕、花嫁衣装だっていったじゃん」
「で、でもドレスとは!!」
「言ってなかったかなぁ、あ~じゃあ撮らせてくれないかな~いやぁ、参った」
そう言って頭を抱えるイェソンさんに溜息しか出ないけど、ちゃんと聞いてなかった俺も悪いよな
「とりあえず話してきます」
「ああ、頼むよ」
がっくりと肩を落とすイェソンさんに軽く会釈をすると、俺はチャンミンのいる控え室に急いだんだ
. 僕の彼氏は有名人 4
~Cside~
「ちょっとそこのメガネ!!退きなさいよ!!それでなくても大きくて邪魔なんだから!!」
「あ……す、すいません////」
今日はテレビ番組の収録があって、今朝は5時に起きて場所取りに来たんだけど
テレビ局の前にはもう既にユンホさんのファンが詰めていて
少しでも近くで見たくて前の方に陣取っていたのに、やっぱり邪魔だって退かされてしまって
……僕、背だけは無駄に高いから
この前ユンホさんが出したドラマのOSTが好評で、新しいファンの子達が増えたみたいで
昔からのファンの子達と揉めたりして色々大変だったんだよね
争い事は苦手だし、おんなじファンとして仲良くして欲しいけど
女の子って難しいや……
僕は仕方なく女の子達に場所を譲って、端っこにある木の影にそっと隠れた
……ここでも見えるよね
駐車場からマネージャー達と颯爽と現れたユンホさん、ああ、今日も最高にかっこいい//////
「「「きゃーユノー!!!!」」」
僕もそんな風に叫んで見たいけど、あんな女の子みたいな黄色い声とか出せないし
必死にスマホを掲げて見つめるだけ
………あ//////
僕の横を通り過ぎる瞬間ふっと切れ長の瞳がこちらを見つめな気がした
ユンホさんは早足で行ってしまったから、ほんの一瞬だったけど
僕を見て微笑んだような……
スマホに残るユンホさんの動画を見ながら、ドキドキが止まらない僕だったんだ
. 誓いの言葉 8
~Cside~
「……え?シルエットモデル、ですか?」
「ああ、前撮りを頼んでるカメラマンからの頼みなんだ、顔は出さないって言ってるしどうかな?」
衣装の最終打ち合わせから数日経って、ユノから切り出されたのはシルエットモデルの話
……そんなの僕に出来るのかな?料理しか作ったことがないのに
「こないだの衣装合わせの時の写真送ったんだ、そしたらあっちから提案があって、チャンミンが綺麗だってすげー褒めてもらってさ///」
「……/////」
「なんか俺嬉しくなっちゃって、でも、お前が嫌なら断るから」
ポリポリと頭を掻いて照れくさそうなユノ、そんな顔されちゃうととても断れそうにないのに
こういうとこってほんとズルイって思う、惚れた弱みでもあるのかもだけど(笑)
ついぐるぐると考え込んでしまって、気付けば心配そうなアーモンドの瞳が僕を覗き込んでいた
「……っ!!//////」
「…怒ったのか?」
そんなことで怒るわけないのに、しゅんとしちゃってまるで捨てられた子犬みたい
「怒ってませんよ?////」
「ん」
「あの………顔……出さないなら良いですよ?////」
「……へっ?」
「さ、さっきの話です//////」
「マジで!?チャンミン!!最高だ!!」
大声を出して立ち上がったユノにぎゅうぎゅうに抱きしめられて、苦しいのになんだかこそばゆくて堪らない僕だったんだ