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苺な彼とビールな僕

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. あの空の向こうに ~海を越えて~ 8









~Cside~






いったいどれくらいの時間そうしてたんだろう……




体を重ね合ってキスを繰り返し、照れたように微笑みあってはまたキスをして



まるで離れていた時間を埋めるように



ちょっと慣れてるユノに腹が立ったけど、でも……触れられると体の芯が熱くなって



ユノの指に過剰なまでに反応してしまう自分に驚いてしまったけど、やっぱりずっと求めていたんだって実感してしまう/////



「……あっ/////」


「チャンミン綺麗だ」


「……ユ、ユノ……待って/////」


「無理、止まんない」


「……や……ああっ/////」



痛いほどに張り詰めたソレを直に握られて、クチュクチュと音を立ててスライドするユノの指は僕の全てを知り尽くしているかのよう



チャンミン好きだ

愛してる



何度も囁かれる愛の言葉は魔法のように僕の頭を痺れさせる



「なんか慣れてて、やだ/////」


「ん、チャンミンで毎晩シュミレーションしてたからね」


「………バ、バカ……あっ……や…/////」




与えられる刺激に声を抑えることもできなくて、僕はユノの手の中に熱を放ってしまったんだ
























. あの空の向こうに ~海を越えて~ 7








~Yside~






「……わっ!!/////」


「ぷっ、ユノったら(笑)」



チャンミンにいきなり耳を舐められて変な声を出してしまった



ったく、折角の甘い雰囲気が台無しじゃないか……




クスクスと笑うチャンミンを睨みつけ、噛みつくように口付けると途端に瞳を潤ませて



ああ、あなたには何をやっても敵わない/////

結局俺はいつも振り回されてる



「……ユノ?/////」


「なんかチャンミン余裕だ」


「……え?」


「俺ばっかり好きみたい」


「……バカ、それはこっちのセリフだよ?/////」




俺の髪をふわりと撫でて、甘いキスをくれるあなたはいつになく積極的で



風呂上がりの火照った肌に頭がクラクラとしてしまうのに、このままじゃ無理にでも襲ってしまいそうだ



「……チャンミン、いいの?」


「………ん/////」


「でも、震えてる(笑)」


「う、うるさい/////」


「チャンミン好きだ」


「………ユノ……ああっ……/////」





腕を引いて細い体をラグへと横たえると、さっきのお返しに赤くなった耳をペロリと舐めてやったんだ





































. あの空の向こうに ~海を越えて~ 6








~Cside~





どうにか機嫌は直してくれたみたいでよかった…




まさかあんなに怒らせてしまうなんて/////




とりあえず荷物を片付けて、ご飯の用意をする間ユノにはシャワーを浴びてもらって



その間もいちいちくっつきに来るからちっとも料理が捗らないんだけど、たまにはこういうのもいいかな……って/////



大したものは出来ないけどユノの好きなピザやチキン、サラダもたっぷりと作って久々に囲む二人での食卓



小さくお祈りするユノに自然と顔も綻んでしまう




「片付けは俺がするよ」




そう言ってユノに強引にバスルームへと追いやられて、熱いお湯を浴びながらもぐるぐると考えてしまって




まだ学生のユノとそうなってもいいのかって……




でも、僕自身もユノを求めているのは隠しようのない事実で/////



ユノが求めてくれるなら……/////




「チャンミン、ここ!!」


「あ……うん/////」




バスルームから出るとソファをポンポンと叩くユノはなんだか楽しそうで、そっと寄り添えば自然と重なり合う唇



「いい匂いがする」


「ユ、ユノだって/////」


「ね、チャンミン、触っていい?」


「……あ/////」




耳元で甘く囁かれて抗うことなんて出来るはずもないのに



……なんか悔しい/////



Tシャツの隙間から触れるユノの指に震えながら、返事の代わりにユノの耳をペロリと舐めてやったんだ






























. あの空の向こうに ~海を越えて~ 5








~Yside~






折角の再会だったのに、知らない誰かと一緒だなんて聞いてなかった!!



車を出してくれたんだって説明してくれるチャンミンにもその人にも悪いけど、自分の中の感情を抑えることなんてできなかった




だって俺よりずっとカッコよくて、大人で……




自分に自信が無いわけじゃない、でもチャンミンの俺に対する気持ちにはまだ自信がなくて



離れているぶん不安だって大きなわけで



俺は絶対に変わらないけどチャンミンはどうなんだろうって



だって、俺はまだほんの子供で……



マンションに着いてからも握られた手は離すことなんてできなくて、やっぱりまともに顔も見れなくて



様子を伺うように見つめるバンビアイ、ああ、なんて綺麗なんだろう、よくも離れていられたな、なんてぼんやり考えてみたりして



重なる唇は俺を好きだって言ってくれてる?

ずっと逢いたかったって思ってくれてる?



そっと離れた体、自分からキスしたくせに真っ赤になって俺の胸に顔を埋めてしまったあなた



「ユノ……背伸びたね/////」


「……ん」


「どうしよう、ドキドキして心臓が爆発しそう/////」


「俺も…/////」




暫く何も言わずにくっついていたけど、安心したら俺の腹の虫が音を立ててしまって



「ご飯食べよ?お腹すいたでしょ?」


「ん、チャンミン」


「ん?」


「ずっとくっついてていい?」


「!!///////ご、ご飯食べてからね/////」




慌ててキッチンに逃げ込んでしまう愛しい人、触れた唇の温もりに触れながら、初めての二人の夜に期待せずにはいられなかったんだ






















. あの空の向こうに ~海を越えて~ 4








~Cside~





「ちょっとユノ!!待って!!」




せっかくシウォンさんが車を出してくれたっていうのに、ユノは空港から一言も喋らなくなってしまった




ブスッと剥れたまま窓の外を眺める彼は明らかに怒っていて




……なんで?




逢った時にはあんなに嬉しそうに抱き締めてくれたのに……



マンションに着いた途端、黙ったままシウォンさんに一礼して車を降りたユノ



僕はシウォンさんにひとしきり謝って、慌ててユノを追いかけた



拗ねたような背中が広くなったのは気のせいじゃないみたい




……この一年ですっかり大人っぽくなっちゃって/////




エレベーターの中でも黙ったまんま、でも……伸ばした指は絡め取られ君の温もりが伝ってくる




部屋の鍵を開けて中へ入ると、先に行こうとする背中を思わず抱き締めた




怒らないで?折角逢えたのに……




「……誰だよあいつ」


「ユノ…?」


「なんであんな奴……クソッ!!/////」




拳をぎゅっと握るユノは悲しそうに僕を見つめる、ああ、君に誤解させてしまったんだ




「シウォンさんはチームの先輩だよ?」


「………/////」


「お願い、機嫌なおして?」





僕の言葉にゆっくりと振り返る君、拗ねたような瞳に愛しさが止まらない




僕はユノの顔をを両手で包むと、想いが伝わるように自分からキスをしたんだ























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紫苑☆

Author:紫苑☆
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