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. やっぱり君が好き 32
~Yside~
ほろ酔いな姿があまりにも可愛くて、つい構い過ぎてしまったようで
真っ赤になった君はトイレに行くと言って慌てて席を立ってしまった
ちょっと調子に乗り過ぎた、かな……
フラフラとする足元が心配でついて行こうとしたのに
『す、少し頭冷やしてきますから待っててください///』
なんて潤んだ瞳でやんわりとお断りされてしまって、全く可愛いことこの上ない
冷麺も食べ終わったし後はデザートでもと思っていたが
そろそろお開きにして帰らないと、家に着いた途端に寝てしまいそうだな
会計は先に済ませてタクシーを呼ぶか、とかあれこれ考えていたら、思ったより時間が経っていて
あまりに遅い君を迎えに行こうかと考えていたところだった
「………ユンホさん、あの///」
「チャンミンどうした?」
「………外であの」
「ん?」
「女の人が待ってるって……」
「は?」
そう言ってしゅんと俯いてしまったチャンミン、なんだって?……女の人?
事情を聞こうと腕を引けば、綺麗な瞳に涙をいっぱいに溜めて
こんな時でも見惚れてしまうのに
「ぼ、僕邪魔なら帰ります、から」
「チャンミン!!」
そう言って出て行こうとする君の腕を掴んで、逃げられないよう腕の中に閉じ込めたんだ
. やっぱり君が好き 31
~Cside~
『ごめん、ちょっと電話してくるよ』
そう言って申し訳なさそうにユンホさんは部屋を出て行った
な、何かあったのかな……もしかして仕事とか?
芸能人なんだから急ぎの仕事とかあるのかもしれないけど、こうして2人きりの時はちょっと悲しくなってしまう
一人でぐるぐると考えていたらせっかくのお肉が焦げちゃって、やっぱり僕の元気の元はユンホさんなんだって思ってしまった
しばらくするとユンホさんは難しい顔で帰ってきたから、何かあったのかとハラハラしちゃったけど
大丈夫って言ってたからちょっと安心した///
ホッとしたせいかほろ酔い気味な僕に、何度も隙をみてはキスを仕掛けてくるユンホさん
誰かに見られたらどうするんだよって思うのに、体の奥が熱くなっちゃって
僕は慌ててトイレへと席を立った
顔を洗って気分を落ち着かせようとするけど、ユンホさんの顔がチラチラと浮かんでドキドキが止まらない
「ユンホさんのとこに戻らなきゃ」
「もしかしてあなた……ユンホさんのお友達?」
トイレを出たところで思わず呟いた言葉に反応したのは、昨日撮影現場で見たあの女優さんだったんだ
. やっぱり君が好き 30
~Yside~
「え?ユジンがこの店に?」
『ああ、なんでもスタッフに問い詰めてたらしい、まあここは業界人には知られてるから、そいつはなんの疑問もなく答えちまったそうなんだ』
「へえ、で、俺に何の関係が……」
『お前マークされてんだよ!!知らなかったのか?』
せっかくの二人きりの時間にマネージャーからの電話とか
ま、連絡を貰っていたのに折り返さなかったのが原因だが……
嫌な予約しかしなかったが………なんだ、その事を伝えたかったのか
なんとなくマークされてるのはわかっていたから知らないふりで誤魔化したっていうのに
やはり見かけと違ってしたたかなタイプなのかもしれないな
とはいえここは二階にある個室だし、来たとしても会う確率は低いと思える
まさか今日やって来たりはしないだろう………
マネージャーとの電話を終えると大きく溜息をつく、昨日の打ち上げも参加しないで正解だったかな
「………ユンホさん、何か?」
「あ、いや、何でもないよ」
「そ、そうですか?あの、お仕事だったら……」
「いや、ただの連絡だった、さあ、もっと食べて?最後は冷麺でもどう?ここのは格別だよ?」
「……れ、冷麺///」
「あ、ほら、顔が変わった(笑)」
「ユ、ユンホさん!!///」
電話に出る俺を不安げに見つめていたくせに、冷麺と聞いて途端に顔を緩める君が堪らなく愛おしい
全く、君の食欲には勝てる気がしない(笑)
拗ねて膨れてしまった頬をそっと撫でると、酔って隙だらけの君に触れるだけのキスをしたんだ
. やっぱり君が好き 29
~Cside~
「うわぁ///」
「ふふ、たくさん召し上がれ、夜に備えて、ね?」
「!!!!ユ、ユンホさん!!///」
不意打ちのようなユンホさんの言葉に椅子から落ちそうになってしまう僕
当の本人はクスクスと楽しそうに肩を揺らしているし
本当に意地悪なんだから///
お店の人がいても御構い無しに甘い視線を送ってくるし、油断したら手だって握ってくるし
絶対わざとなんだから!!///
こっちは緊張して心臓が口から出てきそうになってるっていうのに
個室の焼肉屋さんとか初めてだったし、こんなに美味しいお肉を食べたのも初めてで
ビールだってついつい進んじゃってなんだか酔ってしまいそうだよ///
「ここはさ、昔は小さな店だったんだ」
「……え?」
「俺がまだ学生の頃だけどね、まさかこんなに大きくなるとはね」
感慨深げに店内を見回すユンホさんは遠い目をしていて
ユンホさんの学生の頃とか、やっぱりかっこよかったんだろうな
僕もまだ知らない………その頃のユンホさん///
「チャンミン?」
「もっと、ユンホさんのこと知りたいです///」
「うん?」
「ぜ、全部教えてください///」
「ふふ、喜んで」
僕の言葉に優しく笑うユンホさんがかっこよすぎて、やっぱり俯いてしまう僕だったんだ
. やっぱり君が好き 28
~Yside~
「さあここだよ、入って」
「ユ、ユンホさん、ここ?///」
「ん、個室になってるんだ、誰にも遠慮はいらないよ」
「………わあ///」
ここは俺の行きつけの焼肉屋、高級店とまではいかないがなかなか旨い肉を食わせてくれる
店主とは昔からの知り合いで、まだ店が小さかった頃からの常連なんだ
「やあユノ、いらっしゃい」
「カンさんお久しぶりです」
「ほんとに有名になっちまって、で、そっちの美人さんは?」
「ん、俺の大事な人だよ」
「ユ、ユンホさん!!///」
本当のことを伝えただけなのに、慌てて立ち上がる我が恋人君
耳まで真っ赤になっちゃって、全く可愛いことこの上ないな
「まあまあ落ち着いて、今日はいい肉がたっぷり入ってるからさ!!」
「ああ、元気の出るやつ頼むよ」
俺の言葉に口をパクパクとさせて呆然とする君が可愛くて、つい吹き出してしまった俺だったんだ